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Opening-3 Let's go on an adventure!

いや……本当に誰?

さっき俺を助けてくれたから敵では無いと思うが……王は認知してない?それでも城に入れる?どゆこと?


「安心してください。怪しいものでは無いですよ。」


いやめちゃくちゃ怪しいじゃん。


「お前……ここに何しにきた?早く立ち去らんと容赦はせんぞ?」


「いやいや……本当に危害を加えるつもりは無いんですよ……」


見た目的には年下だな……実年齢と見た目が比例しないタイプだろうか。


まぁ、それはさておき。確かに危害を加えるつもりはなさそうだなぁ。根拠?そんなもんないけど。感覚。


「わ、わしは騙されんぞ!さっきここで爆弾魔事件があったばかりなんじゃ!はっ!もしかして犯人はお前なんじゃ……」


「え。えぇ……」


困ってる。なにか助け舟でも出した方が良いんじゃ……


「あっ、そうだ!蒼さん!」


俺ぇ!?


「さっき蒼さんに爆弾魔がいるって情報を伝えたんですよ!蒼さんに聞いたらそうだって言ってくれますよ!」


いや、爆弾魔がいるとは言ってなかったけどね。まぁ、あの動画でもわかったから別に指摘するつもりは無いけど。


「あ。そうですよ。」


会場にどよめきが走る。『いつの間に!?』なんて言ってる声も聞こえる。そりゃそうだろう。脳内に直接イメージが送られてきたなんて言える筈がないし、言ったとしても笑われるのがオチだろう。


「いや、儂は騙されんぞ!共犯という可能性も……」


「いや、それじゃあ助ける意味がないでしょ。それに、この人が何か危害を加えそうになったらここにエリート集団がたくさんいるんですし対処もできるでしょ。あと、今出てきたってことは何かあるんですよね?」


「あ。はい。そうてす……」


「確かに一理あるな。下手な真似をしたら覚悟しておけよ。」


「何もしないって言ってるのに……」


まったく。面倒な王様だ。


というわけで、この子の話が始まった。


「まず、私はれんといいます。今回は皆さんにお願いがあって……」


うーん。何か違和感がある。なにか……そう感じる。


「もしかして、何か隠してない?」


「……!?」


お。なんか図星だったみたい。たまには感も役に立つもんだ。


「まぁ、蒼さんだったらバレても仕方がありませんよね……」


そして、蓮が言った言葉は衝撃的なものだった。


「私は、魔王から生まれた……皆さんが『悪魔』でしたっけ?そうよんでる存在…それと同じ部類なんです」


「は?」


ゑ?ヱ?え?聞き間違い?え。何かとんでもないことを言ってたような……


「あ。別に襲おうとしてるわけじゃないですよ!上手く説明できないですけど……とにかく他の悪魔とは違って皆さんに危害を加えるつもりは無いんです!ほんとほんと!」


「そんなもん信じられるか!今すぐつまみ出せ!」


あぁ、王様が興奮し始めちゃった……


「まぁまぁ、この中には悪魔を倒しに行った人も何人かいるんですから。この人?人じゃないけど、人間だろうが悪魔だろうが天使だろうが魔人だろうが神だろうが関係ないですよ。」


王様は暫く喚いていたが、暫く考えた挙句渋々と言った形で話を許可した。まぁ、なんとかなってよかった……しかし王様が口を聞かなくなったので、僕が話すしかないわけだ。


「んで、お願いって何?」


「えーっとですね。皆さん『魔王』の存在は知ってますよね?その魔王が、最近活発的になって、悪魔が暴れてるんですよ。」


はぁ。それは大変だ。でも『魔王』がいるとされてる場所って結構遠いよな?なんでわざわざこんな中心部まで……


「んで、その魔王の目的なんですけど……この国を滅ぼして、王様をぶっ殺すことなんですよね……」


あーなるほど。てかあんまり驚かないな。人って一度死ぬほど驚くと耐性ができるもんなのか。


「つまり、お前はその魔王を止めるため、もしくは倒す為に協力を要請しにここまでやってきたということじゃな?それで━━」


それで?


「既に人材は決まっているのか?決まっていなければ儂が指定しに行ってやっても良いが……」


「いや。もう決まってます。」


へぇー。すごい。一体誰なんだろう。やっぱり成績上位の『能力 高尾』さんとかかな。


「蒼さん……あなたにお願いできますか?」


本日何度目の驚きなんでしょう。


「いやいやいやいや!それは流石に愚断(ぐだん)でしょ!僕なんてMP高いくらいしか取り柄ないし……IQは標準より高いみたいだけどそういう人って後方支援担当だし!」


自分のステータスが書かれたカードを見せながら必死に弁明した。


「いえ。私はあなたにお願いしたいんです。」


そう言って、彼はこう言った。


「あなたには、『ステータス』に明記されてるものなんかよりもとってもすごい『能力』をたくさん持っているんです。私は、それを自信を持って言えます。それに━━」


と言って、こう言った。


「なんか初めて会った気しないじゃないですか!蒼さん!」


もしかしてなんかいい雰囲気にしてこのまま押し切る気か?いやいや、俺よりももっと良い人材が……


そんなことを思ってると、王様がこう言ってきた。


「蒼、これは『王様命令』じゃ。この蓮という若者と共に、魔王を倒しに行ってこい。」


王様命令。軍の人のみならず、この国に生きる人なら従うしかないくらい強い命令だ。


「まったく……分かりました!これが終わったら評価たんまり上げてくださいね!」


「ふふ。検討しておくぞ。それでは早速行くが良い!」


「よろしくね、蒼さん!」


「ちょっと待ってさっき沢山MP使ったのとまだ理解が追いついてない部分があるのとでめっちゃ疲れてる……ちょっと休憩させて!」


少年達の『冒険』はなんとも締まらない形で始まったのである。

魔法道具マジックアイテム 能力値証明書ステータスカード


所持する人のステータスが全て乗っている。そのカードと同じ人が持つか、その人が許可をすると見れる。蒼が蓮に見せたカードはこれ。



今回で、「Opening」編は終わりとなります。次回からSeason1に入っていきます。少しでも良いと思ったらフォロー、ブックマーク等よろしくお願いします。金曜日の18時に週一投稿を目指しています。

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