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第肆話:仕事

2005年5月8日

「ズルズルズルズル・・・プハー、ごちそうさま。」

カレンの元気な声がこの少し、落ちている空気を引き上げた。

「あのさ、ミラレスさんって、どういう人生歩んできた人なの?」

「人がしみじみ話してたら、なんだいその、話の飛びようわ!!」

「気になるモン!!」

「まあいいや、話すよ。」

ミラレスさんは、俺と会うまえはいろいろ大変だったらしい。

7才で親を失い、8才で人質として3週間拷問を受けたらしい。

その時の傷は、首筋から太股まで、右目あたりはやけどが大きなあととして残っている。

その時の恐怖から、生きるのに大切なことやガンさばきを得て、生きてきたらしい。

「と、まあこんな感じだ、もっと詳しく知りたいなら又今度、ミラレスさんに聞きに行きな。」

「ケチ!!・・・・ボルドさん餃子追加して。もちろん、カランに漬けといて。」

「あっ・・カレンなんて事を・・・・・」

「いいじゃんいいじゃん。続き話して。」

「その展開もまた早ッ。じゃあ話すぞ。」

1999年5月9日

「ピーン、ポーン、パーン、ポーン」

アナウンスが流れた。

「こちらミラレス、こちらミラレス。カレン、私の部屋に来ること。」

呼び出しだった。歩いていくのもなんだから、走って行くことにした。

「ダッダッダッダッダッダッダッダ」

「コンコン・・・失礼します。」

「一分五十九秒、カラン新人にしちゃあ上出来だ。」

初めて見る男だった。背は175ぐらいで、体型は普通。サングラスをかけた、黒人だった。

「ゴメンね。試させてもらっちゃった。これ、2分オーバーするとしごくのが習わしでね。新人のほとんどは、これでしごかれるんだけど・・・誰かにおしえてもらった?」

「いえ・・・・何となく走ってきました。」

心の中で一瞬ほっとした。あのまま歩いていたらこの大男にしごかれていたかと思うと。

「コルン自己紹介お願い。」

「コルン・ジレンドと言う。年は、30だ。階級は、中佐だ。」

「中佐・・・・」

一瞬身の毛もよだつように思えた。自分と階級がかけ離れすぎて、偉大さに感服した。

「初めまして。カラン・トーラーと言います。年齢は、11です。階級は上等兵です。」

「新入りですぐ上等兵か。それなりに働いてくれよ。」

コルンさんから強いタバコのにおいをその時感じた。

「それで何の用でしょう?」

「そう、それが本題だわね。実は、奴らの物資調達庫を見つけたの。別にほっといてもロシア政府が片づけてくれると思っていたんだけど・・・」

後に続くようにコルンさんが言った。

「そのロシア政府があっさり足を引いちまったんだよ。そこで君たちの仕事だ。調達に来る向こうのお偉いさん方を片づけてほしい。この組織で一番暗殺の上手い君たちの班に。」

早くも仕事が入ったことに驚きがあり、また姉の敵を討つ機械が増えることに喜んだ。

「はいッ」

「そうと決まれば、いくわよカラン。」

「奴らが来るのは、明朝3時だ。二人には、先に倉庫で準備してもらている。」

「はッ」

俺とミラレスさんは同時に言った。

そして、俺とミラレスさんは、勢いよく部屋を飛び出した。

走って、倉庫に向かった。

「遅いぞ二人とも。早く武器とってけ。」

トーレスとラッチが口をそろえて言った。

その後、走って車庫へ向かった。

「今何時、トーレス?」深夜0時だ。少し切羽詰まり気味だ。」

車庫に入るやいなや、“トルトル”と書いてあるジープの後ろに荷物を乗せ、乗った。

運転席にトーレスが座り、助席にラッチ。後部座席に、俺とミラレスさんが乗った。

そしてすぐ出発した。

外の空気は、1日ぶりですこしすがすがしく思えた。回りは、一面砂漠だが風が心地よかった。

「カランもう一度言っておくよ。もしはぐれたり、敵に捕まっても助けにこれないことは頭に置いとくいてね。あなたの姉さんの敵が今回討てるわけではないけど、すこしづつ追い込んでいきましょ。」

「はいッ」

ミラレスさんの声が暖かく感じ、これから犯罪者・・いや復習者、暗殺者になることへの決心が付いた。自分の小さな手には、大きなベレッタM92がある。この重みも姉さんのいた証だろうか。

あまりにも長い距離なので少し二大を見てみた。

通常用弾薬箱が10箱。内容量100発と書いてあったので合計1000発だ。

機関銃が3丁あった。ガトリングガンは1丁あり、すでに弾薬が入れられていた。

手榴弾は6つあった。あと、個人のチョイスした武器と、ワイヤーがあった。

そして、そうこうしているうちに奴らの物資調達庫にたどり着いた。

「さあ、仕事始めるわよ。」

ミラレスさんが建物を眺めながら言った。自分には、おそれはなかった。

読んでいただきありがとうございます。できれば、感想、評価等のメールを下さい。これからの製作に役立てたいと思います。さて次回は、カランの初めての仕事が始まります。姉さんの形見が火を噴きます。

では、次回をお楽しみに。

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