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最期がスライムとは…


 生活魔法を最後に教えてくれて、レイは和哉に対するにわか鍛錬を終えた。


 後は旅を進めながら覚えさせてくれるらしい。


 そしてその旅の中でレイの女好きを直していけばいいとの事。


 「元の世界の服や持ち物は僕が預かっておくから」


 早い話が物質だ。


 服はそうでもないが携帯は返して欲しい。

 和哉は召喚される時に耳にイヤホンを突っ込み音楽を聴いていたのだ。

 水没しているが、無事だろう。耐水機種にしておいて良かった。


 今更ながら、ながら勉強なんかするんじゃなかったと後悔するが後の祭りだ。


 それにしても女嫌いにさせる方法とかどうしよう?


 たしかにホモになるのが一番手っ取り早い気がするのだが、どうやったら同性愛に目覚める事が出来るのか、和哉は謎だった。


 そもそも性的対象が決まるのは母親の胎内にいる時のホルモンの影響に寄る所が大きいといったニュースを見たばかりである。


 まさかレイに母親の胎に戻って胎児からやり直させる事もできないし、同性のいい所に気がつきさせて女子の嫌なところをこれでもかと暴いて見せつければいいのか…というか一生懸命考えてもその程度しか考えつけない。


 まぁ、なるようになるしかないさと和哉は考えた。


 まさかの対象に自分がなりたくもなかったので、どこかでレイ好みの同性を見繕ってきてけしかけてお互いに恋愛感情を持たせればいいのか…


 考えれば考えるほど無理な匂いしかしない。

 もしかして魔王討伐の方がよっぽど難しくないかも… と和哉は思った。


 そもそもレイはなんでそんなに女好きという自分の性質を直したいのか。


 まずはそこからかなと変なところで真面目な和哉は考えた。






 ダンジョン『女神の恵み』から外へ出て、一週間ほどの鍛錬のあと、はじめて和哉は魔物と戦った。


 バッタの魔物。ネズミの魔物、魚の魔物、草の魔物。


 ちょろかった。



 角のある兎、人間型のゴブリンやコボルトやオーク、枯れ木の魔物


 ちょっと骨がおれた。



 3つ首の虎のような魔物、巨大な蛇のような魔物、小型恐竜のような魔物。


 大分大変だった。



 サイクロスプスのような巨人族、中型の恐竜のような魔物、複数の動物が組み合わさったようなキマイラっぽい魔物。



 死にかけて攻撃魔法が突然に使えるようになって何とかなった。



 ワイバーン、巨大な恐竜のような魔物、グリフォンのような魔物


 魔法も駆使して傷つきながら何とか倒せた。




 そして最後に立ちふさがってきたキングスライムを魔法だけで倒した時、


 ようやくレイから「合格」の言葉が出た。


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