瞬殺だっただろ?
最強と噂されたパーティから追放された4人。
追放された仕返しにパーティのテントを爆破しお尋ね者に。
そんな中捨てられたダンジョンを見つけ、そこで気ままに暮らします。
職業、魔法、魔物、勇者有り!
体操選手結、治癒師まど、発明家遙、運動選手奏音の4人で悠々自適に暮らします。
「ビーストカップ?へえ〜、そんなのがあるんだ。」手に持ったチラシを眺めながらまどが言った。
ここは表向き総合スーパーなので、ポストには様々なチラシが入る。
ビーストカップとは『調教師』という職業の人々が、自分の魔物と相手の魔物を戦わせる
イベントのことである。百聞は一見にしかずというので、とりあえず見学しにいく。
ビーストカップ会場
会場は何万人もの熱気で溢れかえっていた。円形に作られた競技場の双方から、魔物と調教師が現れる。
「さあ〜て本日の第一試合は、スライム使いバルムと死霊使いナルスデの戦いです!」
スライム使いバルムは銀色のスライムを連れていて、死霊使いナルスデは
一体のハイ・ゾンビを連れている。
ピーっと鋭い笛の音が鳴り響き、魔物が戦い始めた。
どんな展開が始まるんだろうと期待していたら、一瞬で終わってしまった。
スライムが開始2秒でハイ・ゾンビを飲み込んだのである。
再び笛が鳴り響き、満面の笑みでスライム使いバルムが退場した。
「あんな雑魚スライム、俺なら瞬殺だぜ?」アモンが囁いてくる。
アモンが悪魔の姿で出かけると騒ぎが起こるので、30cm程まで縮小し、宙に浮いている。
ちなみに『羽小人』と呼ばれる妖精にそっくりである。
「俺らも出ようぜ!このままだと暇になっちまうぜ」
あまりにアモンがうるさかったので、渋々エントリーする。
「さあ、調教師4人組の登場だあ!相手は優勝候補と名高いベリンズだ!
4人組の魔物は、…羽小人!?はたしてベリンズに勝てるのか!」
緑髪、慧眼の賢そうな青年がこちらへと歩いてくる。
後ろに控えているのは、ドラゴンだった。
全長2mととても小柄だが、俊敏そうな脚と、強烈な攻撃を加える長い牙を持っている。
ピーっと鋭い音が鳴り響いた。
フシュー、フシューと蒸気を鼻から吹きながら突進してくる。
アモンはくるりと上空に飛び立ち、力を解放した。
たちまち血のように赤い眼、逆立った髪のいつものアモンが現れる。
「な、羽小人と思われていた魔物が真の姿を解放したあ!まさか悪魔を従えるとは…」
一つ訂正するが、私たちはアモンを従えてるわけじゃなく友人として付き合っている。
「は!低級ドラゴンがいくらあがいても、侯爵悪魔アモン様の足元にも及ばねえんだよ!」
ベリンズは呆然とするとともに青筋を立てている。
自らを振るい立てるようにドラゴンが咆哮をあげる。
すると床に黒い魔方陣が浮かび、ゾルゾルと音を立てながら光り輝くマシンガンが現れた。
アモンが標準に狙いを付け、引き金を引いた。
赤く光り輝く銃弾は、吸い込まれるようにドラゴンの眉間に突き刺さった。
グワオオオオオオオオと悲痛な断末魔の声を上げ、会場を吹き飛ばすほどの勢いで爆発した。
ガクリとベリンズが膝をつく。
閃光が煌めき、アモンが羽小人の姿に戻った。
「僅か1分の電撃決着だ〜!これは誰も予想しなかった展開です!」
「瞬殺だっただろ?」ニヤリと笑いながらアモンがやってきたので、
私もニヤリと笑い返した。ホントに愉快だった。
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