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第20話 勇者、料理上手

高校1年生、16歳の天音雫です!

何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!

「連れてきたぞ、サラ」


「あぁ、ちょうど今完成したところだ。

全く、この馬鹿デカい冷蔵庫にはいつも苦労させられるな」


厨房からはいい香りが漂ってきていた。


勇者サラーーーーもとい使用人サラの料理スキルにはハルマも舌を巻くほどだった。


勇者とは剣技だけでなく料理の技能も必要だと教わったと胸を張っていたサラだが。


ハルマの個人的な意見で言えば、勇者に料理スキルは多分…………必要ない気がする。


まぁ、今こうして勇者の道を意図せず逸れたからこそ、意外な形で役立っているわけなのだが。


「うむ。ユーレットにクルピデリャに目玉焼きか。素晴らしい朝食のメニューじゃな」


声を弾ませるミューティルにサラは得意げな顔をした。


「私の料理の腕前は師匠のお墨付きだからな。当たり前だ」


「目玉焼きだけまんまなの、逆に何か違和感あるわ……」


ハルマの見立てだと、ほうれん草と人参のスープ、トーストにトマトとピーマンのケチャップで和えたものを乗せたもの、目玉焼きとベーコン、といった感じだろうか。


異世界料理名がカタカナが多すぎて言い慣れないハルマにとっては料理名を覚えるにはさらさらなれなかった。


「じゃあ、皆で仲良く食事たいむじゃな」


「お前と仲良くする気は私はないがな」


腕組みをしてそっぽを向いたサラにミューティルはにたにたとした笑みを浮かべ距離を詰める。


「ほぅ…?

保安騎士団から逃れさせてもらった身なのに、よく言うの?」


「ふんっ…。私はそれでも構わなかったが、お前が勝手に使用人にされしたんだろう!」


「おーおー、3日経ってもまだバチバチ火花散ってんなぁ……」


全く女子同士の喧嘩というのは恐ろしい。


そんな感慨を抱きつつ、ハルマはいつもの定位置に座った。


長すぎるくらい長い厨房のテーブルの1番左の席。そこがハルマの定位置だ。


真ん中に座るのは落ち着かないというハルマの習性上の理由だが、どのみちこの長テーブルが、救いようとないほど長いのであまり効果はない。


ちなみにハルマの右横がサラ、向かいがミューティルというのが最近の食事タイムの席順だ。


3人のバランスの悪さがいつもハルマを苛むので、早く失踪した使用人が戻ってきてほしいなんて考えている今日このごろである。

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