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詩歌集2

撒いた種を引き千切る大人



 ある大人たちが適当に種を撒く。

 するとしばらくして、土から芽が出てきた。

 芽はちいさくて可愛らしいふたばを開く。


 すると大人は、そのふたばにたくさんの水を与えたり、

 栄養剤や活力剤をどばどばと与える。

 「取りあえず栄養さえ与えておけばいいよね」

 と、大人はそのふたばに必要以上の水や、

 よくわからない栄養等を注ぐ。


 可愛らしいかったふたばは、

 歪ながらも以前より茎を太くさせ、葉をたくさん増やす。

 すると大人は、それを足で踏みつけはじめる。

 「こうすると、強い子に育つのよ」

 周りにそう言いながら、それをぐりぐりと踏みつける。

 

 暫くすると、あのちいさくて可愛らしかったふたばは、

 花が開きそうなほど成長する。

 けど、その花は茎がくねくねと捻れ、

 せっかくつけた花は咲く前から既に枯れかけていて。

 それを見た大人は、

 「みっともない。こんなの、私の子じゃない」

 そう言って、その花を乱暴に引き千切って投げ捨てた。

 その花は、咲く前に大人の手によって無惨にも千切られた。

 


 

 私はそんな大人に、なりたくない。






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