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プロローグ
私は、雨が嫌いだった。
暗い空間に降り注ぐ、冷たい、冷たい雨。何もない私の心に降る涙のようで。
濡れると、何もかもが凍りつくように冷たくなってしまうようで。
私はいつも独りで、あの場所に座って空を眺めてた。光を厚い壁で遮られた、雨空を。
誰かと話すことなく、ただただ空を眺めてた。
ある日、私は3人になった。
その日から、空は晴れた晴天で。私は色々な世界を知った。
何もなかった私の心は、様々な感情や思い出で埋めつくされ、太陽に照らされてポカポカしていて。
その晴天の下、微笑む君を見てた。
――雨の中に生きた私はある日、君という太陽に出会った。




