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バイバイとさよならの境界線  作者: 犬猫帆月
《 開演前 》
1/6

序章

次話がプロローグとなっております。






ガタンッ—————


古びた旅行鞄が、音を立てて落ちた。

この田舎町には人の笑い声ももはや無く、風だけがそこにあった。

かつてこの場所で戦った者達がいた。

ある人は言った。


「 来世があるのならば、お前に伝えたいことがある 」


純白の軍服に身を包んだ彼は、黒の軍服を着た私に言う。

戦の最中の出来事だった。

戦況は悪化し、軍の重役達が王の間に集まりだす。


「 覚えておいてくれ 」


そして、彼は白銀の王宮廊下を歩いて行くのだ。私に振り向かず、彼は歩く。ずっとずっと、私のの前を歩いていく。

そうして彼は、死んでいった。

その最後が、語られることは無かった。

そして彼が、私にその言葉を告げることも無かった。

彼が私に何を伝えようとしていたか、私にはわからない。

けれど、彼が言いかけた言葉があった。


「 アイシテル ———–— 」


それが、私の耳に届くことは無い。

私は死んだのだから。だから、来世としてのこの命にもその言葉が私に響くことは無いのだろう。

けれど、何故諦めきれないのか。いつから人の心を得たのか。

私は、《 人形(ドール)

かつて、そう呼ばれた。




「 貴方だけの《 人形(ドール) 》 」




最後に笑うのは貴方じゃない。いつも、私だ。





始めたばかりですが、ぼちぼち投稿していきますよろしくお願い致します。

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