第25話 諦めます
高校2年生、16歳の天音雫です!
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると、嬉しいです!
そうしてしばらくカーナビを無視してたどり着いた場所で、
「おー、ガソリンスタンドだ」
見慣れた景色を目にし、ハルマは感情のこもらない声で呟く。
「いかにも。おぬしの世界にもよくあるガソスタじゃ」
「ガソスタ……ミューティルが言うと違和感半端ねぇな」
かつてはドレスを着た少女がおばあちゃん言葉で喋っているのにも違和感を覚えていたのだが。
今となってはそれはもはや正常。
慣れとは恐ろしい。
車内から軽くあたりを見渡す。
何から何まで完璧にガソリンスタンドだ。
少し実家というか元いた世界に帰った気分になる。
マズイ。ガソリンスタンドでホームシック発動か。
しかし、そんなハルマのノスタルジアは3秒と立たずに消えることになった。
それは、
「前の車、止まりなさい!!」
「はあっ?!」
拡声器で拡大された声が鼓膜を破る音量で耳に届く。
「な、何だ?!」
「はぁ……うるさい輩のお出ましじゃな」
「待て待て待て待て!なんの……ぇ、はぁ?!」
動揺するハルマの横、面倒臭そうな顔のミューティルは嘆息する。
「ハルマ、一旦止まってくれ」
「お、おう………」
嫌な予感しかしないがそれでもブレーキを踏む。
バックミラーに目をやれば、サイレンじみた音を響かせながらパトカーみたいな見た目の車が、ガソリンスタンドに入車。
これはもう、Endの3文字に尽きる。
「グッバイ、俺」
「諦めるのは早かろうて」
「いや諦めたくもなるって…
ってか、俺なんかやらかしてたか?
やっぱ年齢制限とか免許とかあったのか?」
「車を降りなさい!」
いつの間にか窓の外には、サラのようなーーいわばThe・騎士と言った出で立ちの人達が続々とパトカーもどきの車から降りてくる。
「うん、降りるわ。
この世界で生きるっていう道から」
絶望を感じ、ハルマはドアを開けた。




