11話 新たな旅たち
目覚めても、目覚めたのかわからいような暗闇の中に俺はいた。
手足は拘束されており、身動きひとつ出来なかった。
外がどうなっているのか分からないが、多分馬車に乗せられているというのがガタガタという音と振動で分かる。
それ以外はよく分からない。
いや、どこに向かっているのかはだいたい予想できる。
あの男が言っていた、学園だろう。
何処に行くか分かっていてもこの状態だととても不安になる。
すると、外からあの男の声が聞こえてきた。
「もうそろそろあの子を出してもいいんじゃないか?」
「あぁ? そうだな… 国境も越えてだいぶたつし」
あの時戦った男と誰かは分からないがもう1人いるようだ。
その会話が終わると、足音が近づいてきた。
「やぁ、おはよう!少年!」
何かしらの蓋のようなもの開ける音と共に光が差し込んできた。
「うぅぅ…」
あまりの眩しさに蓮人はうめき声をあげる。
「状況は理解出来ているかい?」
「できてるけど…」
蓮人は周りを見渡しながら答えた。
「あぁ、此処がどこかって?それはねぇ 君の殺害依頼を出したアートリア王国の隣国の『ジクマー王国』別名『魔導王国』だよ。君にはこの国の学園に入ってもらう」
「その事はわかってる。その学園にアートリアの刺客が来る可能性は?」
「それは0だよ。君は死んだことになってる」
「どうやって?」
「魔法だよ。他にどうやるのさ?」
「そうか… あっ! 一緒の馬車に乗ってた奴らはどうなった!?」
「あぁ、その事?みんな無事だよ」
「そうかよかった。俺のせいでほかの人が死んだりしたら…」
「死んだのは盗賊たちだけだしねぇ、気にしなくていいと思うよ。他に質問ある?」
「いや、ない」
「そう?じゃぁ、これからの予定について説明するよ?」
「わかった」
「そう言えば、一番大事なこと忘れてたよ。僕の名前は、『サーレイ』宜しく!それと、今御者してるのが『ダクメ』て言うんだ。君は?」
ダクメはサーレイに紹介されると宜しくとだけ言って前を向いた。
「俺は、羽鳥 蓮人」
「ハトリ レント?珍しい名前だね?あ、そっか、君は勇者召喚のハズレだから殺される羽目になったんだったね。ならこの名前も納得だ」
「それより早くこれからのことを教えてやれよ」
サーレイが、1人でうんうん唸っているとダクメがサーレイをせかした。
「分かったよ。さてレント、学園までは最速で一ヶ月ぐらいかかる。そして入学試験が今から二ヶ月後にある。だから、学園には試験の半月前につけるようしようと思う。」
「何故最速で行かない、のですか?」
「喋り方は話しやすいのでいいよ。何故最速で行かないのか?だっけ。それはね、移動しながら君の修行をするからさ」
「俺の修行?」
「そう、君の修行。この前戦った時、君はステータスに頼り切りの戦い方をしていたからね。って言っても君は避けることしかしてないけど」
「はぁ…」
蓮人は何を言っているのか理解出来ず、という感じの空返事をした。
「とにかくっ!君を鍛えよう!って話し。オーケー?」
「お、おーけー」
「うむ!分かればいい。町も見えてきたし、修行は明日からにしよう。今日のところは体を休めとけよぉ」
「分かった」
自己紹介やなんやかんややっていたら、陽は傾きかけ馬車の周りは夕日によって赤く染め上げられており、その先には壁に囲まれた町が目に入った。
しかし、ここで無事町につかないのがお決まりである。
自分たちよりも町に近い位置から悲鳴が聞こえてきた。
よく見えないと馬車が魔物か何かに囲まれているのが見えた。
サーレイとダクトも気が付いたようだ。
「レント、魔法得意だったよね?」
「まっ、まぁそこそこですけど…」
「じゃぁ、アソコの魔物全部やっちゃえ〜」
「わっかりました〜…じゃねーよ!何だよこの軽いノリは!!」
「え?イイじゃんそんなの早く助けないと馬車の護衛の人たちもうすぐ負けちゃうよ?」
「はぁ〜、何なんだ全く…」
そして蓮人は魔法の延昌を始める。
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