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ガーディアン  作者: さんこん
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始まりの夢

初投稿、よろしくお願いします。!

「眠い…」

俺、富士誠也は高校3年生だ。現在意味のわからない古典の授業で意味のわからないことを言っている先生の話を聞きながら眠気と戦っている。

なんで今の日本人が昔の日本人の言葉使いを勉強しないといけないんだ!全くもって不本意だ、似たような理由で英語も嫌いだ。

そんなことを考えていると学校のチャイムが授業の終わりを知らせた。

「誠也、飲み物買いに行こうぜ。」

こいつは友達の山根健斗。小学校からの友達だ。

「…お前財布は?」

「…誠也、俺たち友達だろ?」

「水道水で我慢しろ」

「頼む、誠也!今俺は喉がカラカラなんだ、今炭酸飲料を飲まないと次の授業で死ぬ自信がある!そんなかわいそうな俺に飲み物を恵んでくれ!」

喉を潤す為なら別に水道水でもいいだろうが!そう思ったが健斗は借りたお金は翌日返す奴だと何度も貸したことがあるからわかっているので渋々貸すことにした。

「いつも思うけど何で炭酸なんだよ。」

「ん、別に深いわけはないよ。」

ならなおさら水道水でいいだろうが。

「学校の水道から出てくるのが炭酸水ならいいのになー」

「炭酸水で歯磨きしたあと口をゆすぐのは嫌だろ」

「たしかに。じゃあ、お金は明日返すは!」

「あいよ」

自販機に行く健斗を見送って俺はさっきの授業で溜まった眠気を晴らすために仮眠をとることに決めた。




目を覚ますと俺は記憶にない場所に立っていた。

「どこの森だここは?」

記憶にはないがどこかのどこぞの森だというのはわかった。

「とりあえず歩いてみるか」

誰か他に人がいないか周りを探索してみることにした。

しばらく歩いていると向こうから物音がした、もしかしたら熊とかかもしれないからまずはこっそり覗いてみるか。俺は木陰からそっと顔をのぞかせた。

まず目に入ったのは裸の男が横たわっていたところ。しかしその男の口からは大量の赤い液体が出ていた。さらによくみると男の体を貪る何かがいた。

「な…なんだよ、あれ」

その何かは見たこともない姿をしていた。

人の形をしているが所々に熊のような面影もある。その何かがふとこちらに視線を向けてきた。俺は慌ててのぞいていた顔を木陰に引っ込めて、目を閉じて祈るに手を合わせた。

そして目を開けると今度は日本昔話に出てきそうな家の中にいた。

「なんだよこれ!?さっきの化け物はどこ行ったんだよ!?」

訳が分からなくなった俺は外に出た。

外は地獄絵図だった。辺り一面に赤い液体、血が飛び散り、そこら中に死体が転がっていた。そして当たり前のようにさっきの化け物もいた。しかし、さっきとは違い熊だけではなく鳩、蜂、蛇のような奴らもいた。

「おいおい、嘘だろ。」

俺は先ほど出た家に急いで戻ろうとしたが血で足を滑らせ頭を強く打ち意識を失った。

「いてててててて」

目を覚ますと今度は真っ暗闇の中にいた。

「なんなんだよ一体?」

今起きていることについて考えていると自分の体の違和感に気づいた。右手が熱いのだ。俺は着ていた制服を脱ぐと右手の上腕の部分が赤く光っていた。その光は強くなりやかで俺の全身を包んでいった。







「誠也、誠也、おーい。」

「っ!」

「大丈夫か?めちゃくちゃ汗かいてるぞ。」

「…ちょっと気分が悪いかも、その炭酸もらっていいか?」

「あ、ああ。」

さっきのは夢だったのか?夢にしてはリアルすぎるような…。

「健斗、俺保健室行ってくるから先生に言っといてくれるか?」

「おう、1人で行けるか?」

「大丈夫だ。ありがとう。」

俺は保健室に行くとそこには先生はおらずに代わりに同い年ぐらいの女がいた。その女は学校の制服は着ておらず私服で、耳にピアスまでしていた。しかし顔はよく見ると中々美人さんである。

「なあ、あんた。先生知らないか?体調が悪いからベッドを使いたいんだが。」

女は俺の方を睨むように見てきた。美人はどんな表情でも美人なんだなとこの時確信した。

「あんたじゃない、鈴木よ。」

急な自己紹介にびっくりしたがたしかにいくら同い年そうだからと初対面の人にあんたは失礼だったか。

「わるい、鈴木さん。」

「わかってくれたらいいわ」

「それでさっきの質問なんだけど」

「先生なら少し席を外してもらってるわ。」

「そうなのか?」

「ええ、私はあなたと話がしたかったから。」

「あなたじゃなくて誠也、富士誠也な。鈴木さん。」

「…なぜ体調が悪いの?」

おい、名前で呼べよ。

「変な夢を見たんだよ。しかもかなりリアルな。それでかなりやられたんだよ。」

「そう、じゃあやっぱりあなたが選ばれたのね」

「選ばれた?何に?」

「右腕見せて」

「なんでだよ?」

「いいから」

俺は渋々右腕を差し出した。

「腕まくってみせて」

「はいはい」

注文の多い女だ。なんでさっきから上からなの?

「これは…」

俺は自分の目を疑った。さっきの夢で見た模様が光ってこそいないが腕に刻まれていた。

「確定ね」

「鈴木さん、これのこと知ってるのか?」

「ええ、あなたは選ばれたの。世界の守護者に」


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