Episode1 Your Introduction
「いやぁ……すみませんね……こんなに奢ってもらって……」
「いいっていいって。僕も食べるし。」
今、俺たちはこのイタリアンレストランにいる。なんでかって?話は数分前……
王様から命令を受けて冒険に行くのだが、当てもなく行くわけにも行かないし、とにかく疲れた。それで、カフェにでも行こうと思ったのだがやはりこの蓮は子供なのか、おなかが空いたと言い出したので早めのお昼としてこのイタリアンレストランにいるのだ。そして、お金を少ししか持ってないようだったので奢ろうとしたのだが……
こいつは遠慮という言葉を知らないのか。そもそも大食いなのか。パスタ、ピザ、ハンバーグ、パフェ、ケーキなどを沢山注文したので2人でシェアして食べてるわけだ。
(まぁ、殆ど蓮君が食べちゃってるんだけどね……)
まぁ、俺はそこまで食べないから別に良いわけだ。ちなみにどれくらいかというと俺がパスタを半分、ピザを一切れ食べている間に既にハンバーグとピザ半分、カルボナーラ1個分を食べてしまったのだ。まぁ別にカルボナーラ好きじゃないしハンバーグの気分じゃないから良いんだけど。そう思いながらドリンクバー2杯目にホットカフェラテ(砂糖ドバドバ入れた)を飲んでいると、蓮がドリンクバー10杯目となるメロンソーダを飲んでいた。
(まったく。あいつの胃袋はどうなってんだ。)
そう思ってテーブルを見ると既にパフェとケーキは殆ど食い尽くされていた。
これは少しお仕置きが必要かもしれないな。そう思って俺はミニサイズのパフェとケーキを注文した
さて、腹ごしらえも終わったし、店がガラガラなのでいよいよ本題に入るとするか。ドリンクバー2杯目のカフェラテを飲みつつケーキの3口目に手を付けていると、蓮はドリンクバー15杯目のコーラを飲んで氷を食べていた。
バイキングで元を取れる人材というのはこういう人なのだろうか。
「んで、まず君について教えてもらって良いかな?」
「あ。はい!蓮といいます!」
「知ってる」
「魔王から生まれた存在です。」
「知ってる」
「魔王を倒すのをお願いしにきました」
「知ってる。」
「えーっと、年齢は?」
「……」
「出身は?」
「……」
「えーっと……趣味とか得意なこととか無いの?」
「特にないです。」
「えーっと。俺は蒼です。生まれも育ちもこの国です。
魔法を扱うのが得意です。主に後方支援に長けています。詳しくはこの能力値証明書を見てください。よろしくお願いします。」
さて。自己紹介はこのくらいで良いものか。まぁ、後で質問があったら改めてやるとするか。
「んで、魔王を倒すって言ってもどうすんの?」
「はい。えーっと、私は『魔王』とこの本には密接な関係があると想うんです。」
そう言って蓮が取り出したのは家を出る前に読んでいた本━━の小説版だった。
「この国……『Charon』に伝わるお話『Light world』の小説版です。これから話すのは、王様『ラプラス』にも関係あります。聞いてくれますか?」
そして話されたことは、驚くほど非現実的な現実の話だった。」
国の名前と絵本の名前でましたね。「Light」これは後々大きく関わって……おっと。少し喋りすぎました。
さて。蓮はあんまり人と関わったことがないのか。自己紹介が苦手な様子。そこで、読者の皆さんから質問を募集します!このEpisode以降のものにコメントしてくれたら蒼が聞いてくれます。しかし、蓮も答えない場合があるのでそこはご了承下さい。
ちょっと短かったかな?もしかしたら来週を待たずに投稿するかも……