表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

第参話:階級

その日、夢に姉さんが出てきた。何かを訴えていたがはっきりと聞き取れなかった。

「コンコン・・・入るわよ。」

その音で目覚めた。

「どうぞ!」

「ガチャ・・・目覚めにエスプレッソはどう?」

ミラレスさんだった。手には、暖かそうなエスプレッソがあった。そのときふと、思い出した。姉さんの好物は、プラム酒とコーヒーで特にエスプレッソには目がなかった。

「ありがとうございます。」

なぜかこの瞬間、ミラレスさんが姉さんのような気がした。

「飲んで着替えたら、第三集会場に来てね。地図はこれ使って。じゃあとで。」

そう言い、部屋を出て行った。一息つき着替え、部屋を出た。

「えっと、ここをまっすぐ行って、左に曲がり・・・・・あー頭割れそう。」

「第三集会場に行くのかい?」

そこには、昨日演台に上がってきて、俺に殴りかかってきた、トーレス・タミンがいた。

「昨日は失敬。完璧酔い回っていてわからなかってさ。」

その声は、昨日とは全く違い優しい声だった。

「僕についてきな。案内してやるよ。」

無言だと少し気まずいので少し気になっていることを聞いてみた。

「あなたも行くのですか。第三集会場に?」

「何かミラレスが・・新しいチーム編成を・・どうたらこうたら言っていたよ。」

俺のための配慮が暖かく感じた。

「ミラレスさんは、個人一人一人を真剣に見ているのですか?」

「あの人は、昔からそうなんだ。人を思ってばっかりになかなか仕事が手につけてないときもあったぐらい、心配性なんだ。」

そう言っているとたどり着いた。防火扉並みの厚く大きい扉であった。入ると早くも50人近い人たちが集まっていた。その中に、ミラレスさんが葉巻をふかしながら立っていた。

「遅かったわねえ。トーレスに案内してもらったの?・・ありがとうトーレス。」

「いえいえ。」

そうつげ、ホワイトボードの前に立った。

「じゃあメンツもそろったことだし、チーム編成はじめるよ。一様考えてきたので問題なければそのままつかうよ。一班探知部、タラ・・・・・・」

と読み上げていった。そして、

「最後、十三班暗殺部、私、トーレス、ラッチ、カラン。意義ある人。」

誰もかもが納得した顔だった。

「じゃあこれで行くからね。ではこれで解散。各自出動まで有意義に時間を使うように。」

そして、みんな出て行った。あとには、俺とミラレスさん、トーレス、ラッチの十三班暗殺部隊が残っていた。

「カラン、もう一度挨拶お願い。」

「カラン・トーラーと言います。よろしくお願いします。」

「じゃあ私から、ミラレス・ターヤ。年は、25よ。階級は大尉。」

「僕は、トーレス・タミン。年は、28。階級は曹長。」

「わては、ラッチ・カルメン。年は、27。階級は、軍曹やで。」

「あの〜、俺の階級って?」

「身分証明集に書いてなかったかしら?」

ミラレスさんに言われ見てみると、上等兵の印が押されていた。

「二等兵からなんじゃあ、ないんですか?」

ミラレスさんが笑顔で答えた。

「あなたを見込んでの階級よ。がんばってね。」

「はい。」

「ラッチ、カランにこの建物の見学させてやって。私とトーレスは、まだ話があるから。」

「あいよ、姉御。カラン、行くぞう。」

そう言い、俺とラッチはこの部屋を出て行た。


「例のあれどうなってる?」

「向こうに感づかれかけている。」

「そう・・・・・」


「カラン!まずここだ、オペレーター室。姉御は暗殺班なのに、よくここに座って指示している。」

そして、片っ端から説明してもらった。移動中に、少し質問してみた。

「あの、さっきいた部屋の人たちは、皆さんどういう関係で?」

「あいつらは、このソレートの中でも圧倒的に強い部隊だ。名前は、トライアドだ。あんたの姉さんがつけたんだぜ。遠征するときは、この部隊単位で行く。」

「そうですか。」

「あいよ着いたぜ。銃、弾薬、手榴弾、その他武器保管室だ。ここには、通常装備の銃以外の武器から何まで保管している倉庫だ。この建物の中で一番でかい部屋やで。ここの管理もわてのしごとや。わては、暇なときにここで酒飲みながら、銃を見るのが趣味だ。ここの銃は、6つまで自分のものにできる。お前さんにあったやつ探したるけん、銃見せてみ。」

俺はベレッタM92を取り出し、見せた。

「姉貴の形見か。カラン、両手撃ちできっか?」

「たぶん。」

「まあいい。両手撃ちも慣れだ。お前の姉さんからもしもの時って預かりモンしてる。話手に見る権利はないが、重さ的に銃が詰まっている箱があるが開けるか?」

「是非。」

ラッチさんは、奥へ行きすぐとってきた。

「これだ、ほれ。」

すぐふたを開けた。すると中には、手紙と同じベレッタM92が一つ入っていた。


−弟へ−

これを見てるって事は、私はこの世にいないと思う。一緒にある銃はもう一つの銃と対で、二つの相性は完璧だ。私の代わりに思う存分使って。じゃあね。

−姉より−


「ほんじゃあそれと、あとランチャー、遠距離ライフル、サイレンサー付きコルトパイソン。

これだけあれば十分だ。あとは、気に入った武器があれば言いな。ほんじゃこれで見学も終了だ。あとは好きな所うろちょろしてかまんぜ。サイレンがもし鳴ったら、この部屋に来い。いいな。」

そしてラッチは部屋を出て行った。僕は少し銃を眺めていた。


いろいろ進んで参りました。まだコリンの話や(第壱話:過去に登場)彼との出会いの話がないので、近々いれたいと思います。読んでいただきありがとうございました。さて、次回は・・ミラレスの過去が分かります。お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ