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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

カニっとカリっとシャンメリー!

作者: 鳥舟侑理

・企画名:イヴに世界とキミと

 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/46398/blogkey/303857/


・企画概要:世界を救え。

・作中、どこかに必ず「メリークリスマス○○」(○○は任意)の台詞をいれること。

・世界滅亡の危機が迫っており、主人公の活躍なくして危機回避できない。

・主人公とその仲間たちには特殊能力がない。

・地球温暖化を抑止するといったものはNG。殺人ウイルスの拡散を防ぐといったものならOK。(なるべく緊迫した、厨二な状況。ココ大事)

「だぁぁあああ! 何だよ、お前! 何でボウリングの誘いOKしちまったんだよ! 24日は俺とって約束だっただろぉ?」

「うん。だから星夜くんも一緒にって」

「ちがーーーーう! 俺が言ってんのはそういうコトじゃなくって!」

「ボウリングが嫌だったの? だったら場所変えてもらう?」

「そうじゃねぇぇえええ!」


「はぁあーーーー」

これでもかってほどわざとらしい大きなため息。

わかってる。そんなことがこいつには無意味だって。

「変な星夜くん。カルシウム足りて無いんじゃない? 牛乳、飲む?」

ほらな。

なぁ。神様ってモンがこの世にいるとしたら教えてくれよ。

どうやったらこの超絶天然野郎に伝わるんだ?

俺のこの想いが……。


 明日は2学期の終業式。クリスマスまで数日しかないって中、俺は昨日、この目の前で爽やかなオーラを出しまくっている真白にこう言った。

「24日、一緒に……過ごさねぇか?」

 真白の返事はもちろんOKだったさ。嬉しそうにうんって頷いた……はずなのに。

 くそ! あん時の勇気、返しやがれ!

 高2にもなって、クリスマスイヴにダチとボウリングって何だよ!

 やっぱりアレか? はっきり好きって言わなかった俺が悪りぃのか? でも、イヴに誘うってそういうことだろ? そんなの今どきの5歳児だって知ってるぜ!

 いや、相手は真白だ。年中脳内に妖精を飼ってるようなヤツだ。ハッキリ言わなくちゃダメだったんだよなぁ。

 く……。恨むならヘタレの俺自身を恨めってか?


「さむ……」

 12月の屋上は日が当っていても冷える。

 真白はブレザーの下に着ているニットの袖を伸ばして両手をスッポリと覆った。

 そのせいで随分箸が持ち難そうだ。

「フォークのがいいな」

 くそ。かわいいぜ。

「こっち、来いよ」

「うん!」

 真白は弁当を手に、俺よりひとまわり小さい体を摺り寄せてきた。それを後ろから抱いてやる。

「あったけぇか?」

「うん! あったけぇし、美味し!」

 ずれてる。どこまでもずれてやがる。

 でも、だからこそ、出来るのかも知れない。恋人でも何でもないコイツを抱きしめるなんて、

「フツーじゃ、ありえねぇよな」

 そんな小さな呟きは、あんパンの包みと一緒にコンビニ袋に押し込めた。


 俺と真白は所謂幼なじみ。小学生の頃からいつも一緒にいた。家も近所で親同士も仲が良い。お互いの家にただいまと帰る関係が今も続いている。何も変わらない。表面上は。

 でも、俺の心は変わった。友達以上の想いに気付いてしまった。あの夏の日に……。


 弁当を食べ終えた真白はいつも通り眠そうにしている。寒かろうと暑かろうと、お構いなしに寝てしまう。

 そんな真白に風が当らない様、ちょっとずつ体をずらし風上に背を向けた。 

 真白の柔らかい髪があごに当ってくすぐったい。   

 イヴに俺は何をどうしたかったんだろうと思う。出会ってもうすぐ10年。今もなお、こうして体温を感じ取れる距離にいる。

「急ぐことねぇか……」

 クリスマスはこれから何度もやってくるんだから。



「パターン1980受信しました。装着も問題ありません。あと1時間程度で到着ですので明日には帰庁致します。はい。それでは」



 水色のボールがゆっくりと進んでいく。右に、左に。不安定な軌道で。

 「星夜くん!やったやった!またストライクだよ!」

 はしゃいで手を振る真白に、軽く右手を挙げてやる。

 はいはい、良かったな楽しそうで。それでストライクとれるんはどうにも謎だけどな。

 神様、俺も楽しくなりてぇんですけど……ダメ?



「ここですね」

 ひとつ深い呼吸をして、ドアチャイムに指を置く。

 初めて任された重要任務。

 失敗は、許されない。



 今年のクリスマスは土日ということもあって、ボウリング場はかなりの賑わいを見せていた。

 イヴに玉ころがしをやる阿呆は俺達だけじゃ無かったみたいだ。

「カニカニ♪カニカニ♪」

 真白は両手でカニのポーズを取りながら、ご機嫌で駅に向かって歩いている。

 玉ころがしの途中で、

「この後は、ゲーセン行って、カラオケ行って、朝まで盛り上がろうぜ!」

なんて言い出したヤツがいたが、真っ先に飛びつくと予想された真白が、

「僕帰る。星夜くんも一緒に」

と、意外な反応を見せてその場でお開きになった。

 あきらめていた所に舞い込んだ、絶好のチャンス! 誘うなら今だ。今しかない。電車に乗ればすぐ家に着いちまう。

「ま、真白? あのよぉ、このあと……」

「今夜、ピザ頼もうね! カニがモリモリのヤツ! 朝、チラシが入ってたの。サンタさんがね、持ってきてくれるんだって!」

「……」

 家に帰るって言い出した訳と、さっきからカニカニやってる訳はわかった。だが、

「ど、どどど、どこで、誰と喰うんだ? そのピザ」

「僕んちで、僕と星夜くんとで。今日、ウチ誰もいないから、ひとりじゃピザ、楽しくないっしょ?」

「真白、ピザは楽しいか、楽しくないかじゃなくて、美味しいか、美味しくないかだぞ」

 でも……、神様、あんがとよ! マジ、感謝するぜ!


 

 何度目かのチャイムも家人に届くこと無く消えていった。

 胸ポケットから携帯を取り出し、上部に設置された3つのボタンのひとつを押す。家の奥から聞こえる微かな音。だがそれに、反応する気配は無い。

「留守ですか……」

 今度は2と書かれたボタンを押す。これには必ず反応があるはずだ。

 無いと、……困る。



 電車もイヴに浮かれたヤツらで、はち切れんばかりだった。

 まぁ俺が、浮かれ№1だろうけど。

「星夜くん、楽しそう! カニに会えるから?」

「ちげーよ」

 後半はな。

「カニカニ♪カリカリ♪カニでカリ~♪」

 ソッチの後半は、

「……モンハンやりてぇのか?」

「うん♪」

 いいんだ。色気は贅沢だ。

 これ以上は望まねぇよ、神様。来年は、わ、わかんねぇけど。



 出ない! なぜです? 必ず繋がる2番じゃ無かったのですか?

「……仕方がありません。コレは緊急用だと聞いていますが」

 誰に対しての言い訳か。大きなひとり言のあと、3を押した。



 駅近くのスーパーで買った子供用のシャンメリーを提げて、真白の家を目指す。

「カニカニ、カリカリ、カニでカリ~」

 相変わらず隣で自作の歌を歌ってる真白。でも、少しだけ……、

「どうした?」

「ポケモンのが無かった」

 ……アレか。

「だから、袋から出しちまえば、中身は一緒だって言ったろ?」

「……ピカぁ」

「……はぁ」

 真白はポケモン柄のシャンメリーが売り切れていたことで若干元気を無くしていた。

「プリキュアだって、好きだろ?」

「プリキュアは2番目のがいいのぉ」

 ……2番とか3番とかあったんか。

「あ~、わかったわかった! 来年はもっと早く買っとこうな」

「ポケモンの?」

「ポケモンの」

「うん♪」

 うわ……。かっわいいなぁ。やっぱコイツの笑顔は最強だわ!

 プリキュア柄のシャンメリーを買った時の恥ずかしさなんて忘れた! 忘れた!

 って、ちょっと待て、俺。さりげなく来年の約束取り付けなかったか?

「来年も~♪カニカニ♪カリカリ♪カニでカリ~♪ピカッッ♪」

 俺ってばエラい!!!

 ついでに神様も、あんがとよ~!



 残り8時間。今日執行できなければ、1年間同じ内容の執行命令は出せない。

 それだけ特別な内容。だからこそ執行人の私が直々にやって来たのだ。この星を治める星知事の元に。

 地球の知事は少々変わり者だと聞いていたが、連絡がつかないという事態は予測していなかった。

 しかも緊急連絡用の携帯すら反応が無い。

 執行には星知事のサインが不可欠で、それが無ければ期限が過ぎる201112250000には執行文も消滅する。

「とにかく、探さなくては」

 ここで失敗する訳にはいかない。やっと廻って来たチャンスなのだから。

 1980の眼鏡を1980のハンカチで丁寧に拭き、平常心を取り戻す。

 焦ることは無い。まだ時間はある。

「まずは、執行本部に連絡して携帯の微弱電波を追ってもらいましょう」

 監視対象である携帯電話は、常に所持することが義務付けられている。仮に電源が切られていても、微弱電波を追えば程なく居所が掴めるだろう。

 1980のポケットに1980のハンカチを収め、左耳のピアス型通信機を起動させた。



「充電器とパンツ、靴下とゴ……は要るわけねぇか。いや、でも、万が一っつぅことも……」

 真白を自分ちの玄関に待たせて、荷物を取りに部屋に戻っていた。

「星夜くーーん、僕も行きたーーい♪」

「いや、待て! すぐ行くからっっ!」

 湧き上がる欲望は机の引き出しにしまい、愛しい笑顔の元に走る。

 母ちゃんも父ちゃんもいなかったけど、夜にでも電話すりゃいっか。



「え!? 2台とも微弱電波はこの地点から? 全く移動して無いと? そ、そうですか……」 

 プツリと通信が切れ、己の未来も途絶えた気がした。故郷から遥か彼方にあるこの地球で……。



「真白。お前ん家、誰かいんぞ」

「……1980」

「は?お、おい、待て、真白!」



 茶色の風景が行けども行けども広がるだけの錆びた星。生物は地表を捨て、地中へ潜った。

 文明は発達したが、目に映るモノは全て造られたモノ。紛いモノ。そしていつしか本物が見たいと望むようになった。

「何年、帰ってないでしょうか」

 ふと、玄関から横に広がる庭に目をやる。過度には手を加えていない庭。緑の葉、黄色い花、赤い実……。

「これが自然の色。本物の色」

 そして、これを停止させるのが私の役目。

「皮肉、ですね……」

 そう自嘲気味に呟いた時、背後に気配を感じ慌てて振り向いた。

 そこにいたのは、会わなければならない者では無く、長身の若者と笑顔を浮かべる不思議な雰囲気の若者だった。



 生垣の陰に隠れてそのオッサンを見ている真白は、俺の知らない表情の真白。笑ってはいるが何かが違う。そもそも隠れるとか人を脅かす時以外するヤツじゃねぇし。

 オッサンはオッサンでブツブツひとり言を言ったり、庭をぼーーっと眺めたり……。

 態度も怪しいが、あの格好は何だ?黄土色のスーツにギッチリ七三分けは斬新過ぎっだろ。

「新手のオレオレ詐欺か?」

 まぁいい。追い返すに越したことはねぇ。

「真白、お前はここにいろ。いいな」

 俺は真白にそう告げて、一歩前に出た。

「オッサン!人ん家の前で何やってんだ!ってお前は来んなっつっただろ!」

「なんで?」

「なんでって、危ねーーだろ!」

「じゃあ、僕が守んなきゃ」

「はぁ!?」

「あの、1980が危ない人なら、僕が星夜くんを守んなきゃ♪」

「だーーかーーらーー!」

「あの、君達。ケンカはよくないですよ?」

「あんたのせいだろうが! このオレオレ詐欺師が!」

「さ、詐欺師!?」

「違うよ。オレオレ詐欺師さんじゃないよ」

「ほっ……。そうです。私は詐欺師ではありません」

「1980さんです!」

「なっっ!? なぜ、それを!」

「さっきからなんだよ、その1980って?」

「わーー! わーー!」

「るせぇ! オッサン!!!!」



「で? なんで、オッサンもピザ来んの待ってんの?」

「申し訳ありません。単なる流れです」

 どうやらオッサンは真白のオヤジさんの会社の人らしい。なんでも、今日中にハンコを貰ねぇとマズイ書類があるとか。

「真白のオヤジさんって、エラい人だったのな。つか、よく考えたら、何の仕事してっか知らねぇし」

「カニカニ♪カニカニ♪僕も知らなーーい」

「……あっそ。ん?じゃあ、このオッサン、ここにいても仕方ねぇんじゃねぇか?だってオヤジさは……って、真白、どこ行くんだよ?」

「お皿とコップ、用意してくるね♪」

「そんなの俺がやってやんよ」

「いいの。僕は出す係。星夜くんは出す係」

「……俺のは金な」

「カニカニ♪カニカニ♪早く来い~~♪」

 真白はお気に入りのカニダンスをしながら部屋を出ていった。

「……君、よくわかりますね。あの子の言っていることが」

「まぁな。長い付き合いだかんな。……やっぱ、行ってくるわ。あいつ食器割るん、超得意だし」

「はい。いってらっしゃい」

 俺は皿を取りにいった真白を追いかけて台所に向かった。

 

 台所に入ると、早速危なっかしい手付きで皿を取り出そうとしている真白の姿が目に入る。

「ばっか!下の皿を取る時は、上の皿除けてからだろ?無理やり引っ張んじゃねぇよ!」

「わぁ♪ お姑さんみたーーい!」

「……褒めてねぇよな、それ」

 結局、皿を出す係も俺になった。


「真白。今夜親父さん、帰って来ないんだろ?」

「うん♪だから、今夜はふたりで朝までカリカリ~♪」

「じゃなくして、オヤジさんいねぇんだったらあの人家に上げても仕方ねぇんじゃねぇかっつっての!」

「だって1980なんだもん」

「は!?だからさっきからなんなんだよ、その1980って!」

「コ・レ♪」

 そう言って真白が指差したのは冷蔵庫に貼っ付けられたピザ屋のメニュー表。

「あ?」

「コ・コ♪」

 細い指でトントンと叩いた先には黄土色の【マッシュルームとポルチーニ茸のピザ】の写真が。

「Mサイズ1980円……」

「あの人見たら、コレがすっごく食べたくなっちゃって♪でもカニも食べたいし、チキンもパスタも気になるし、だったら人数多い方がいいっしょ?」

「まぁな……」

「早く、来ないかなぁ♪」

「……皿、持ってくなーー」


 さっき生垣んとこで見た真白は、真剣にピザのことを考えてた顔だったんだな。

 自分の欲望の為にオヤジさんが帰ってこないことを黙ってるなんて……、

「案外、小悪魔ちゃんなんだな」

 そういうとこも、キライじゃないぜっっ!



 炬燵と呼ばれる暖房器具の前に座り、部屋を見回す。固定電話の横に例の携帯電話を見つけ、自然とため息が出た。

 それにしても、こんなに簡単に家に入ることが出来るとは。人間との接触はなるべく避けるべきだが、緊急事態だ。許される範囲だろう。

 後は201112250000までに知事が戻ってくれば私の未来は繋がる。

 しかし、先程は驚いた。あの知事の子が言った1980という数字。偶然か? それとも……。いや、必然はあり得ない。1980は1度しか使用されないパターンなのだから。

 そう、地球の停止命令時だけの……。

 私をオッサンと呼んだ若者も、庭の木も、活動を停止する。正確に言えば、新しい物を生み出さなくなる。201112250000をもって。

 私の生まれた星のように、色を失い、錆びて動かなくなる。

 生き残るのは地球の創造者で統治者の星知事とその家族だけ。

 彼らは不死ではないが、ほぼ永遠の命が与えられている。

 生物が死に絶え、地球が完全に機能を失ったのを確認し、彼らはここを去る。そして、新たに星を創り、育て、やがて産まれた生物に再び神と崇められる。

 星は常に本部の監視を受け、道を誤れば仕分けの対象に挙がる。執行は1年でその星の生物が最も活性化している時。それが地球にとっては約7時間後。

 知事の子がこの執行内容を知れば、嘆き悲しみ、私を恨むだろう。こんな風に笑顔で家に招き入れるなんてあり得ない。

 そうだ。知らないのだ。この私が纏う1980の意味を。

 星々の知事と家族は治める星の生物よりも長命だ。故に必ず別れが訪れる。その悲しみを避ける為、極力その星の生物と関わりを持たないようにするという。しかし、あの知事の子はもうひとりの若者とかなり親しげに見えた。

「あのふたり、恋人関係なのでしょうか」

「ちげーーよ」

「!?」

 いつの間にか戻ってきていた彼の手には、皿とコップが乗せられたトレイが。

「まだ、な」

 一言だけ付け加えた後は無言で炬燵に皿を置く。

 その耳は庭で見た木の実よりも美しい赤に染まっていた。



 ピザも喰った。

 シャンメリー(プリキュア)も飲んだ。

 モンハンもした。

 でもなぜか、オッサンはまだ俺の隣にいる。


 サンタの扮装をしたピザ屋の店員が登場した時、オッサンは真白以上に興奮していた。  

 なんでも、生サンタを見るのは初めてだったらしい。

「本当にいるのですねぇ」

って、うっすら涙まで浮かべてるオッサン前にして、それ本物じゃねぇよとは言えなかったね。俺、鬼じゃねぇもん。

 んでさ、オッサン劇場はそっからが凄かった!

「これがカニですか? 元はどんな姿なんででしょう?」

って言うから、スマホで画像を見せてやったんだよ。そしたら、いきなり腰抜かしてさぁ。

「地球の人はこれを食べるのですか?」

とか、

「襲われたら口から幼体を植えつけられるのですよ!」

とか、訳わかんねぇことばっか言って。

 でも結局、

「美味しい! 酸の処理は一体どうしてるのでしょう!? 大した技術です!」

てな感じで絶賛。

 変なオッサンだぜ。頭良さそうな感じなのに、妙なこと知らねーーの。

 モンハンはさ、逆にマジ上手かった。超絶テクっつうの?おハンター様だった。オッサンの住んでたトコでも流行ってたんだと。

 真白は始終ご機嫌で、ならいっかなって思ったんだけど……世の中何でも限度があんだろ?イヴが終わるまで、あと2時間だぞ! まさか、+オッサンでメリクリってコトないよなぁ!?

「真白さん、寝てしまいましたね」

「……」

 神様、もっかいお願いしていいっすか?



 楽しい……。

 人間の寿命分はとっくに生きてしまった私の人生で、これほど笑った時があっただろうか。

 何よりも、この若者ふたりの作り出す時間が温かく、心地よく、知るべきでは無かったと後悔すらしている。

 星夜という名の彼は常に知事の子を気遣い、また、知事の子は彼にすべてを委ねている。恋人ではないと言ったが、それ以上の繋がりをふたりに感じた。

 今、知事の子は彼の膝に頭を乗せ、幸せそうに眠っている。こんな幸せを壊そうとしているのか、私は。

 いや、星の仕分けを執行するということはそういうことなのだ。

 どの星にも生物同士の繋がりは存在する。愛も情も絆もあるだろう。それをその星の事をさして知らない者達がいらないと判断し、断ち切る。簡単に壊す。

 あの恐ろしい生物がこの星ではカニと呼ばれ、実はとても美味であること。

アルコール分が含まれていないのに、酔った気になる飲み物が存在すること。

 私の故郷で数百年前に作られたゲームが、遠く離れた水色の星で今現在流行していること。

 幼い頃、母に読んでもらった絵本のあの人が実在し、ピザという食べ物を運んでいたこと。

 そしてそれらのすべてに笑顔があること。

 知ってしまった……。


「星夜さん……」

「ん?このテレビ、つまんねぇか?」

「いえ……」

「なんだよ、ハッキリしねぇな」

「あの、大変不躾なのですが、あなたと真白さんのこと、聞かせて頂けませんか?」


 なぜ、そんなことを……。

 聞いてしまえば引き返せないと薄々わかっていたのに……。



 んなこと聞きたいって、とことん変わったオッサンだな。まぁ、俺達のこういう姿見て、普通にしてること自体変わってっけど。

 つかさ、逆に聞きてぇよ。なんで、一度も目を逸らさずにいられんのか……。

「オッサンさぁ、俺とコイツ見て、何も感じねぇの?」

「何もとは、それはどういう」

「その……男同士で気持ちわりぃとか」

「言っている意味がわかりませんね。むしろ気持ち良いですけど」

「は?」

「気持ち良いですよ、とっても」

「はは。オッサン、もっと飲めよ! お子ちゃまシャンメリーでよかったらだけど」

「はい。頂きます」

 神様、さっきのお願いちょっと保留な。オッサンと語るんもなんか悪くねぇ。


「真白達は、理由は知らねぇんだけど、ここに来るまで随分転々と住む場所を変えてたみたいでさぁ。そのせいなんか、コイツ友達作るのくそ下手で。見た目こんなだからみんな興味持って寄ってくんだけど、話しかけられると何にも言わねぇで逃げるんだわ。でも、遠くには行かねぇの。少し離れて見てんの、コッチを。その内、みんな気味悪がって寄って行かなくなっちまってさぁ」

「君は?星夜さんはどうしていたのですか?」

「俺か?俺は……そんな真白を見てた、ずっと」

「見ていただけ、ですか?」

「そう。見てただけ。今考えるとなんでだかわかんねぇんだけど、遠い存在のような気がして近寄れなかったんだわ。それでも、気になって仕方無くて、みんなを見てる真白を見てた」

「それはそれで辛かったでしょうに」

「だな。淋しそうにしてるコイツに話しかけられない自分がもどかしくて……。でもさ、ある日いつものように真白を見てたら、コイツに陰から石をぶつけようとしるヤツらを見つけてさぁ。思わず飛び出しちまった。真白の綺麗な体に傷つけてたまるかよ!って」

「では、それがきっかけで仲良く?」

「うんにゃ。そん時は飛び出してきた俺を見て逃げたんだ、コイツ。でも次の朝、家のポストに手紙が入ってて……」

「手紙?」

「ああ。誰に宛てたか誰が書いたかわからない。ただ一言、ありがとうって書いてあるだけの手紙が」

「それが真白さんからだと?」

「そう思ったし、思いたかった。現にそれから真白は俺だけを見るようになったしな。相変わらず話はしなかったけど」

「……」

「悪りぃな、盛り上がりに欠ける話で」

「そんなことないですよ。すごく興味深いです。続けて下さい」

「ん、じゃあ、お言葉に甘えて……。俺と真白に転機が訪れたのはそれから1年後の夏。9歳の時だった。臨海学校の自由時間に俺は海にいた。その時間に泳ぐことは禁止されてたのに、ひとりで泳いでたんだ。恥ずかしい話、真白に見られてるっつうのをわかっててやってた。カッコいいとこ見せたくってさ。んで、ロクに準備運動もせずに飛び込んで、泳いで、足つって、溺れた」

「ふふ」

「オッサン! 笑うトコじゃねぇって! 死ぬトコだったんだかんな!」

「でも、こうして生きてらっしゃるということは……」

「うん。助けられたんだ、真白に」

「ほぉ……」

「それもバカな話で、コイツ泳げねぇのに俺が溺れてるの見て、慌てて飛び込みやがってよ。誰か連れてくりゃいいもんをな。んで、溺れた、コイツも」

「……先、聞きましょうか」

「だな。で、俺がパニックんなってもがいてっと、真白がさ、沈んでいくんだよ、目の前で。そんで、こりゃ溺れてる場合じゃねぇぞってな感じで、腕だけで泳いでコイツ助けたんだ」

「……タフですね」

「超人だろ?」

「では、結局助けたのは星夜さんご自信なのですね?」

「いいや。助けたのは真白だ。コイツが飛び込んで来なかったら、諦めてたよ。俺だけの命なら諦めてた。真白の存在が俺と真白を助けたんだ」

「……」

「その後は悲惨だったなぁ。先生にこれでもかって程怒られて。でもそこで、やっと真白と話せたんだ。罰でゴミ拾いさせられてる時に、助けてくれてありがとなって言ったらコイツ、海の水は美味しくないねって笑ったんだよ。初めて見た笑顔だった。陽に光る海よりもキラキラしてて、まぶしくて……」

「恋に落ちた」

「……ハ、ハッキリ言うとそうだよ!」

「顔、赤いですよ」

「仕方ねぇだろ! 寝てるとはいえ真白の前なんだから」

「すみません。茶化して。でも、どうして恥ずかしいのですか? それからずっと一緒にいたのなら何度も愛を伝えているでしょう?」

「いや、一度も言ってねぇ」

「はい?」

「告白してねぇんだ」

「それはすごく意外な……」

「だろうな。こんなにべったりなのにな」

「ええ」

「でも、だからこそなのかもしんねぇ。下手なこと言って、この関係を壊したくないっつうか」

「……」

「真白の俺に対しての好きは、例えばカニが好きとか、ポケモン……あ、さっきのキャラな」

「あ、はい」

「アレが好きっつうのと変わらねぇ気がするんだ。恋じゃねぇって気が。でも、それに気付かない間は、俺の側にいてくれる。こいつの笑顔を守ってやれる」

「怖いのですね」

「そうだよ。怖い。どうしようもなくな」

「……」



 地球、特にこの日本には四季というものがあると聞いた。それは知事が望んだもので、その為に宇宙での配置に拘ったと。

 しかし、そうまでして作った星は長い年月を経て腐ってしまった。人間の手によって。 

 そして本部は仕分け対象に選び、私に命令を下した。



「星夜さん。もしも明日、というか今夜0時に、この星がなくなるとしたら、あなたはどうしますか? それでも好きだと伝えませんか?」

「は!? なんだよいきなり! そんなん考えたこともねぇよ! 大体、地球がなくなるなんてねぇだろ?」

「……もしも、ですよ」

「恐ぇこと聞くな、オッサン。ま、いっか。んなことありえねぇもんな。ん~~そうだな~~明日だろ?」

「はい。0時です」

「み、短けぇな。じゃあまず、俺は急いで自分ちに戻って家族に礼を言う。今まで育ててくれてあんがとよってな。近所だから直ぐだ。ダチはもう仕方ねぇ。せめて昼にわかってたら、一人ずつ礼が言えたのにな。仕方ねぇから、家のベランダからでっけぇ声で礼言うわ。遊んでくれてあんがとよってさ。で、最期はコイツに会う」

「好きだと伝えるのですね?」

「うんにゃ。言わねぇ」

「え?」

「だってもう時間ねぇじゃん。だったら、コイツの笑顔だけ見てたいから。困った顔とか見たくねぇし。だから、言わねぇ」

「なぜですか? もう二度と会えないのですよ?」

「いいんだ。最期までコイツの笑顔を守れたらそれで」

「……」

「例えばあと1年で……とかだったら、言うかも知んねぇけど。1時間ちょっとしかねぇんだぞ。だったらさ、バカ言って全力で笑わせて……で、その瞬間は抱きしめて一緒に逝くわ」

「……」

「あ、でもよ。その“最期は一緒に”を拒否られたらヤバいな」

「大丈夫ですよ。真白さんはあなたと一緒にいることを望みます」

「そ、そっかな」

「ええ」

「あんた、イイ奴だな」

「そうでしょうか……」

「ああ。間違いねぇ! 俺が保証する!」

「ありがとうございます」

「じゃあさ、そのイイ奴にイイ事教えてやんぜ」

「何でしょう?」

「そのスーツ、マジでダサい」

「は?」

「髪型もありえねぇ」

「……」



 家に連絡してくると言い、若者は部屋を出ていった。

 膝で眠る知事の子の頭をそっと持ち上げ、手近にあるクッションを敷いてやる。そんな何気ない行動すら慈愛に満ち、胸に沁みた。

 そして、左耳の通信機に連絡が入る。


「……はい。了解しました」

 一瞬の静寂。

 しかし……、

「わかったんだ、居場所が」

「!?」

 突如、横で寝息を立てているはずの知事の子がムクリと起き上がった。その顔から笑みはすっかり消えていた。


「この星も終わりか」

「やはり1980の意味を……」

「ふふ。ウチの父さん、機密書類でも机の上に投げっぱなしだから」

「知っていて私を足止めしたのですか?」

「僕はあなたとピザ食べてゲームしただけだけど?」

「……知事に連絡は?」

「してないよ。人のデートを邪魔する趣味はないんだ」

「デート……ですか」

「そ。今日はクリスマスイヴだよ。恋人同士が愛を確かめ合う日なの。父さんと母さん、ラブラブだからね」

「それは構いません。知事に行動の制限はありませんから。しかし、外出時には必ず携帯所持をお願いしているはずです」

「ああ、あの携帯?あれさぁ、地球ではらくらくホンって呼ばれてるシニア向け携帯にそっくりなんだよ。だから父さん、持つの嫌がって。持って欲しいならデザイン変えなって上に報告しといて。その1980といい、なんか全体的にダサイんだよねぇ」

「で、では、3番……いえ、お母様の携帯は? 緊急連絡用として渡していると思いますが」

「あの人機械オンチだから。箱から出してすら無いんじゃない?」

「……」

 この知事の子の飄々とした態度は一体?もうすぐ大きな別れが訪れるというのに……。 

 人との強い繋がりを感じたのは錯覚だったのか。

 だとしたら……。

「で? 行かないの? 父さん達の居場所わかったんでしょう?」

「行ってもよろしいので?」

「構わないよ」

「!」

 やはりそうなのか。あの若者の想いは無残にも散ってしまうのか。

 何とも言えない虚しさが、消えかけていた野心を呼び戻す。

 もうここにいる意味は無い。

 だが、立ち上がろうと体を動かした私を追いかけてきたものは……、

「僕の望みはここにあるから」

「望み?」

「そう。愛する人と最期を共にするという望み」

「……星夜さんのことですか?」

「そ」

「でもそれは無理でしょう? アナタは知事の子だ。この星の者とは最期を共に出来ない」

「出来るよ。だって僕、人間だもの」

「え!?」

錯覚ではない、美しい真実だった。



 携帯片手に外の空気を吸いに出る。家に連絡するっていうのは半分口実で、少しあの場を離れたかった。

 初めて口にする真白への想い。本人にも、もちろん他の誰にも言ったことがない想い。 

 言葉にすると愛おしさが増し、体中の温度が上がった。

 さっきはカッコつけて、ああ言っちまったけど、真白のことを話せば話すほど、好きだって伝えたい気持ちが膨らんで……。

「こんなに寒ぃのに、なんでだよ」

 一向に冷める事のない熱は、狂おしくも優しく俺を導こうとしていた。



「あなたが人間? それは一体?」

 タイムリミットが刻一刻と近づいている。知事に会うことが最優先事項であると頭ではわかっていても、真実を手に入れたいと思わずにはいられなかった。

 立ち上がりかけていた半端な体制を整え、知事の子を真っ直ぐに見る。

 その顔には穏やかな笑みが戻っていた。

「さっきのさぁ、僕と星夜くんが海で溺れたって話」

「そのような所から起きてらしたのですか?」

「ん?ああ、最初から寝てないよ。まぁそんなことはどうでもいいの。あの話聞いてどう思った?」

「……はっきり申しますと、あなたはご自身が死なないとわかっていて飛び込んだのだなと思いました」

「だよねぇ。僕もさ、そう思って飛び込んだ。簡単には死なないんだから何とかなるよねぇって。でも、溺れちゃった。しかも、助けるどころか助けられちゃって」

「……」

「その時にさ、思ったんだ。大切な人を守れない永遠の命なんて、何の意味があるんだろうって。守れなかったら僕だけ生き残る。そんなのは嫌だって。だから、返還した」

「返還?」

「そう。上に返したの。僕の命。聞いたこと無い?命の議席の話」

「命の議席……」

 誰かの作り話だと思っていた。永遠の命は数が決まっていて、命の議席と呼ばれていると。そして、空かないハズのその席に空席が出来たと。

「何百年先か何千年先かわからないけど、もうひとつ命の議席が空いた時、僕の命だったそれと番いになって、新しい星や生命を創るんだ」

「それで、あなたは……」

「僕は愛する人と同じ時を生き、同じ速度で年をとって、やがて死んでいく。出来れば、最期の一瞬まで共にしたい」

「……」

「今僕はあなたを止めるべきなのかも知れない。地球のためにはね。でも、執行人としての役目を果たさなければあなたも……」

「そう……ですね」

「だから僕は選ばないよ。地球もあなたも。僕は僕を選ぶ。僕の願いを選ぶ。それはただ一つ、星夜くんと共にあること」

「彼も死んでしまうのですよ」

「だよねぇ。でもさ、きっと許してくれるよ。僕が最期まで笑ってればね」

「……真白さん」

「ねぇ、父さんと母さんに会ったら伝えて。あなた達の子として創られて……いや、産まれて、幸せだったと。そう伝えて」

「……知事は反対なさらなかったんですか?真白さんが命の返還をすることに」

「しなかったよ。誰かを愛するということを知ってるからね」

「しかし……」

「冷たいって思う?」

「……」

「これは僕の推測だけど、父さんがあの携帯を持ってないのは、こういう事態になった時に地球や星夜くんや僕を救う道を残しておきたかったんじゃないかと思うんだ。居場所が見つかっちゃったら意味無いけどさ」

「知事が……」

「優しい人だよ、あの人は」

「……」

「じゃあ、もう行きな。0時まで1時間切ったよ」

「はい……」

 ゆるゆると立ち上がってはみたものの、足が動かない。

「どうしたの? 時間無いよ? しっかりしな、執行人!」

「はい……」

 何か出来ることはないのだろうか?私に何か……。

 そして、混沌とした頭に浮かんだのはただひとつ。あの絵本に書いてあった言葉。

「真白さん……」

「ん?」

「メリークリスマス」

「はは。ありがとう!」

「いえ……。それでは」

「うん」

 温かい部屋を出る間際、小さく聞こえたのは、

「メリークリスマス、1980」

 そこで気が付いた。自分が名前を告げていなかったことに。

 いつかまた会えたなら、その時は……。



「オッサン、行くんか?」

「はい。長い時間お邪魔して申し訳ありませんでした」

「うんにゃ。楽しかったぜ」

「そう言って頂けると助かります」

「いや、マジで……あんがとよ」

「はい?」

「俺、最近さ、なーーんかモヤモヤしてて、気持ち、持て余してたんだわ。オッサンに色々聞いてもらって、スッキリした」

「そうですか」

「だからさ、俺やっぱ言うわ、アイツに」

「え?」

「告白する」

「!?」

「ただし、地球が残ってたらな。やっぱ、無くなる直前に困らせたくないし。だから、地球も俺らも残ってたら、真白に伝えるよ。好きだって」

「残って、いたら……」

「おぅ!」

「……がんばって下さい。きっと大丈夫です」

「そっかな?」

「はい」

「だといいけど」

「では、私はこれで」

「ああーーっと、もうひとつ!」

「はい。何でしょう?」

「メリークリスマス、オッサン」

「……メリークリスマス、星夜さん」



「ん?これは」

 空からゆっくり落ちてくる白を、掌で受け止める。

 それは遠い昔、絵本で見た白の欠片。

 よかった。これであの白ひげのサンタも、変わった形の乗り物では無く、ソリに乗ってピザを配達できる。



 部屋に戻ると、真白はひとりでテレビを見ていた。その背中が寂しそうに見えたのは気のせいだよな?だってほら、振り向いて俺を見た時の顔! すっげぇ笑顔! 俺の大好きな笑顔の真白だもんよ。



「星夜くん、あと1分でクリスマスだね」

「だな」

「ちょっと寒いな」

「……来るか?」

「うん!」

 

 なぁ真白。2012年、俺達はどうなってるんだろうな?もしも変わらずこうしていられるなら、いっぱいふたりで笑おうな。

 神様もちょこっとだけ、力貸してくれよな。


「あったけぇか?」

「あったけぇ」

「……あのな、真白」

「なぁに?」

「クリスマスになったら、俺、お前に言いたいことあんだわ」

「なら、今、聞きたい。すぐ、聞きたい!」

「だーーめ。あと、もうちょっとなんだから、ガマンしろ」

「えーー!」

「お前が笑ってくれるといいな……」

「おもしろいか美味しいかだったら笑うよ」

「そっか」

「うん!」

「よし。じゃあ、カウントダウン始めっぞ」

「……うん」


「10」

「9」



「星夜くん、もっとギュッとして」

「こうか?」

「うん」



「3」

「2」

「1」



「真白、好きだ」


                     了


まずは、企画の輪の中に手招きしてくれたいき♂さん、主催者のそうじたかひろさんとなーこさん、本当にありがとうございました。そして参加者の皆さま、投稿が激しく遅れた事を心よりお詫び申し上げます。ただこの数日は非常に楽しく有意義なものでした。それも全て、この企画に集う皆様との出会いがあったからこそです。心からの感謝を金色のシャンメリーに浮かべて……乾杯!

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― 新着の感想 ―
[一言] 執筆お疲れ様でした。 「カニっとカリっとシャンメリー!」拝読させていただきました。 ボクっ娘だと思ったらやられました。(笑 真白の覚悟が判るところが格好よかったです。特に命の議席を返還する…
[良い点] ラスト1行のインパクトが最高です。 物語を収束させる手法が見事だと思います。 [気になる点] 視点を移動させるために複数の改行で空行を作る手法は問題ないのですが、それぞれの文章量が少なすぎ…
[一言] 途中までBLとは気が付かず、気が付いてからは真白の脳内ビジュアルを修正し読み進めたり。 全てを知っていて知らない振りをしている男。 自分の思いに気が付いて苦悩する男。 引け目がありながらも…
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