盆栽事件
最強と噂されたパーティから追放された4人。
追放された仕返しにパーティのテントを爆破しお尋ね者に。
そんな中捨てられたダンジョンを見つけ、そこで気ままに暮らします。
魔物、魔法、勇者有り!
体操選手結、治癒師まど、発明家遙、運動選手奏音の4人で悠々自適に暮らします。
「これ、何?」制御室で私はまどに質問した。
「フェスタスの植木屋で買ってきたんだ。今からトレントに鑑定してもらうの!」
ワクワクが止まらない といった顔でまどが説明する。
トレントとは、数週間前に召喚した植物型の魔物である。
大木に大きな一つ目の姿をしており、植物の種類などを鑑定できる。
制御室にトレントを呼びつけ、鑑定してもらう。
手(根)で盆栽に触れ、目を閉じる。
30秒ほど経った後、トレントが眼を開け、根を振り回して何か言い始めた。
魔物語だとさっぱり解らないので、ゴブリン爺さんを呼び、通訳してもらう。
「な、なんじゃと!?」とか、「まさかそんなはずは……」と聞こえてくる。
「申し上げます、結様。この盆栽は、世界樹の苗木でございます。」
と神妙な顔でこう切り出した。
世界樹とは、何千年も前に世界の中心に生えていたと言われる大木である。
なぜ『生えていた』と過去形なのかというと、世界を焼き尽くしかけた大火災で燃えたからである。
もはや伝説になっていて、私も子供の頃親からよく聞かされた。
「ハハッ、そんな訳ないだろ〜世界樹は燃えたんだぜ?」と奏音。
「証拠を見せるとトレントが申しております。」
唐突にトレントが飛び出し、尖った根で貫いた。いや、貫こうとした。
ガキンと硬い音がしてトレントの根が折れた。
「世界樹はどんな攻撃にも屈しないとトレントが申しております。」
「明日になればどの道分かりますよ。」とゴブリン爺さんが宣言して、トレントと出ていった。
次の日
「嘘…だろ?」盆栽を見て奏音が言った。いや、詳しくは 見上げて言った。
昨日は半信半疑だったが、この光景を見てわかった。これマジの奴だわ。
あの小さかった盆栽が、1日で天井を掠めるほどに成長していた。
「いや〜まいったまいった。こりゃまたすごいもんが出てきたね………」
と半ば呆然としながら遙が言った。
その時ポコっと音がして、何かが頭に当たった。
拾ってみると、柿だった。
今は夏なので、柿が成るなんてことはありえない。
まさかとは思うけど … と盆栽を凝視する。
「世界樹は1日ごとに春夏秋冬と季節が変わり、その季節の果実を実らせます。」
な、なんて素晴らしい木なんだ!まど、ナイス!
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