15話 ナンチャッテ騎士
蓮人はガルドに剣の切っ先を突きつけながら。
「黙って、くだらないお遊びに戻れ」
「貴様!我々の鍛錬を愚弄するのか!」
「ただ剣を振るだけで鍛錬だと?バカを言うんじゃない。あんなのはお遊びと言った方が相応しいだろう?なぁ?師匠?」
「ま、まぁ。どっちかって言うとあれはお遊びだね」
「貴様らッ!グハッ…な、何をする!」
ガルドが激昂すると、蓮人がガルドの腹に1発グーパンを入れた。
「有無を言わずお遊びに戻れ。クズの分際で我に時間を取らせるな」
ガルドは、顔を怒りに染め上げていた。
「いいだろう。そこまで言うのなら我々と決闘をしようじゃないか」
「何故そうなる?もう1度言う。さっさとクズはクズらしくお遊びに戻れ。我はクズに使っている時間はない」
「はぁ。これだから最近の若造はいかん。所詮、貴様も口だけのただのビビりか。あれだけこちらを愚弄するわりにはとんだ腰抜けだったな…」
「ハハッ、ここまでクズに愚弄されたのは初めてだ。いいだろうその決闘受けてやろう」
蓮人は邪悪な顔で笑いながら決闘を受けると言った。
「あれだけ言ったんだ、ルールはこちらで決めさせて貰う」
「好きにするがいい」
「そうだな…そちらはその小僧だけ。こちらは第一部隊全員。魔法は禁止これでどうだ?」
「その程度のハンデで我に貴様らが勝てるとでも思っているのか?」
「謝るなら今のうちだぞ? 地面に額を擦り付けながら『ガルド様たちの神聖なる鍛錬を愚弄したことをお詫びいたします』っと言ったら許してやるぞ?」
自分が優勢であることを疑った様子のないガルドが饒舌に蓮人を見下したように言う。
「ハハッ そんな事自分で言って恥ずかしくないのか?神聖なる鍛錬だと?ハハッ 笑をせないでくれよハハハハッ」
「貴様ァ! 絶対に後悔させてやるぞ!覚悟しておけ小僧!」
ドスドスと、効果音が付きそうな歩き方で歩いていくガルドを蓮人が呼び止めた。
「おいクズ、大事なことを忘れてないか?」
「大事なこと事だと?」
「気が付いていないのか?それともわざとなのか?」
「何を言ってるんだ!」
「ハハッ!これは傑作だな! 物忘れが激しすぎるんじゃないのか?」
「だから何の事を言っているのかと聞いているんだ!」
「いつ決闘するか言ってないでどこに行こうとしている? 本当は自信が無くて逃げ出そうとしてるのか? ナンチャッテ騎士さま?」
蓮人の小馬鹿にしたような態度に今まで以上に顔を真っ赤にして青筋を幾つも立てていた。
それはもう、今にもとび掛かろうとしているようだった。
「じ、時間は今日の正午ここで行う。逃げるなよ小僧!いくら謝っても、もう許してやらないからな!」
そう言い残してガルドはその場を他の騎士達を取り巻きにして去っていった。
「で、蓮人”あれ”どうすんの?」
心底呆れました。と言うのが顔から滲み出る表情のサーレイが聞いてきた。
「格の差ってものを思い知らせるに決まっているだろう?」
「まぁ、そうなるよねぇ…」
「なんだ?何かまずいことでもあるのか?」
「あるに決まってるだろ!? 褒美が減ったらどうするのさ!貴族からの褒美だよ!きっと凄いに決まってる! けど… あの騎士達に傷を付けたとなれば褒美が無くなるかもしれない!それだけですまず、不敬罪で捕まるかもしれないだよ!」
「向から仕掛けてきても?」
「向こうからでも!」
そんな事を言いやっていると聞き覚えのある声が聞こえた。
「サーレイ様、レント様、朝食の用意が出来ております。お着替えになってから、食堂までお越しください」
声の正体はミレイナだった。
「わかりました」「わかった」
「タオルをお使いになりますか?」
「あぁ、使わせて貰おうかな」「無論、使わせてもらおう」
「わかりました。では、お部屋の方にお持ちします」
そこでミレイナと別れ、部屋に戻りミレイナに渡されたタオルで汗を拭き、着替え食堂に向かった。
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