82/249
【買い物終わって】
結局、琴美は桜色のドット柄のショーツを、音羽はフリルで飾られたショーツを、羽音はシンプルな水色ショーツを買って、店を出た。
「次はスカートだっけ?」
「うん」
羽音の問いに琴美は頷いた。
と、その時、
「あっ~!」
音羽がなにかに気付いた。
そして、突然、駆け出す。
「ど、どうしたの!?」
それを見た羽音と琴美が慌てた。
羽音の声も振り切って、音羽は前を歩く黒髪ロングの後ろ姿に突進していった。
「あっ~いっ~こぉ~ちゃぁ~~ん~!」
「きゃっ!」
不意に後ろから抱きつかれて、遠野藍子は小さな悲鳴を上げた。
それを気にもせずに大喜びする音羽だった。