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14話 復活

伯爵の屋敷のベッドはとても柔らかった。

そこで気持ちよく寝ていると。


「レント、起きろ〜」


サーレイが気の抜けた声で起こしに来た。

まだ朝日も登りきってないにもかかわらずだ。

あとちょっと寝させてほしい、五分でもいいのに。


「あとちょっと…」


「え?後ちょっと、とか言った?えー、何ふざけているのかな?さっさと起きないと練習用の剣を君の腹に刺すよ?練習用で刃が潰れてるからって痛くない訳じゃないんだよ?ねぇ?きいてるの?」


緩い感じにの呼びかけだが雰囲気がヤバイ、感情が一切篭っていない。


(あれ? なんか金属同士が擦れ合う音がするなぁ……)


音のする方を蓮人が向くと…


「ヒッ! 無表情で剣を振り上げんな!!」


「あっ、やっと起きた。もっと早く起きてくれればこんなことしなくていいのに」


「何で起こすのに剣を使う必要があるんだよ!!」


「え?これが普通でしょ?僕も師匠にされたよ。実際にグサッと…」


「も、もういい!もうこの話の終い!」


「そう? それじゃあ着替えて」


「は?何で?まだ朝食まで時間あるでしょ?」


「やだなぁ、昨日言っておいただろうに。鍛錬に決まってるだろう?」


「はっ?そんなこと聞いてないんだけど…」


「あれ?言ったと思ったんだけどな?ま、良いよね!改めてここで言おう!今から鍛錬をするから今すぐ着替えて」


「場所はどこでやるのさ?」


「この時間、伯爵の騎士の鍛錬の時間らしいんだ。それにちょこっと参加させて貰うことになってる」


「分かったよ…」


サーレイとのやり取りを終えて蓮人がサーレイと騎士達が鍛錬をしているという場所にやって来た。


「はぁ…」


この溜息は俺ではなく、俺の隣にいるサーレイのものだ。

サーレイは、騎士たちが鍛錬している場所に来た途端、呆れたという気持ちを表に押し出している。


「どーしたのさ?」


「いや、昨日低級の魔物を追い払えて無かったから、あの騎士たちが新米か何かだと思っていたんだけど、違ったみたいなんだ…」


「どういうこと?」


「ここの騎士が凄く低レベルってこと。もしかしたら、今の君でも勝てるかも…」


「よっぽどじゃないか…」


「あぁ、予想以上だよ。ま、あの騎士たちの鍛錬に混ざらなけばいいだけだけどね」


「結局鍛錬はするのか…」


(鍛錬中止になると思ったのにぃ!!)


「やるに決まってるでしょ」


「それで?鍛錬て何するの?」


「まずは素振りかな。この剣使って」


サーレイに渡された剣を持って剣を1度振ってみると。


「う〜ん」


「な、なんだよ」


「ズバリ、君の素振りの評価は……」


(ゴクリ)


「微妙!」


「………」


「あれ?反応は?」


「え?今のにどう反応しろと?」


「そりゃあ、この我の剣に間違いなど一切ない!! とか?」


「ガハッ!」


「あれ?こっちは効果絶大?」


「今まで忘れてたのに…く、黒歴史が…うぅ…や、奴が、来、る…」


サーレイが言った一言から蓮人の周りに黒いモヤの様なものが現れ、一気に蓮人の中に入り込んでいく。

全てのモヤが蓮人に吸収されると、さっきまでの蓮人とは違った雰囲気をもった何かだった。


「我を呼ぶとは何用か?」


「あ、あれ?さっきまでの蓮人君はいずこに?」


「はぁ、我はここにおるではないか。貴様のその目は腐っているのか?」


「ちょっと待って!蓮人、元に戻ってよ!誰もそっちのキャラ求めてないって!」


「は?キャラ?何を言ってるんだ?と言うか、そこの者うるさいぞ」


「何かイライラしてきた。1回落とせば(・・・・)元に戻るかな… はぁ、しょうがない、僕が悪いんだしね…」


そんなサーレイが動き出そうとした所。


「おい!貴様ら!ここで何をしている!」


エリスティアを助けた時、つっかかってきた騎士ガルドがやって来た。


「いや、何って、鍛錬に決まってるじゃないですかぁ?」


「ずっと喋っているだ…け……」


ガルドが喋っていると、蓮人が…


「黙れクズ。クズに喋る価値はない。貴様の雑音のような声を聞いているだけで不愉快になるではないか…」


そこには、ガルドの首に剣を突きつけた蓮人の姿があった。


お読みいただきありがとうございます。


新作『回復専の魔法使い〜俺は普通の魔法が使えないんじゃなくて使わないだけだ!!〜』も宜しければご拝読下さい。

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