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第12話 いざ出撃!

高校1年生、16歳の天音雫です!

何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!

店内の客はまばらだった。


森の中ということもあってか、ハルマが普段訪れているコンビニよりは人の数が少ない気がする。


商品棚にチラと目を走らせれば、ひどく見覚えのある商品から見覚えがない異世界チックなものまで品揃え様々といった様子だった。


塩キャラメルと英語が羅列されたラベルが貼ってある小瓶に並々と満たされているカラフルなポーションが隣合わせで陳列されているのは何だか奇妙な感覚だ。


そしてさらに驚いたことに、


「……俺の服って意外と浮かないもんだな」


店内にいる人は、現代でよく見かけるスーツやワンピースのどの服装の人もいれば、ミューティルのように煌びやかなドレスやロリータ風の服や、クールかつ、機能性に富んだ戦闘服に身を包んでいる人もいる。


ハルマの制服姿はこのコンビニ内で、意外にもマッチしていた。


着物と洋服が混在していた日本の明治時代のような感覚なのだろうか。


「魔晶石はどうやら飲料コーナーにあるようじゃ」


「オーケー。もし犯人もそこにいるなら、そいつがゴツい顔と体の巨漢とかすぐに銃をぶっ放そうとするクレイジーな奴じゃないことを祈るぜ」


「どんな奴じゃろうと、わしに任せろ」


「言葉はすげぇ頼もしいけどな……」


どんと己の胸を叩くミューティルにハルマの心は晴れない。


だって、身長はハルマよりはるかに小さく体つきも華奢すぎる。


強風が吹けば小枝のごとく折れるのではないかとさえ思ってしまう。


肉弾戦になれば3秒で決着がつきそうだった。


魔王の娘である以上、魔法的なものが使えるかもしれないが、(むしろそうであってほしいが)生憎まだしっかりとしたものは未確認だ。


扉の解錠と魔法猫の呼び寄せしか見てない。


ミューティルの実力の不透明さと犯人の得体のしれなさにハルマの不安は色濃さを増すばかりだった。


そろそろと歩きながらミューティルはハルマにこそこそと耳打ちをする。


「今回盗まれた魔晶石は強い黄色の光を放つ特性を持っておるから、どこかに隠されていてもわかるはずじゃ。

もしこれみよがしに置いてあれば、罠の可能性が高い。

その時は、どんな事があろうともわしの指示に従って動くのじゃ。良いな?」


「むしろ俺足手まといじゃね?」


「よし。この角を曲がったところが飲料コーナーのようじゃ。

12の3で飛び出すぞ。準備は良いか?」


「おい」


ハルマの言葉をガン無視し、目をらんらんと光らせ、お菓子コーナーの角っこに身を潜めたミューティルは、慣れた手つきでスマホをポケットへと滑り込ませる。


一応両手が自由な状態になったわけだがそれが何かに良い影響をもたらすのかどうかは分からない。


「本当にいけるのか?」


相手の実力も正体も分からない。

罠の有無も分からない。


そんな中飛び込むのは、命が惜しくないです、と宣言しているようなものではないだろうか。


しかもハルマという足手まといを望んで連れての参戦。


ミューティルの思惑が読めない。


しかしーーーー


「ほぅ?この”魔王の娘“を疑うのか、お主?」


天井から降り注ぐLEDの光を纏い、振り向くミューティルがすっと目を細めた。


「ーーーーーーーーーいや」


強調された語にハルマは額に手をやり嘆息し、空気も気力も体力も抜けたような声で否定する。


否定するしか、なかった。


「12の3で飛び出すからの?良いな?」


「……わかった」


確認するように問いかけるミューティルの言葉にハルマの胸の内側で不安がじくじくと疼く。


奥歯を噛み締めて必死にそれを押し殺す。小さく深呼吸をして自分の意識を落ち着かせる。


異世界召喚されて2時間ちょっとで命を落とすわけにはいかない。


そして、この少女を死なせるわけにも。


「1、2の……」


静かなコンビニ。

ミューティルの言葉が舌にのり、出陣のときを知らせる。


「3!!」


ハルマとミューティルは同時に角から勢いよく飛び出し、


「ーーーーー」


ハルマ達とは少し離れたところで、飲み物を吟味していた藍色の髪の少女と、目が、あった。


固まった少女の手から、コーラのペットボトルが滑り落ち、床に転がった。


テスト期間に入るので投稿できなくなります!

すみません!

テストが無事に終わったらまた投稿する予定なので、よろしくお願いします!

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