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真っ向勝負で幸せを掴んでみせる!全力でだ!!!

作者: 嶌与一

神聖ローザ帝国の侯爵家に、ある日、珠のような女の子が生まれました。

9歳までは神のうちと申しまして、女の子も例にもれず、病気がちな子供でありました。


しかし10歳の誕生日、神のうちから人へと完全に為った彼女は、それと同時に、何かが変わったのです。

はい!はい!はい!来ましたワンチャン異世界転生!

天蓋付きベッド!ロココ調の室内!そして姿見!

鏡に写る美少女を幼くした感じ!恋愛シミュレーションゲームのキャラクター!!攻略対象の王子の政略結婚相手!!!

即ちコレは悪役令嬢の幼少期!!ヨッシャー!!!!



ゲームの舞台は中世ヨーロッパ風世界って事になってる神聖ローザ帝国!

でも冷静に見たら薔薇は薔薇は美しく咲いてそうな時代じゃね?!まあいいか!

細々した部分が21世紀のシステムで補完されてるイイトコドリ世界の!何一つ不自由ない公爵家の子女!!ヤッターーーーー!!!


朝は突っ立ってるだけで部屋付きメイドが支度を勝手に整えてくれる超快適!イエーーーイ!!


朝食は!おハイソな!ブレックファスト!全部ウマい!テーブルマナー確立しててヤバい!

両親超美形!長男超イケメン!ついでに悪役令嬢も美少女!美麗なるファミリー!

朝から一家揃ってると思ったら父上と王城一緒に行くんだって!決定事項!!デビュタントもまだなのに!謁見!しちゃう!スゴい!!


んでんでんで!

王様と公爵の取り決めで!王子と!婚約!しちゃいました!!!!

知ってた!!!だってゲームの流れでそうなるって分かってたし!

王子!うちの一家とはまた違うタイプ超美形!超絶美少年!!

はい好き!もう好き!愛してる!


一目惚れしました婚約謹んでお受け致します!

貴方の妻に相応しくなれるよう精進してまいります!!


「えっあっ、そ、そう、がんばれ…?」


ッシャオラーー!応援頂きましたーーー!!!邁進あるのみー!!!!

やったらぁあ!!ダンス!教養!マナー!手芸!よし来い!次なんだ!来い!おい講師怯えんな!来い!ペースとかそんなのどうでもいいんだよ!!!




婚約してから1ヶ月後!王子!来訪!!

はい素敵!両親と令嬢へのお土産が好みにドンピシャ!!王子は今日もハイセンス!!


会えて嬉しいです!むしろこちらからお伺いしなくてごめんなさい!

これクッキーとか作ったんで!よかったら召し上がって下さい!


「そっそそそんな、そん、気に、気にしないで」


よかったら召し上がって下さい!!!


「ヒャイ!…あっこれチーズ味?」ボリボリ


分量の10分の1くらいパルメザンチーズ入れました!


「堅いけどおいしい」ボリボリ


クッキー食いながらカフェオレ(無糖)うめえな…

貴方は今どんな事を学んでいますか?

私は地理と歴史と各貴族の家紋の成り立ちについて勉強している途中です!


「えっと、えっと、ぼく、違う、わたしは、帝王学と戦術について学んでいます。それと、乗馬が楽しいです」


盲点!!!!!!!


「えっ」


私も馬に乗れるよう粉骨砕身の努力を重ねますのでいつか一緒に遠乗りしたいです!


「ヒャ、はいっ!わかりましたっ!」


あと自分の身も守れるようにします!


「えーと、そこまでは…」


お互い頑張りましょう!!!!


「はいぃ…!」


王子!帰った!!父上!剣術を覚えたいです!!兄上でもいい!教えて下さい!!!

ハイ粘り勝ち!勉学!ダンス!馬!教養!マナー!剣術!槍!手芸!勉学!

なんだコラ講師陣!引くなよもっと押してこい!やれる!やれる!やるんだよ!声出せ!もっとだ!はい今お前のネガティブ死んだよ!!!




王子我が家に毎月来る!領地のマナーハウスにも来てくれる!嬉しい!!チーズタルト食べろ!!!フロマージュもだ!!!!


「ヒャイ!うん、おいしい、おいしいけど、着いた途端だねっ」モグモグ


「oh…妹の物量(Love)(乳製品)が怒涛…」


兄上!何を悠長な!!

成長期には隙あらばプロテインの姿勢が大事ですよ!!貴族だって身体が資本!!!

だから!兄上も!!どうぞ!!!!


「そっ…そうか、不佞(ふねい)も巻き添…うん…そうだな…」モグモグ




婚約から1年後!誕生日!兼デビュタント!

華やかなパーティードレス!クソ重装飾品!宝石!!いったいいくらするんだろう!!そういう子女が鬼のようにいる!!!御子息方も凄い!立派な装束!!!

そこな社交ダンスに興じる男女ペアなんて身包み一式で下手したら21世紀の民家建つ!

護衛まで綺羅綺羅しい!!なぜなら会場が王都で一番の邸宅のホールだから!それって我が家だよ!マッチポンプ?!違うか!!


王子!顔見世に来てる!気合入ってる衣装素晴らしい!

もしかしてそのブローチは婚約者の瞳の色を意識してるんですか!!?

この!すみれ色の!瞳を!!!取り入れてくれてるんですか!!?!??!!?


「うっ、うん、そうだよ、違う、その通りですよ」


嬉しい!!!!!!

ところでこれ見てください王子のくれたブーケを一部加工して髪飾りに使ってみました!とっても可愛かったので再利用したかったのです似合いますか?!!


「あっあっ、と、とても、キレイですっ」


褒められた!!!幸せ!!!!!


では他の方々もご挨拶したいと思うので!また!!

そうだ!伝え忘れるところでした!一人でも馬に乗れるようになりました!速駆も大丈夫です!いつか一緒に遠乗りしてほしいです!

それでは!


「うっ、うん?なにそのオーバースペック!?じゃ、じゃあ、違う、では是非日程を改めてっ…?」




初夏!遠乗り!

草木は青々と茂り!全身で受ける風が涼やかで気持ちいいなああ!!!


「はっ、ひゃっ、はやっ!まっ、まま待って!そんな婦女の身で人馬一体を体現しないでっ!」


最ッ高だぜェー!!!うおぉおーーっ!!!

ほーら王子ィイ!!捕まえてごらんなさーい!!!!


「無理ィ!無理でひゅうー!」


駆け抜けろ流星!辿り着いたぞ湖の畔!!そして楽しいLunchtime!!!

これなるバスケットから取り出したるはSandwich!!


「はひー…はひー…発音…」


フハハハー!!どうだこの黄金比のミネラル!ヴィタミン!!プロテイン!!!

ハニーマスタードチキンと葉物野菜にトマト、極めつけに薄切りチェダーチーズをミックス!!!!


「具が、具の、具でギッチリしてるぅ…」ガモ…ムグムグ


サンドイッチ食いながらロイヤルミルクティー(無糖)うめえな…

貴方は勉強や剣術、人付き合いなどで躓いたりってありますか?

私はダンスのレッスンでドレスの裾を広げるターンがどうやっても上手くいかないんですよね。自分ではできてるつもりなんですけど。

ほら!ハァッ!!


「えっ急!?うん?あれ?」


早速解決の糸口が?!流石王子!!指導してもらえますか!!?ハァッ!!!


「なんで武術みたいに直前で溜めるの!?半歩下がって構えるやめてぇ!」


なるほど!では、こうですか!シッ!!!


「キレ増さないでぇっ!風圧ここまで来てるぅっ」


分かってはいましたがやはり難しいですね!!

…アッ何ですか王子!年頃の若者が異性の手を取ってからに!!


「ええ…?僕あなたの婚約者ですよね…?」


はっ!そうでした!!王子・イズ・マイ・フィアンセ!!

私とした事がつい舞い上がりました!明鏡止水に至りますので暫しのご容赦を!!!


「ちょっ、そんな、おおおち、落ち着…もう平静を取り戻している…だと…?

 …ああもう、もうっ!自分で何でもやらなくていいんですっ!パートナーに体を委ねるんです!」


おっほぉ…!これが殿方の胸板………薄いな。痩せてない?王子痩せてません?!プロテイン足りてなくない!!?!?

ハッそれとも睡眠!?睡眠睡眠睡眠スイミン不足ですか?!!?!?!

駄目だぞ自分の健康を疎かしちゃあ!!御身大事に!!!!


「今その話する流れじゃないでしょ!」


申し訳なく存じます!!!

おお!ターン?ここでクルッとターンのターンですね?!お待ち下さい只今…あっそんな強引な!

…あれっ!??


「ほら、ね?貴女が独りで全てを完結させる必要なんてないでしょう?

 …僕だって、役に立つでしょう?」


ハハハ!イヤア全く敵いませんな!!あー!暑い!何だか暑うございませんか!?オッ丁度いい所に湖がありますねエ!!!

泳ごう!!もう泳いで熱を冷ましましょう!ヤヤ(われ)ながら良きアイデア!!!


「アー!言ったそばから猪突猛進やめてえ!潔く脱がないでえっ!は、は、破廉恥ぃ!!」


うおぉおおー!!吾は湖面を貫くトビウオー!!!

…しまったぁあ!何で逃げてるんだ私ぃい!!!

何たる愚行!!!!


ぉおお王子ぃいー!!好きだーッ!!!

私も王子を支えたい!!!!貴方も周囲を頼るべきではないか!!痩せるほど悩むな!!!!


「分かりましたっ!分かったから戻っ…キャー!下着姿で濡れたまま上がらないでぇっ!

 じじじ侍女さーん!侍女さぁあーんっ!」




更に2年後!神聖ローザ帝国の!王立ロザリア学園!!

入学式!その式典で新入生に対して行われる顕露の儀!ここで判明する魔法属性によってそれぞれの組に割り振られる!


炎と浄化の薔薇寮!シンボルカラーは赤と黄!

水と滅却の百合寮!シンボルカラーは白と黒!

風と荒漠のアネモネ寮!シンボルカラーは青と紫!

土と安寧の金盞花寮!シンボルカラーはオレンジと茶!


私は!知っている!

冷静沈着完璧超人悪役令嬢唯一の瑕疵!それがこの顕露の儀で明らかとなる!水系の血族から非常に稀な確率で現れる!潜性属性の闇である事をッ!!!


よし順番が回ってきたぞ!聖台の前に立つ!ヨシッ!手をかざす!ヨシッ!目を閉じる!ヨシッ!

集中ゥ!!


来い来い来い来い来た来た来たァッッツ!!!




      炎!!!!!!!




!!?!?!?!??!!!?!?!w???!?!!!?ww!???




なんだコレおかしいぞ!こっ…故障!?

両親共に水の家系で3親等遡っても火じゃなかったのに!しかも何故によりにもよって火の上位種である炎なんだ!!?!??

ハッまさかまさか私は…不義の子…??!

は、母上…?アレッどうしたんですか父上と揃って遠い目をなさって!おい上級生の兄上!異常事態への反応が薄笑いってなんだ!!

王子!デスヨネとか言うな聞こえてんぞやめろ!!!


っていうかとんでもねえな!出てきた宝玉が煌々と輝く一点の曇りも混じりけもない純然たる紅て!!

出現したそれを(おの)が分身の如くに扱い、生涯の伴侶と交換する恋愛シミュレーションゲームならではのラブラブなキーアイテムがレッドベリルのクソデケえ塊て!!!

いやいやいや!違うぞアレだぞ悪役令嬢の宝玉は不吉と謂われるブラックダイヤモンドぞ!?

なにごと!?なにごとー!!?こやつは後の展開に致命的支障を来す甚大なるエマージェンシーでござらんか!!?!



…わ…わ…(われ)仕切り直しを所望す!!!!!!



ぅおおいやめろ神官!というかキサマ薔薇寮の寮監ではないか!!!私を見逃せば寮の風紀に相応しくない生徒が紛れ込む事になるんだぞやめんか!!!藪から棒に有無を言わせぬ態度で引きずり下ろすな!次が閊えてるからじゃない!

再挑戦の権利を主張してんだこっちは!!!!!

いいのかお前!そんな無礼が許されると思ってんのか!公爵家の威を借りるぞっていうか(われ)公爵家の愛娘ぞ?!

ち、父上!母上!どうした娘が血筋裏切ってるんだぞ!おかしいと考えないのか!

いや血筋云々ってのはゲームで闇って判明した時の父上と兄上のセリフだけれども!!母上は絶望して涙を零していたけれども!!!


両親!顔を背けるな!口を閉ざすな!不服を申し立てよ!!徹底的に講義しろぉお!!!

くっそおお私は諦めんぞ!うおおやめろおおお!!行き先はあちらですよじゃないいいい!!!!王子の隣は嬉しいけど今はそんな場合じゃないんだあああぬぅおあああああ


「お疲れさまです神官さん!や、やあ!奇遇(?)だね!

 …そ、それとも…僕と同寮は…嫌…だった…?」


わあい!!!!!!!




ねえ王子!貴方の婚約者を信じてください!

私は本当は百合に組分けされてしかも闇だったもんだから孤独に一人部屋のハズなんですよ!!!

それがなにゆえこんな事態に!!!!!


「もうそれ初日からかれこれ10日も聞いてます」


同室のヒロインが素直で可愛くて良い子なんです!!!


「それも10日は聞いてますっ!」


この貴族ばかりの王立学園における史上初の平民でありながら!周囲との軋轢に挫ける事なく!境遇に腐らず!才気煥発な才色兼備の努力型!

顕露の儀でそれはそれは美しいルビーを出し!教職員の覚えも目出度いヒロイン!好きにならない人などいるものか?いや!いない!!!


「妹のゴリ押しが強い…」


兄上!神出鬼没兄上!さては既にメロメロですか!ヒロインの魅力にイチコロ骨抜き形ァ無しですね!!!


「好意は…意味合いは違うなあ…」


みなまで言わずとも!食堂で寮友と分かれて薔薇組生ばかりのテーブルに着いてる時点で調べはついてますよ!このこのォ!!!!!

もう制服をノーマルモードで着こなしててピンクブラウンな髪をふんわりショートボブカットに決めてる小動物系ヒロインが可愛いって素直にお認めなさいませぇ!?


「き、き、キャーッ///」


アッ!ヒロインが!まるで弾丸の如くに背を丸めて逃げていく!どうしたんだヒロイン!!どこへ行く!!!

待つんだヒロイン!ヒロイィイーン!!!


「きゃぁあーッ///追わないでくださいぃーッ///」


あっおいそっちは白樺の木立だ!!止まれヒロイン!おっと危ない!無事か!?

両手で顔を覆うなど普段の君からは考えられない愚かさだ!!


「あっ…ありがとう、ございます…///」


全く、体勢を整えてそこへ腰かけなさい!うら若き乙女がッ!!愛くるしい顔に傷でも付いたらどうする!

王立の学園内で生徒に怪我をさせてしまっては貴族の名折れだ!君も十分に気を付けたまえ!親御殿が心配するだろう!!

加えて君は優秀なんだ!これから後は平民が多く学園に通える世が訪れるかもしれない、その先駆けだ!希望の星だ!狼狽して逃げた挙句に脱落などという破目に陥るのはあまりにも馬鹿らしいだろう!


「ご、ごめんなさい…でも…わたしなんて…」


なんて、なんて言うな!!!!!!


「きゃあ!」


大体、君が優秀な事は入学できた時点で分かり切っている!!!

努力の土台からして違う!貴族の子供が勉学のみに集中できていた時期に!平民の子供はもう大人達と同じく労働力の頭数だ!ええ?ヒロイン!!君が勉強をしていた時間はいつだ!親の手伝いや家事を済ませた後だろう!!

貴族は親から当然のように教材を与えられ!何の苦もなく専門的な知識を身に着けた講師を用意され!寝食を惜しまずとも教養を得る事ができる!!平民にそれができるか?!いや、無理だ!!!そんな無理を通して君は今ここにいる!!!

自らを卑下するな!積み重ねた研鑽を否定するな!正々堂々と胸を張れ!!!!


「ひゃい!」


しかし!我々は才能を持ってたとはいえ!顕露の儀で初めて己の魔法というものを実感した訳だ!

そういった意味でスタートラインは同じ!!!つまり私と君は切磋琢磨し合える恰好の対象である!!

ならば!!!!マナーや暗黙の了解といった特有の文化については万全のサポートをしようではないか!!!

換わりに!魔法については!共に励む学友そしてライバルとなってほしい!!!!!


「え…いいんですか…?」


実に好い!!!!!!!

ところでなんだその!!王子もたまにする濡れた子犬のような瞳は!!!愛いではないか!愛いではないか!!!流石ヒロイン面目躍如だな!!!!




入学から半年!生徒はそれぞれパーティーを組み!ダンジョンに挑む!!!

私は!泉の中央にある島の上に経つ!百合寮へと足を運んだ!


因みに風属性のアネモネ寮は船のような形の外見で空に浮いた状態で魔法によって固定され!

土属性の金盞花寮は某指輪を捨てに行く物語の小さな主人公達が住んでいる屋敷のように山の斜面をくり抜いた形状の建築であり!

薔薇寮は階ごとに前後左右へと花弁に似た張り出しがある塔だ!!

閑話休題!!!!!


兄上!あにうえ!!!貴方の妹が来ましたよ!!!一緒にダンジョンを踏破しようぞ!!!

ヒロインと王子も誘ったぞ!分かったら早く来るんだ兄上ぇええ!!!!


「…今日も…妹の威勢が激しい…」


ダンジョンはレベルに比例して難易度が上がり、それに伴って最深部のボスが守る宝も内容がよろしくなっていく仕様だ!

教師がそう説明してくれる!だが!私は知っている!!学園内のダンジョンは初回に限りRPG要素のチュートリアルモードであるものの!!ヒロインがまだ好感度の低い状態の王子をパーティーへ勧誘する事に成功した場合!

悪役令嬢もついてきて!本来なら人体に害は及ばないとされるダンジョン内の薄い瘴気に影響されて闇の属性が暴走し!!ゲーム中盤の辺境伯領内ダンジョンのボスクラスのワイバーンが現れ!パーティーはほぼ一撃全滅してしまうのだ!!!

そこで兄上である!!!!!!


この兄上!ゲームではどこか陰のある線の細い薄氷の貴公子などと呼ばれていたが!!目の前にいる実物は文武両道(オールマイティ)の美丈夫!!!レベル39にも及ぶ!!物静かな!凛々しい!若武者だ!!!

辺境伯領内ダンジョンに必要とされるレベルは35!

ゲームでは初期が5だった王子のレベルは今現在12!すごいな王子!頑張ったな!!何が彼を奮起させたのだろうか!

ヒロインはゲーム通り1!これからグングンアップしていく成長性の塊!!!!

そして私は!!レベル!!!16!!!!

なんとゲームより13も上がっている!!おかしいな!?!レベリングがバグってないか!!???!?!?


いや、高いに越した事はない!即ち問題なし!!!であるからして!我々は!ゲームより倍以上も強く逞しい兄上の足手纏いにならないよう配慮しつつ全力で兄上をサポートすれば!!!この無理難題に打ち勝てる!!!!!

側近殿もやってやりましょうね!!!


「俺の事は話題に上らせないで欲しいなあ」


王子に忠義を尽くす者同士!そんな非道な扱いはできません!!

柔らかな物腰の爽やか美少年だった…だった?…いや造型は変わってないな…だのに何がどうしてそんな影が薄くなってしまわれたのか!!!


「この方が色々と都合が良いからです」


うぬぬ…!なんと慎み深い(おのこ)である事よ!!天晴(あっぱれ)か!!!

思えば王子と私が婚約の契りを結んだあの日から!!ずっと脇で控えておるものなあ!!!


「認識されてはいたんですね」


勿論だ!!

私は王子が大好きなので!!!王子を取り巻く環境も好ましかれと願っている!!その環境を構成するかけがえのない大切な側近殿を信頼せずして!何が!!婚約者か!!!


はて!?どうした王子!頭から煙を昇らせてからに!!!惚気の突発事故ってなんだ兄上!!!チベットスナギツネのような眼差しをするな!!!


「そこの自称悪役令嬢、黙れー」


自称だと?!?ええい引率の神官め!私をイタい奴みたいに切り捨てるな!作中の腹黒っぷりはこちらでも健在か!!


「はい五月蠅ーい。いいからもう行けー」


言われずとも!!!いざ参ろう!!!!


「ひゃー、なんだか暗くて怖いですね」


「ジメっとしてますよね。…あ、そこ窪んでます。気を付けて」


うむ!可愛い×可愛いの相乗効果は大正義!!

しかし視界が遮られているのは何かと不便だな。どれ、小火(イルリヒト)でも召喚して辺りを照らそうか。


…ぐぬう?

何だこの胸の内を焦がすに似た痛痒は?

閃いたぞ!さてはこれが悪役令嬢の魔力暴走イベントの始まりか!!


フハハハ!属性に変わりなく!ィヨォオシ!出でよ!ワイバーn…




      鬼火を纏う大蛇(ルミナス・サーペント)!!!!!!!




!!?!?!?!??!!!?!?!w???!?!!!?ww!???




なんてことだ!!なんてことだ!!!!あれは最終章の魔界ダンジョンの中ボスではないか!!!撃破に要する最低レベルは60!!圧倒的火力不足!!!!!

おいヒロイン!戦線離脱して教職員を呼んで来い!!王子と側近殿!兄上の後ろへ!!

兄上!!!幸いここは袋小路です!!とにかく今すぐ有りっ丈の氷攻撃を間髪入れず敵の手前にブチかまし続けて下さい!!!!!


「氷の壁か…フム…!」


すごいです兄上!さすおに!!見る間に分厚くなっていきます!!!

しかし油断は許されません!神官ら寮監達が到着するまでの辛抱!!!

王子!側近殿!我々は3人がかりで兄上の攻撃力底上げと体力気力の回復に努めましょう!!


「妹達がやりすぎて熱苦しくて痛い…」


そうこうするうちにあれほど分厚かった氷壁はサーペントの火でボドボドと融け落ちていく。

熱と湿気のせい…だけではないだろう、兄上の額から首筋までビッシリと汗が噴き出した。瞬時、こちらを振り返り、困った風に笑う。涼やかなアイスブルーの瞳が鬼火の色に染まった。

兄上が掌を掲げると、ばきばきと紫が滲む氷の槍が形成されていく。大きく、鋭利な、血混じりの。


兄上!蛇の(あぎと)が目の前に迫っています!痛いじゃ済まなそうな牙が!!

い、い、一撃必殺です!!!よく狙ってください!!!!


「止めないのかい」


はい!!!!!!


明らかに兄上の命を削る技でしょうが!私の魔力はまだ尽きていません!!

王子はどうですか!!キツいですか?!でも耐えてください!!我々が諦めれば兄上は死にます!兄上が死ねば我々も死にます!!側近殿も顔色が真っ白ですが今此処こそが正念場!!!

ご覧の通り前衛のサポート体制は万全にございます(ゆえ)!!その命が潰える前に回復して回復して回復し続けましょう!!!

ですから!!ぜひとも後顧の憂いを断ち!!!全力で!!ブチかましておしまいなさい!!!!!!


「…は、は、は。

 お任せあれ…お姫様…!!」


蛇は鎌首をもたげ、何の予備動作もなく全くの無音で人間へと食らいつく。

刹那。その、喉元に。


「おお…ッ!!」


王子と側近が感嘆の声を漏らす。周囲の水分を、汗までも、そして術者の血をも練り上げた氷柱が、真っ直ぐに蛇を貫いている。

その毒牙は兄上の目と鼻の先で微かに揺れ、遂には倒れた。

同時に、前衛を務めた若武者も力が抜け、足からゆっくりと(くずお)れる。


見事!!!!!


だが呆けている暇はないぞ!!!兄上の気力体力が限界だ!!!死なせてなるものか!!兄上!未来の公爵!!輝ける将来!!体力回復(ビゴールキュア)!!魔力回復(マジカルヒール)!!!


「スペルが滅茶苦茶だ」


そんなもの!!!効けば問題なかろう!!!!!

側近殿!!!呆れる前に癒せ!!!!キサマ土属性だろうが!安寧を司る精霊に嘆願の口上を述べろ!!!


「やりたくても、もう王子ともども魔力がスッカラカンさ」


くそう!このままでは兄上が死んでしまう!!嫌です!!まだ見ぬ嫁!甥っ子か姪っ子!!子宝!!!子々孫々!!!!諸行無常などクソくらえ!!!!!


「………妹は…励まし方が…謎だなぁ…」


ああ!目が覚めましたか!!立てますか!立てずとも私が背負いましょう!!さあ!!!


ぎしぎし音を立てんばかりに、兄上は震えながら上半身を起こした。

威勢のいい事を言いはしたが、自分より倍近く体重のある青年を持ち上げられるはずもなく、3人がかりで支える。


さあ帰りましょう!そして教職員に存外危険だったぞとダンジョンの再調査を頼むのです!!


そう鼓舞して、細い息を吐く兄上を見上げる。

私の額に、ぽたり、何かが垂れる。


影がかかる。背筋が粟立つ。

頭上に、ぬめる蛇腹があった。


穿たれたはずの喉は氷柱が解け落ち、その風穴からは粘液が滲んでいる。

ぐじゅ、ぐじゅる、と塞がりつつあるそれを、私達はただ悄然と眺めた。


両脇を支える王子と側近が腰を抜かす。兄上が崩れ落ちる。

食われる事を理解した時、私の心に去来したのは、しかし絶望ではなく。


――腹の奥底から、頭から、目から、憤怒が噴き出す。


ふざけるな。

ふざけるな。

ふざけるな!!!


怒りに呼応するように、胸元からベキバキと何かが割れる音がする。

レッドベリルの宝玉がずしり、重量を増して、鈍く輝き始める。


私は!まだ!!幸せを掴んで!!!ない!!!!!

こんなところで!!死んで!!!たまるかァア!!!!!!


突如、バキンとひときわ大きな()が響き、手の甲に赤い光脈が走った。

本能の赴くままに腕を鬼火を纏う大蛇(ルミナス・サーペント)へと翳す。


この蛇め!!!

我が夫の前で!!!我らが国の屋台骨となられる方の御前で!!!!

頭が!!!高い!!!!!


光脈が魔物の火を吸って煌めきを増す。

泥まみれみたいだった鈍重な身体がまるで羽根のように軽くなり、自らより格上にして長大なサーペントをいとも簡単に鷲掴んで組み伏せる。

網目状の皮の隙間から角が生えた頭に乗れば、容易くその口を閉ざす事ができた。


ええい!まだ抵抗するつもりか?!

こうなれば!!公爵家の莫大な資産で購入した加護付きピンヒールで踏んでやる!!!!


この!!!!


駄蛇が!!!!!!


体重いっぱいにヒールを打ち付けると、滅多矢鱈に辺りを打ち据えていた尾がぱたりと地へ降りた。


フンス!!!


王子!!兄上!!側近殿!!!無事ですか!?!!無事ですね!!!!よかった!!!!!


「優先順位」


何ですか側近殿!!王子は未来の我が伴侶!!兄上は血を分けた兄弟!!!貴方は…貴方はえーと、側近です!!!当然ではありませんか!!!


「語彙力」


ハハッハァー!!!勝ったぞ!!!!

オッそこに見えるはヒロイン!!!大丈夫だったか!!よくぞ教職員を呼んできてくれた!!これはこれは四寮監に校長に養護教諭まで揃い踏みだな!!!!

見やれ神官!!!こんなおっかない化物がいたんだぞ!!!危険性を事前によく調べておらんとは職務怠慢!!!!


はて雷光が…?



ギェビビビビ!!!?!?!?!??!!!!?



こ、これは一定以上の責務がある成人にのみ許された上位魔法の無効化拘束鞭ライトニングボルト・ウィップ?!?!


アビャビャビャ!?!?!?私も!!私も巻き込んでます寮監方!!!!

おい神官!!!!お前!蛇よりこっち重視してないか!!?!???!やめろ!!無反応やめろ!!無言で追加すんなギャロロボボボ!!!!

うぉおおヒロインなんだその怯えたよーな申し訳ないよーな顔は!!!校長の後ろにそっと隠れるな!!!


功労者ぞ!?

(われ)功労者ぞ?!?

死力を尽くして戦った兄上の零れ球をごっつぁんゴールしたファインプレイヤーぞ?!!?!?

やめろ!!!やめんか!!!死んだ魚のような目で構えるな!!!公爵令嬢を討伐対象と同類に扱うでない!!!!


やめ、やめやめ…ギエー!!!!!!!!!




ダンジョンを無事に脱出した私は!手入れの行き届いたストレートなキューティクル銀髪が完璧なアフロヘアーに成り果てていた!!!

ついでに!!!宝玉が結晶に進化(?)するなんて見たことねえと瞳キラッキラさせた校長によって有無を言わせずレッドベリルを借りられてしまった!!!いいよッ!!後で絶対に返してねッ!!!!

保健室!!兄上と私が横になるそれぞれのベッドの脇で王子と側近殿が安堵と悲嘆の涙を流す!!!王子は我が禁断のアフロヘア~をモスモスさせながら!!!!

シリアスは脱兎の如く逃げ去った!!!


兄上と私のベッドの間には大樹の幹に勝るくらいだった太い胴回りが女子(おなご)の手首ほどに収まり、ダンジョンの袋小路を埋め尽くさんばかりであった体長も4メートル程度に縮んだ元鬼火を纏う大蛇(ルミナス・サーペント)蜷局(とぐろ)を巻いて大人しく舌をちらつかせている。

いや縮んだっていうけどデカいな蛇!!!?

公爵家の莫大な資産で購入した瀟洒なピンヒールは、防御や解呪のみならず制御やらお淑やかになってほしいやらと色んな加護が付与されていたらしく、そこへ無効化拘束鞭ライトニングボルト・ウィップの勢いまで加わって、何がどう作用したのか靴が契約魔法陣の役目を担い、サーペントを使い魔にしてしまったらしいのだ。


『シューシュー。ぼくわるいサーペントじゃないよ。

 生存権の拡充は生物の本能だよ。

 自分のいる場所が縄張りで、侵入者を排除するのは当然の行為だもの。

 お腹が減ったら狩りをするのだって生きるのに必要なだけなんだよ』


…何だか難しい事を言ってくる!!!!

うるさい駄蛇!!!お前なんか駄蛇だ!!!


『だって人間だってそうでしょう。シューシュー。

 討伐されたくないなら共存しろなんて言うけどさあ、思い上がりも甚だしいね。

 この学園一つ取ったって、他の動植物を駆逐して作ったんでしょう。

 人間が暮らすには過ぎた場所を獲得して、他の命を蔑ろにしてきたくせに、できなかったら脅迫かい?

 それとも懐柔かな?下らなすぎて却って面白ささえ覚えるよ。

 ぼくは君には負けたけど、その気になれば君以外なんてみーんな食べちゃうのにね』


兄上、ねえねえ兄上。

このヒール、履く?


「No thank you」


なにその顔とジェスチャー!腹立つわ!!

っていうかテレパシーで延々としゃべり続けるとか!もはやコレ使い魔じゃなくて呪いじゃねーか!!!

王子も引くな!!!アフロを引っ張りながら引くな!!痛いだろ!!!


側近殿!!!クソ真面目にもっと強くなりたいと決意を固めてる場合じゃない!!!

激しく同意するがそれは後でしてほしい!!!今は!!王子を押さえてください!!!!!

ヒロイン!!!戸の陰から覗わないでほら!!!マフィン?嬉しい!女子力高いですね!

王子!!ぎゅっと握らないで王子ォオおうじいいい頭皮がァアア!!!


負傷してない連中は養護教諭に叩き出されました!!!


「あ…そうそう…」


お、何でしょう兄上!


「妹は…ヒロインと不佞(ふねい)をくっつけようと企んでいるみたいだが…」


ワハハ!さすが兄上!拙策がバレましたか!!

ええ、ええ!ヒロインは可愛く健気な好い乙女です!彼女が兄上と婚姻を結べば、義理の妹として末永く付き合えようというもの!


不佞(ふねい)には…婚約者…いるよ」


エッ


「婚約者、いる」


な、な、なんですと?!

いつの間に!!?何故私は知らされておらんのです!!!計略謀略の類か?!?

違う?!私が花嫁修業に思いっきり熱を上げてる時期なせいで話を聞いていなかっただけとな!?!!

ハッよもや家同士のあのあれですか?望まぬ!?!


「いや…彼女の事は、好ましく思う」


おめでとうございます!!!!!!!


『シュシュ~。ご主人ったら愉快~』



それから!

回復したぞ!さあ側近殿!ヒロインはどうだ!


「勝手に売り込まないでやって」


そう言わずに!どうです、いい子でしょう!可愛くて!成績優秀!将来有望!!


「やめて~///恥ずかしい~///」


どうした側近殿!袖を引っ張るなら私じゃなくヒロインにしろ!なんだ耳打ちか!?


「あのね、俺は王家を陰から支えたいんだけど」


ほうほう!!それで何の支障が?!!


「諜報とか、そういった方面でさ。まあ血筋だね。家ごと隠密的な性質があるから。

 そんな家庭に、あの娘が嫁いだとして…長生きできると思う?」


グヌヌ!!!穏便に断りよる!!!!


王子もヒロイン素敵だなって感じますよね!ね!!


「ヒャッ、そ、それ婚約者の僕、違う、私に聞きます…?」


何が不満か!!!!


「ああのあの、待ってください!

 どうしてそんなに私をどなたかと添わせたいんですか?」


ん?当たり前だろう。君は可愛いんだ。それだけじゃなく、優しくて聡明だ。

しかし平民の出であり、後ろ盾が何もない。そんな素敵な女性が無防備にふらふらしていたら!どんな悪辣非道なクソ下衆野郎に取っ捕まって手篭めにされるか知れたもんじゃないだろう!


「年頃のご令嬢が、は、は、はしたない言葉を使わないでくださいっ」


そう言わないでください、王子!

この学園でオホホウフフとのんびり過ごしている他の婦女は貴族の娘!

実家や婚約者などの庇護を存分に受け、学び舎や屋敷から外へ出る時には護衛が傍に侍っています!!

現に私も侯爵家や王家の威を借り放題!!!加えてこの言動で自衛を致しているのです!!!


「自衛…?」

「素じゃない…だと…?」


心外!!!

さては王子!!無垢な淑女を魑魅魍魎が闊歩する伏魔殿に放り込んで頭からぽ~りぽり食われる様を見て楽しむプレイをお望みか!!!

いけませんよそんな非生産的な特殊極まる性嗜好障害は!!!


「や、や、そんな、違いますっ!」

「ヒァー///」

「自分の婚約者を変態のように言うなよ!」


ハッハッハ!三者三様にウブな反応にございますなあ!

ところでちょっくらこれからダンジョりません?!今なら使い魔特典でサーペントにモンスター食わせるだけで経験値ゲットできますよ!!っていうかできましたので私のレベルがなんかゴリゴリに上がってます!

特にヒロインは養護教諭顔負けの治癒魔法が開花して私と兄上の治療を底上げしてくれた以外は初心者止まりですから縄に括りつけてでも連れて行くから選択肢は無しだ!!!


「なんで貴女はそんなにいつも急転直下なんですかぁっ!」


突っ込みつつもついてきてくれる王子!好き!!!


「復帰直後に事態を急変させる令嬢がどこにいる!」


それがここに居るんですよ側近殿ォ!!

さあ行くぞヒロイン!!!


「待って待って待ってキャー///」


待つものかァー!!!

ほーら御二方ァア!!捕まえてごらんなさーい!!!!

後にヒロインを神官へ娶せようと目論んでは「ロリコンじゃねえからな!」と叩っ斬られ

国の内外のダンジョンを全て制覇し騒乱を鎮圧したり逆に巻き起こしたりし

学園卒業直前に目覚めた魔王に対してアッあれは全員攻略完了で制限解除される隠し攻略キャラ!!さあ当たって砕けろ!とヒロインを(けしか)けては双方から断られ

しかし人生万事塞翁が馬とばかりに魔王の瘴気がヒロインの聖魔法で完璧に浄化されたのを見て大層なドヤ顔をし

校長をはじめとする錚々たるメンバーに育ちすぎたレッドベリルのお裾分けを条件に魔族の居住区を創造させ

学園卒業後には目出度く王子と結ばれて沢山の子宝に恵まれる事となるのだが…


前人未到のレベル∞を達成した伝説の悪役令嬢(自称)を知る者は口を揃えてこう述べた


「思てたんと違う」と――

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[良い点] ものすごい疾走感 [気になる点] 周りの人から見た主人公も見てみたい [一言] 勢いがあってすごく好きです
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