第壱話:過去
2005年5月8日
「カラン、親が嫌いっていつも言うけどどうせうるさいとかでしょう」
とクラスメイトのカレンが言った。
「そんな生やさしかーねーんだよ」
「じゃあ聞かせてよ。家族のことについて」
「泣くなよ・・・・」
いつも親は子を見捨てる。俺は心底両親を憎んでいる。あの日を境に俺は、人間を捨てた。
1999年5月8日
元ソ連の残党兵とテロリストの激しい戦いが起こっていた。
父さんの仕事は、農家であった。母さんは流れ弾に当たり死んだ。このときの家族は俺と父さんあと姉さんのレイラ、弟のコリンだった。だが姉さんも死んでしまう。頭がきれる姉さんは、その才能を見いだされて、ソ連の残党兵として働いていた。そして死ぬ前にした仕事は、テロリストの本拠地へ潜入捜査だった。しかし、潜入捜査員とばれ追われ撃たれた。そこを偶然目撃していた俺は、テロリストが去った後すぐ駆け寄った。雨が降っており地面には血がにじんでいた。
「カラン・・約束したシュークリーム作れそうにないや・・・私の代わりにこれとこれを預かって・・・いつまでもあなたの姉さんだから・・・・・・」
「姉さん、姉さん、姉さーーーん」
そのとき渡されたのがテロリストの機密情報と姉さん愛用のベレッタM92であった。
だが、テロリストもバカではなくすぐにないことがばれた。そして今日とうとう巣場がばれ、追われることになる。
「バン、バンバン、ダッダッダッダ」
「カラン付いてくるな!おそわれるだろう」
「俺をおいていかないで・・・・」
「お前なんか死んでしまえばいいそうすりゃあ俺には金が入る」
「えっ」
「おしえたんだよ。やつらに。レイラの時も俺がおしえた」
「この人でなし・・・・」
「だからどうした?お前の代わりなんていくらでもいる」
怒りにまかせ姉さんの形見である銃を向けた。
「ガチャ・・・・・」
「お前何をする気だ?落ち着け。そんなモン向けてなんのためになる?まさか本気じゃないだろうな?やめろ・・・やめてくれ・・・・やめっ」
「バン、バンバン」
そこに一人の男の影。
「ほう親殺しとは・・・キミも姉さんと同じように散ってくれカラン・トーラーくん」
そいつは姉さんを殺した男だった。
「おめえも最後だ俺の名をおしえてやろう、俺はタレラ・ウィザードだ。じゃあな」
そのときだった。
「子供を手にかけるとはさぞかしひねくれてますねぇ」
女王様オーラを出した女が言った。
「畜生、次は、頭からピーチジュースを吹かせてやるからな」
そしてタレラ逃げていった。
「ごめんなさい、少し手間取ってしまって」
「あなたは・・・・」
「あら紹介が遅れたわね。私は元ソ連残党兵組織ソレートのミラレス・ターヤよ。本当にお姉さんそっくりだわ」
「僕をあなた達の仲間に入れてください」
「唐突なお願いね!でもうんとは、うなずけない。まだ11でしょう」
「あいつを殺したいんだ、死の覚悟はできている」
急にミラレスさんの顔が暗くなり深い声で言った。
「そんなに簡単に言うけどあいつはプロのテロリストよ!こちらもやつ一人のために多くの犠牲を払った。あなたが何をするって言うの?」
一瞬言葉が詰まったが強く答えた。
「姉と同じ力はあります。」
するとミラレスさんは笑った。
「啖呵きるのもレイラそっくりだわ。ハハハハハ・・・いいわよ入れてあげる。だけどこれだけは覚えておいてね。どんな状況でも助けがこないことを想定して動いてね。」
そして暗殺人生の幕開けをした。
「と、まあこんな感じだ。続き聞くか?」
カレンは、下を向いていた。
「ゴメン。無理して思い出させちゃって」
「な〜に、お前が気にする事じゃあない。暗い話はやめて飯でも食いに行こうぜ」
「でも聞きたい・・・」
「じゃあ続きは飯屋で」
「うん。カラン持ちでね!!」
「えーーー」
初めて作りました。いろいろ分からないことだらけなのでメールじゃんじゃん下さい。連載続けていくので声援お願いします。