第二章 闇の中の存在01
「車もない電車もない自転車すらない、こんなん現代社会ではありえないよな」
「そうね、ありえないわね。電車、車は最悪なくていいけどせめて自転車はあって欲しいわね」
「僕は体力があるほうではないから車が欲しいかな」
三人は仲良く?話をして歩いて東京に向かっていた。 山本は赤点の説得で愛華を許し、仲間として戦って行くと決めた。だが殺気は少しだがある。
やはり世界が世界なので何もかも信用できるわけじゃない、夢の世界という馬鹿げた世界にいるのだ。
この夢のは自由があまりない自由が効かない世界。
西暦は不明、街は少なからず荒廃している。
まるで人がいなくなってから随分経ったみたいだ、人の気配はもちろんない 鳥が飛んでいたり野良猫、野良犬がいたりする。変な生き物は今のところ見ていない。
だが未知の空間で何が起こるかわからない
だから
「怖い」
いつ殺されてもおかしくはない、戦い方を知らない彼らは戦い方を知っている人間に勝てるだろうか。
「愛知県を出てから随分経ったみたいだが、今どのへんだろう」
「僕の携帯なぜか使えないからわからない、ごめん」
「私も携帯使えないんだよねぇ…」
「みんなそうなのか…俺もだ」
携帯ですら使えなくなっている、三人がはぐれたらもう一生会えないであろうと三人はふと思った。
「適当に行ってみるか…」
「そうね、東京に行くつもりで人間を探しましょう」
三人はただひたすら歩き続けた、方位もわからずただひたすら歩き続けた。
そして日が沈み辺りが暗くなってきた、今日は人間に会っていない 収穫はゼロだ。
「暗くなってきたな、どこかで休もう」
「そうだね、さすがに暗くなると危ないし休もう」
「私も疲れたわ」
三人は休む場所を探した。
そして大きな旅館が見つかる、少し不気味な旅館が。
「ここ前来たことある、丁度いいなここにしようか」
赤点がそう決めて二人は首肯した。
中に入り色々探す
寝室、風呂場など生活に必要なものはあった、三人は安心した。
この安心こそが命を脅かすことになる、彼らはこの世界の「人間」を知らない。愛華は元居た世界の人間だと言っていた、だからまだこの世界の「人間」を知らない。
「ふぅー お風呂も入ったしご飯もちょっとアレだけど食べれたし、満足満足。」
愛華はすっかり赤点と山本に馴染んでいる
その時赤点と山本はお風呂にいた。
「なぁ赤点、本当にいいのか?」
「何がだ?」
「愛華のことだよ」
「あぁ、少し馴れ馴れしいがまぁ大丈夫だよ多分…」
「まだ完璧に許したわけじゃないよ僕は、なんかあったらすぐ殺るからね」
「まぁ、それでいいや…」
二人は愛華について話していた。その頃…