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水の中でも何処でももふもふ!! あたらしい世界はもふもふで溢れていました  作者: ありぽん


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第101話.回復しない魔力と今の状況(ジェフィリオン視点)

 まだだ。まだ、魔力が完全に戻らない。やはり転移魔法を使いすぎたな。これでは子供から魔力を奪うのに、まだまだ時間がかかる。子供から魔力を奪うにも魔力が必要だからな。仕方がないのだが。


 ここへ戻ってきてから少し経ったが、私の魔力は半分も元に戻っていなかった。魔法の中でも転移魔法を習得するには、かなりの時間がかかり。だが長く時間を掛ければ、転移魔法を使えるようになるということもなく。今までどれだけの人々がこの魔法に挑戦し、習得できずにきたか。


 もちろんできない者ばかりではない。長い時が流れてきたが、その時代時代で必ず数十人は転移魔法を使うことができていた。今も私が知っている限りでは5人の者が転移魔法を使うことができる。

 人間とエルフ、獣人と鳥族、そして海に生きる者達の5人だ。海に生きる者は今、ブレンデンの元にいる。


 そんな習得するのがとても難しい転移魔法だが、習得できたとしても、いつでも自由に使えるわけではなく。転移魔法を1度使うと、自分の魔力を1度に半分ほど使ってしまう者が殆どだ。


 そのため1度使ってしまったら、その場から離れるためだけならば、問題はないのだが。もし攻撃をしていた場合や防御をしていた場合は、そのためにも魔法を使わなければならないため。2度目の転移魔法は難しい。

 もし使ってしまえば、上手く転移魔法が使えずに、あるいは魔力が完全になくなり、命を落としてしまう場合も。


 しかも面倒なことに、転移魔法を使い減った魔力は、普通の回復魔法や薬草では回復することができず。自然に魔力が回復するのを待つか、ある特別な方法で、自然回復よりも少しだ早く戻すかの2通りしかなく。


 ならば何故、私が今回、何度も転移魔法を使ったのか。それは2つ目の特別な方法が、ここで使えたからだ。

 これで少しでも早く、子供の魔力を奪えるほどの魔力が戻れば。後のことが楽になると、無理をして転移魔法を使い、子供を攫ってきたのだ。


 しかし、私が考えていたよりも、時間がかかってしまっている。これは私も予想外だった。まぁ、子供は手に入れることができ、それに関しては無理をしても良かったと思ってはいるが。


 問題はあちらだ。ザッカリーにキャロル。あの2人がやられたとなると。完全に殺されているか、それとも情報を聞き出しているか。ザカライアがいたとなれば、後者だろう。奴が何もせずに敵を殺すなどあり得ない。


 ではどこまで私達のことが、向こうへ知られてしまったか。私達が拠点にしている場所に関しては、ブレンデンの影の者が知らせているだろうから今更だろう。

 また、あそこにはもう戻らないつもりで、大事な物は全て動かしてきたため、今更情報を聞き出したところで、こちらのは問題はない。


 が、いま、この場所を知られるのは。知っている者はザッカリーのみ。奴の記憶を見られることがあれば……。


 もしもの時のために、私は奴にある魔法をかけていた。それは奴が死にそうになった場合、どうにか対処して、その死から逃れられる可能性があったとしても。少しでも子の危険があるのならば、それを感知した時点で、自動的に奴が死ぬようになる魔法で。


 最後に私と連絡を取った時、向こうからの声を聞くことがなかった時点で、魔法がしっかりと発動し、奴が死んでいれば。その前に相手が殺してくれていれば良いのだが。

 もし生捕りにされ、その魔法をザカライアが解除してしまっていた場合は、こちらを知られる可能性がある。


 子供の魔力を奪うのが先か、それとももしこの場所がバレたと仮定して。奴らが子供を助けに来るのが先か。本当だったら今すぐにでも、別の場所へ移動した方が良いのだが。もう2つ、拠点は用意してるからな。が、今の私の状態では。

 まぁ、今回の私の計画には、誰にも話していない、ある重要な物がある。それが向こうにバレなければ、それだけでも良しとしよう。


 そしてもう1つの問題として、それはキャロルが抜けた穴が大きいということだ。本来ならしで街をいくつも、制圧していてもおかしくなかった。その中にはもちろんキャロルが攻めていた街も含まれていて。


 が、キャロルがやられてしまっては、少し制圧が遅れていたガヴァンの元へ、キャロルと戦っていた者達が、ガヴァンの元へ。そうなればガヴァンが担当していた街も、結局は制圧できず終わってしまうことも。


 それに私がいない今、デールがどこまで動いているか。が、奴に全てを委ねるのは危険だ。私が居ないことを良いことに、余計なことをする可能性が。

 ここはその場で状況を判断し、ガヴァンとオズボーンがなんとか、皆に指示を出し、動いていてくれると良いが。


 私は色々考えながら、ある場所へ向かい、そこに置いてある物に手をかざす。が、それは何の反応も示さず。やはり今の状態では、何も起こらないか。


 それにしても色々問題はあるものの、子供だけでも手に入れることができて良かった。あれほど貴重な人間が手に入るとは。子供が居るか居ないか最初は半信半疑で、途中でやはり間違いだったかと考えてしまったが。


 しかし何故人間の子供が海の国に。私としては良いことだが、何か特別な理由があるのか? 私がまだ気づいていない、何か重要な理由が? これについても、一応警戒しておかなければ。


      *********


『はぁ、何だかよく分からないな。だけどこれで少しは話せるようになるかな。さてと先ずはどこにいるかな? まったく変な力のせいで、探すだけで時間がかかるよ。まぁ、大雑把にいる場所はちゃんと分かっているからね……。って、あれ? 居ない!? 何で!? どこに行ったんだ!?』


 僕は高橋碧、改グレンヴィルを探す。ちょっと、僕が色々やっているうちに、何処に行ったのさ。って、あれ? なんか揉めてる? た、大変だ!? こんなことが起きるなんて未来あったっけ?


 グレンヴィルは何処にいるんだ!?

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