Opning-1 Beginning of the story
むかしむかしあるところにひとりのおとこがいた
そのおとこは「あくま」をうみだすちからをもっていた
まだちいさないまのおおさまはそのおとこをたいじしてせかいはへいわになった。
そしてそのあと、まおうをたおしたごほうびといわんばかりによのなかに「まほう」がうまれた。
これから、このよのなかはますますはってんし、ますますへいわになるのであろう…
(Light World絵本「あくまものがたり」より引用)
◇ー◇ー◇
「しっかし…久しぶりにこの絵本読んだなぁ…」
☆ー☆ー☆
Name:佐藤 蒼
Age : 15
gender:boy
HP:20/20 (max:99)
MP:100/100(average:40)
ATK:1 (average:7)
DEF:2(average:10)
stamina:18 (average:50)
mental:15 (max100)
IQ:60 (average:40)
speed:2(average:5)
luck:0.3(average:25)
☆ー☆ー☆
この「あくまものがたり」は「この国の住民が初めて読む本」とかなんとかいわれてる広く一般的に普及したポピュラーな本だ。え?意味が同じだって?それほど認知度が高いってことだよ。しかしこの本には色々都市伝説があって例えばこの物語は実話とk……
「あおいー!早くしないと間に合わないよー!」
おっと。お母さんが呼んでる。早く行かないと。
え?今日はなにかあるのかって?まぁまぁ、見ててくださいよ。
「大丈夫?持ち物は全部持った?」
「大丈夫だよ。さっき確認したよ。」
「それならいいけど…でもまさか蒼が『部隊』になるとはねぇ……」
そう!なんと今日は、「部隊任命式」の日なのである!え?「部隊」がなにか分からない?そうだねぇ…まず、正式名称は「王国総合部隊」そう、国から認められたトップクラスの戦力を持つ超すごいエリート集団なのである!防衛・攻撃などの戦闘のほか、指導や政治などのとにかく幅広い業務を務めるみたいで、この部隊の超エリートのお父さんはいっつも「とにかく忙しい」って言ってる。まぁ、給料は弾むらしいしそもそもこの部隊に入ること自体が名誉だから別に良いんだけどね。だから、ATK・HP・DEF・stamina・mental・IQなどとにかくいろんな能力を使う。もちろん入隊条件も厳しくて、専用の学校に通って更に卒業試験に合格する必要がある。いやぁ……学生時代は厳しかったなぁ……最近は未知の存在を倒しに東へ西へ……それでも入学当初は……あんまり覚えてないや。
でもどうやら僕はMAX HPもATKもDEFも極端に低いし、staminaもmentalもspeedも低い。だからお母さんには「MPとIQの高さで受かったのかなぁ」と言われている。どうやら僕は人よりもそういう能力が高いらしい。どうやたMPとIQが高いと後方支援の「魔法使い」として採用されるケースがあるとかないとかお父さんが言ってたなぁ。
おっと。話が脱線しちゃった。兎にも角にも、僕は無事学校を卒業し試験を終え晴れて内定が決定!その任命式が今日というわけだ。僕はとにかくワクワクしてるんだけどお母さんは…
「でも蒼がいなくなると寂しくなるわねぇ……」
あらら。黄昏れちゃってる。
「大丈夫だよ。ちょくちょく戻ってくるよ。それよりも、『ポータル』早くを作らないと。」
この「ポータル」ってのは、俗に言う瞬間移動。どうやら風を司る魔力と原子を司る魔力を利用して体を構築する原子を分解し、風で移動させるという原理らしい。
それにしても便利な時代だよなぁ……先生が言ってたけど「魔法」という概念が発覚したのはごく最近のことだとか。いやはや時代の流れはすごいんだねぇ。
そんなことを考えているうちに既にポータルは出来上がっていた。ポータルの上に立つ。
「行ってきます!」
「行ってらっしゃい!」
蒼が去った後、蒼のお母さんは蒼が行った城の方を見上げていた。
(親としてはもっといっしょにいたかったんだけどね。)
そして、空を見てこう言った。
(なんだか雨になりそう。)
☆ ☆ ☆
ふぅ。お城の門前に着いたぞ。城の中に入るには、予め認証されてる人しか通れないんだ。承認されてない人が入ろうとしたらこれもまた魔法の力で反発されて、通報される。このおかげで暫く城で泥棒とか強盗とかそういうのは無いんだって。ぜひ一家に一個欲しいなぁ。
そんで、この城に入るにはここのセンサーの前に立って認証済みの同一人物である事を確認する必要があるらしいけど……立つだけで良いのかなぁ。
と、立った瞬間センサーが点灯し、僕を照らした
ー生体反応を確認ー
ー形成されている原子を確認しますー
ー確認中ー
ー……ー
ー佐藤 蒼さん。お入り下さいー
なるほど。原子の構造を確認してるわけが。だから卒業の時にこれでもかと言うほど体にセンサーを浴びせられたのか。
1つ疑問が消えたと同時に、僕は開いた扉の先へ進んだ。
☆ ☆ ☆
さて。扉に入った先は大広間……ではなく任命式の会場となる大ホールだった。さっきのセンサーの確認で自動的に扉の移動先まで指定しているのだろうか。あのセンサーは高価そうだなぁ。
そんな事を考えながら僕の指定されている席に着いた。あと5分くらい時間あるけど、もう殆どの人が席についている。
そして、5分後、時間通りにちゃんと放送が始まった。
「ただいまより23年『王国総合部隊』任命式を開始します」
お。始まった始まった。
「それでは、現国王 ラプラス陛下によるお言葉を頂戴いたします」
早速王様が登場か。早いな。
それにしても改めて見ると、王様って結構身長高いんだなぁ。
「えーみなさんこんにちは。今年も数多くの王国総合部隊新入隊員がおり、国民一同大変嬉しく思います」
そんな話をしている時、刹那、頭にイメージが流れ込んできた。爆弾で何かを狙っている?そしてそれを投げ…え?もしかしてこの標的は…
「全員、伏せろ!」
俺がそう言って1秒もたたずに、近くで轟音が聞こえた。
私の初投稿作品です!
処女作は短編が良いらしいですが、思いつかなかったので長編にすることにしました。
始めたばかりなのでまだまだ甘く、至らない部分もありますが、応援していただけると嬉しいです!
オープニングは後一話あります。