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異脳大戦  作者: 落離穢土。
第一章 異脳誕生
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第一章 ニ話『邂逅』

一話投稿から約三週間も経ってしまいました。


すいません。m(_ _)mドゲザー


次話は来月になるかもしれません。

m(_ _)mドゲザー

思えば、この戦いの始まりは大地震よりもあの少女と出会ったことによるものかもしれない。

もし仮にあの少女と出会わなければきっと俺たちは何も知らずに利用されていたか、或いは死んでいたかもしれない。それほどまでに重要で偶然的な出会いだった。

あの日の出来事はこんなことになった今でも忘れることは出来なかった。



「まったく…馬鹿なコト言ってないで早く並びに行こうぜ。」


「おう!あー…でもこれどこが最後尾なんだ…?」


あまりにも人が多すぎるせいでどこから行列に並べばいいかわからないな。まったく、国も幾ら臨時だからと言ってももう少し数を増やせただろうに…流石に5ヶ所は少なすぎるな。


「お、こっちっぽいぞ。」


「りょ。ついてくわ」


越寺に着いていくことにした。俺に方向感覚や土地勘が無いってわけじゃ無いぞ。めんどくさいから押し付けてるだけだから。うん。俺は方向音痴じゃない。決して。


周りを観察しながら前に進んでいく越寺とは対照的にまったく以って何も考えずただついて行く古木。この二人を動物に例えるならば、『カルガモの親子』とするのが適当だろう。

そんな状態が2分程続いたわけだが。それは突如として終焉を迎えることになる。


「あの!すいませーん!」


何処からか活発な少女の声が聞こえる。その声の方向へ意識を向けると、少女は待ってましたと言わんばかりに喜々としてこちらに駆けてきた。


「なんでしょうか?」


越寺は少女に問う。


「あの、調査所に来た人達ですよね。」


少し息を切らし、苦しそうにしながらも少女は言葉を返した。


「ええ、そうですけど…それがどうかしました?」


何故こんなに息を切らしてまでこちらに駆けてきたのだろうか?

そんな問いが思考を支配し、困惑の色を滲ませながらも越寺は会話を続けさせる。


「実は…えっと…その…」


少女は少し恥ずかしそうに目を逸らし、頬を赤らめ、言葉を溜める。その様子はまるで今から好意を抱く人物へ告白する瞬間の乙女のようであった。


「実は…?」


少女の行動を理解できず、困惑が深まり先程の問いなんてものは宙に舞う葉のように遠く消えてしまった彼はつい言葉をそのまま返してしまう。


「道に迷っちゃって☆」


「「なんでじゃ!!!」」


あまりにも突拍子の無い答えに思わず越寺、そして今まで空気同然であった古木までもがまったくもって同じタイミング、同じ声量、同じ音程でハモるように突っ込んでしまった。

これまでの一連の流れがまるで喜劇かと錯覚してしまうほどに自然な流れだった。

ふと冷静になり、思い返してみてもやはりおかしい。考えれば考えるほどにおかしい状況に対して、二人して


(なんで道を聞くのにこんな恥ずかしそうにすんだよ!)


と心の中で2度目のツッコミを入れざるを得なかった。


「わ〜凄いツッコミ。仲良しなんですね!」


「いや、そういうことじゃ、えぇ…もういいや…」


「あぁうん。そうだね。うん。」


二人にはもうツッコむ余裕など無いようだ。そして、気がついた。


(この子なんか天然だな〜)


と。


「それで、あなた達も並ぶところなんでしょう?」


「まぁ、そうだけど。」


「私も仲間に入れてくださいな〜!」


「「えぇ…!?」」


なんとこの少女は付いていくと宣言したのだ。

まったく、自分たちがあげたのは【ツッコミ】であって【きびだんご】ではないのだ。ついてこられても困る。

丁重にお断りした。


数十秒後…


カルガモの親子の【子】は二人に増えていた。

それから程なくして、行列の最後尾へと並んだ。


「そういや、自己紹介して無かったね。」


「「あっ確かに〜」」


彼らの心は荒波と言えずとも凪とはならず、ゆらゆらと揺れ動いていた。これこそ動揺というものである。

いつ言葉の不意打ちパンチを喰らうかわからないと警戒していたのだ。そんな状態では自己紹介などという挨拶の延長線上にあるものは意識の外へ捨ててしまっていても仕方がないと言えよう。


「私の名前は潤井。潤井(うるい) 真希(まき)。マキでもうるいでもどっちでも良いよ〜!あと、仲良くしたいから敬語はナシ!でお願いしまーす。」


「俺は古木(ふるき) (かなう)だ。よろしく。」


「僕は越寺(えつじ) (まこと)。よろしくね。」

 

自己紹介は実に淡々と行われ、少しの時間稼ぎにしかならなかった。時間にして5分。並び時間を潰すには少なすぎる。少しの沈黙が流れる。誰もがしまった、と言葉を続けなかったことを後悔した。沈黙は時間の経過に比例して場の空気を重くする。数十秒が経過した。こうなってはもう手がつけられない。後の祭りだ。

そんな中、口を開き言葉を発したのは古木だった。

その刹那、誰もがよくやった、と彼を褒め称え称賛したであろう。


「あの、潤井さんは…」


「さん…?」


彼女の顔が笑顔のまま少し暗くなった。こわい。


「潤井…さ…はなんか好きな食べ物とかあるんですか…?」


「うーんとね、好きな食べ物はカレーライスかなー。

…って敬語だッ!タメ口でいいって言ったよねー!?」


「えぇ…でも初対面ですし…」


「これも何かの縁なんだから仲良くしよ?ね?」


「はいぃ…」


笑顔で迫ってくる。やっぱりこわい。そして俺、陰キャムーブ過ぎる。おかしいな、割と人見知りでは無い系の人種なはずなんだが。いや、俺は至って普通だ。あの子が快活…というか無防備過ぎるというか…とにかく、こう、なんだろう人と接することに何の躊躇が無い。無さすぎる。

それよりも会話を続けなければ。


「そういえば潤井…は何歳なんでs、なんだ?」


「………16歳。」


不貞腐れている…初対面にタメ口は慣れんのだ。許しておくれ。


「で、叶君は何が好きで何歳なのかなー?」


「俺はまぁラーメンが好きかな。それで、18歳だ。」


「ふーん、そうなんだー。じゃ越寺君はー?」


「え、軽ッ」


「僕は好きな物は、そうだなぁグラタンとか?」


「そうなんだー!私もグラタン好きなんだ!」


「ほほう、君とは趣味が合いそうダネー。あ、僕もアレ↑↑↑と同じで18歳さ。」


「アレってなんだよ!」


「同い年なんですねー」


「そうなんだよねー」


「無視すんなぁ!!!」


何はともあれ3人の仲は良くなり、先程までの重い空気感は無くなった。めでたしめでたし…?ってことで。


「…それで古木が〜〜〜」


「あははっ面白いですね〜」


(俺、もしかして空気…?)


「おや?拗ねてしまったかね?」


「あ~拗ねちゃったかー?古木くーん?」


「拗ねてねーよ!」


「ふふ、ごめんごめん。ちょっと面白いからからかってみた(笑)」


「なんか古木君の反応が毎回大袈裟で面白いんだもん(笑)」


「そんなに…?嘘でしょ…?」


「ほらー。なんでそんな深刻な顔してんだよー」


「そーですよー。ほんとに面白いですね〜」


「(´・ω・`)」


「「ぷっwww」」


(コイツラユルサン…バカニシヨッテ…ヽ(`Д´)ノ)


古木を散々からかい、目元に大粒の涙を浮かべるほど笑った二人を尻目に古木はいつかこの借りは返すと強く心に誓った。


(倍返しだヽ(`Д´)ノ)


こうして復讐?に燃える古木と未だに笑い続けている越寺と潤井は時間をしっかりと浪費しとうとう、調査所の受付までありつけた。






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