七五三?
進みが遅い・・・いつになったら成長するんだろ・・・と思ってはいけない。作者が一番分かっているorz
6歳になるころ、リスに始めて触れた。
どうしてかはわからないがちゃんと実体を持っていて色は変わらないのが不思議だ。
「ふふ。ふわふわだねぇ」
リスの顎下を指でうりうりとくすぐりながらついついニヤニヤしてしまった。
だって久々の毛の感触がたまらない。
ふわふわしていて気持ちいいのだ!
いろんな所を触ってみる。
頭の上をなでてみたり、首から尾の付け根当たりをゆっくりなでてみたり、尾を軽くにぎにぎしてみたり。
でもやっぱり一番気持ちいいのは顎下のようだ。
実体を持っても人前で隠れるように言ったのは聞いてくれるようで、人の気配を察するといつの間にやら消えている。
どういう原理なんだかいまだにわからない。
そして、今日もアリーの来る前に消えていた。
「リーア?ここにいるの?」
庭にある木陰から顔を出すとアリーはやわらかく微笑んだ。
「もうすぐお出かけよ?葉っぱを落としていらっしゃいな」
「はぁーぃ」
そういえば出かけるような事を言われていた。
確か、神殿に行って何かの儀式をするんだったか?
正直勉強は苦手だったし堅苦しい事も嫌いで前世の記憶があるからか宗教関連にもまったく興味が無いために聞き流していた。
物語や空想上のものなら楽しめるのだが、実際に崇めるという事が良くわからないのだ。
日本にいたころも宗教団体の事件やらなんやらをニュースで聞くたびに「どうしてそんな事ができるのか?」「どうしてそんなモノを信じられるのか?」といった感想しか持てなかった。
だが決して神を否定するわけじゃないし、宗教に入ってる人を嫌ってるわけじゃない。
あくまでも、「神の名」を言い訳に「自己利益」を得ようをする者に不快さを感じ、「神の言葉」として「自己主張」をするやからに嫌悪感があるだけなのだがそのあたりは前世でも「何が違うのかわからない」らしく面倒になって考えなくした。
そしてそんな私が「神殿」とか言われても覚えてるわけが無いのだ。
まぁ、日本で言う七五三的なものでもあるんだろうと気軽に考えていた。
帰りに何か買ってもらるかな?くらいにしか思っていなかったのだ。
まさかあんな騒ぎになるなんて、正直失敗したと思った。
ちゃんと勉強しておけば・・・・・後悔先に立たず。覆水盆に返らず。
ああ、結構覚えてるもんだな、と日本での諺が浮かんでは消えていった。
はてさて次はなにが起こるやら(^^;