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第21話 Let's お出かけ??

高校1年生16歳の天音雫です!

何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!

「ふむ……お主の料理の腕も中々じゃの。ハルマと良い勝負じゃ」


トーストを口いっぱいにほおばり賛辞するミューティルにサラは鼻を鳴らした。


「ふ……ふんっ、そうだろう?

師匠から直々に教わったからな、当たり前だろう」


クールな顔を守っているが口角はとても上がっている、


「そんな料理上手のお主に、しばしこの魔王城の留守番を任せたいのじゃが良いか」


「ふんっ、褒めても何も出ないぞ……って、は?」


唐突な言葉にサラのてからフォークが滑り落ち床へと落ちた。


カンカララン、という金属音が虚しく響く。


「今、留守番と言ったか?」


目を見開き、信じられないものを見るかのような目でミューティルを見る。


「そうじゃ、留守番じゃ」


平然とした顔で肯定するミューティルの横、ハルマも、予想外の言葉に驚いた。


「えぇ……この前まで電気盗もうとしてた盗っ人に使用人どころか留守番までさせて大丈夫なのか?」


「私は盗っ人ではなく勇者だ!

盗みだって本意だったわけじゃっない!

上官からの直々のご指示だったからだ!」


「うわー、勇者の闇」


文面だけ切り取れば、上の奴が下の奴に悪事を強要するという意味に等しい。


それはもはや、ブラック会社を超えて詐欺グループの常套手段でしかない。


いやはや、異世界もなかなかに腹黒い。


「お主の所属している環境についてはのちのち詳しく話してもらおうかの…何やら興味深い話が聞けそうじゃからな。

なにはともあれ、わしはお主のことを信頼しておるぞ。サラ・アルシャイン。大丈夫じゃ、メルヴィルも一緒にお留守番じゃからな、2人なら、何も怖いことはないじゃろ?」


「私は子供ではないぞ!」


見当違いな心配をされて激昂するサラをミューティルは孫を見るような優しい顔をして受け流した。


「ちょっと待て、2人って…

俺は留守番組じゃないのか?」


ワナワナと拳を握るサラの怒りの沸点を気にしながらそう問いかければ、


「お主はわしとともに、ちとお出かけじゃ」


「お出かけ、ねぇ…、」


思わず苦虫を噛みつぶしたような顔になってしまう。


前回の盗電事件もあって、お出かけとはもはやハルマのいた世界のさすそれでないことはよく分かっていた。


「……目的は?」


「わしの弟の救出じゃ」


「ふーん……って、は?」


さらっと受け流そうとした言葉が流しきれずほうけた声が出る。


それはハルマだけでなく、隣に座るサラも同じことだ。


「お前、弟、いるのか。

魔王の(義理の)娘なのに……弟か?

……というか、救出って何だ?お前、まさか失踪した使用人ってお前の弟のことだったのか?」


まさかのところで論点がつながり、合点がいったという様子のサラを、


「そんなわけなかろ。

お主の考えすぎじゃ。いや、考えなさすぎ、と言ったほうが良いか?」


「お前………言い方ってものがあるだろう、ミューティルの野郎」


ミューティルが一蹴しサラの堪忍袋の緒が切れかける。


「オーケーオーケー、とりあえず、お前の弟を助けに行かなくちゃいけない、と。で、俺はミューティルに同行して一緒に救助活動、サラとメルヴィルはお留守番ってことだな?」


「そうじゃ。」


結論をまとめたハルマにミューティルが目玉焼きを頬張りながら頷く。


「ふんっ……、勝手にすればいい。

私が何をしでかすか考えもしないでこの城に残すなんて甘いとは思うがな」


「?故意に何か壊した場合は弁償させるかもしれんぞ?」


「そういうことでは……あぁ、もういい」


ついにサラが折れ、同時に怒りも鎮火したことで朝食の場は何も壊れることなく、無事に平穏に戻ったのだった。


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