箱庭ダンジョンと陰陽師2
紫耀くんが箱庭ダンジョンをいじります
クローシスは「今日1日は箱庭ダンジョンに夢中だろうなぁ」と思いながら微笑ましく紫耀を見守る。
クローシスも初めて箱庭ダンジョンの存在を知った時はワクワクが押さえられなかった。まぁクローシスに限った話ではないが。
鬼童丸は魔王に呼び出されて退室したが、一反木綿は残って紫耀と一緒に箱庭タブレットを見ている。
さて箱庭ダンジョンだが。
まず最初はダンジョンに名前を付けなければならない。
紫耀はしばし考え込んで、「もふもふの迷宮」と入力した。
テーマはもふもふにするらしい。
次にダンジョンの外装…外から見える部分のデザインだ。
紫耀はダンジョンを地下に広げる事に決め、外装は地下に続く洞窟にした。
近くに看板を立てて「癒しの楽園へようこそ」と優しげな色使いで文章を記入。
癒し系のダンジョンにするようだ。
外装が終わると次は内装。紫耀の場合、地下に広げて行くので最初は地上の一階と地下一階の2フロアまで創れる。
地上一階は50mほどの長さの広めの通路で、内装はほぼ普通の洞窟。所々に小さな泉とその中を泳ぐ食用の魚を数種類配置。
地下一階は床が一面芝生となっていて、リンゴやナシ、オレンジ等が実る木やドングリ、松ぼっくり等の木も生えている。天井には柔らかな光を放つ魔法石を均等に配置し、程よい明るさを演出。
芝生はふかふかにして、寝転がっても背中が痛くならないようにした。
果実等はダンジョン内であれば新鮮なまま。
フロアの真ん中には湖を創り、食用と観賞用を混ぜた魚類を配置。
さらに軽い椅子も置き、道具を持って来ればゆったりと釣りが楽しめそうにした。
宝箱等を置く事も出来るのだが、紫耀は置かなかった。
そしてダンジョンを徘徊する魔物だが、紫耀はテーマに沿って〝もふもふしている魔物〝という縛りで選んでいった。
地上一階にはスライムネコ、チビトラ、プチライオン等猫科ベースの魔物達が。
地下一階にはウィングラビット、ブラックパピー、パペットリュー等々統一感のない魔物達と普通の小動物達を配置。
魔物達には「来た人とふれ合って相手を癒す。攻撃されそうになったら逃げる。」という思考をインプット。
ここまでが紫耀の箱庭ダンジョンで今出来る事だった。
『うーん……もう少しいじりたい…』
「紫耀様、最初のDPではだいたいここまでです。」
『DPってどうやったら増える?』
「箱庭ダンジョンを出現させて、ダンジョン内に侵入してきた者を撃退する…というのが王道ですね。他にも侵入者とダンジョンの魔物の戦闘で侵入者から魔力を少し吸ってDPに変える事も出来ますが…これは植物系やアンデット系の魔物がいないと出来ません。」
『んー………出現前に増やせたりは?』
「出来ます…が、箱庭ダンジョンへの魔力供給を必要としますよ?10DPにつき1000です。」
『1000か……ぼくの全魔力が60万ちょっとだから…1日に』
「5000までです。」
『え?もっと出せるよ?』
「陛下から〝紫耀の箱庭ダンジョンへの魔力供給は1日5000までで止めよ〝とのご命令です。」
『分かった。じゃあ5000までにする。1日50DP』
紫耀は素直に聞き入れた。
そして今日の分の50DPを入手し、操作を終了した。
箱庭ダンジョンへの魔力供給=ゲームアプリに課金
↑こんなイメージです
紫耀くんの追加情報:MPが60万ちょっとある




