報告会議と魔王
魔王と四天王と鬼童丸がプチ会議してるだけの回
ところ変わって魔王の執務室。
魔王と四天王と鬼童丸が揃っていた。
「王国が召喚した勇者はまだ表には出ていない…か。」
魔王がポツリと呟く。
数日前、フランチェスカが「王国が勇者を召喚した」という情報を持ってきたため、魔王は王国に間者を送り、情報を得ていた。
今はそれの会議中だ。
「帝国の方は何時も通りだったぞ。相変わらず自分のところの兵を鍛えてる。」
鬼童丸がポイッと報告書をテーブルに投げる。
魔王は「報告書は早めに出せ…」と眉間を揉む。
鬼童丸達が行っていた任務とは、帝国の偵察。
潜入向きの式を中心に最低限の戦闘要員を編成し、軽く偵察してきたのだ。
一応、式達は全員紫耀が率いる部隊という事になっているが、任務を言い渡すのは魔王、実行は式達だけで行う。
何故なら、紫耀を国外に出すのに全員が難色を出したからだ。
理由は色々あるのだが、一言で表すなら〝過保護〝。
「フラン、王国の勇者ってどんなヤツだったぁ?」
「すっごい弱そうだった!」
「へ~」
アンデルセンの問いにフランチェスカが答えると、アンデルセンは勇者から興味を失くした。
「弱くては話にならないな!俺は筋トレに行ってくる!」
「待て待て馬鹿」
筋トレに行こうとするガルムを魔王が止める。
セルブリムは「勇者消して来ましょうか?」と物騒な事を言い出す。
魔王は胃が痛くなってきた。
鬼童丸は「魔王って大変なんだな」と思った。
「はぁ……ともかく、こちらから行動は起こさん。」
「いつも通りって事だねぇ」
「勇者って今修行中みたいだけど…。放置なの?邪魔しちゃ駄目?」
「呪いはセーフでしょうか?」
「大人しくしていてくれ。全員。特にガルム。」
「筋トレはセーフか!?」
「セーフだ。」
「了解した!」
魔王はなんとか四天王をまとめた。
今の四天王は結構好戦的なので人間側は気をつけた方がいい。
こうして今回の報告会議は終了した。
会議短すぎたからもうちょい何か付け足そうか考えたんですが、あまりにもギャグな展開に行ってしまったので止めておきました。




