表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子姉妹  作者: 碗古田わん
第四話『横浜買い出し紀行(中編)』
70/249

【為替レート】

 そのまま言い合いになった双子を笑顔で眺めながら、琴美はぼんやりと別の事を考えていた。

「どしたの?」

 急に黙りこくった級友に気付いた羽音は、少し心配そうに聞いてみた。その言葉があまりに自然に入ってきたので、琴美はつい頭の中の事をそのまま口にしてしまう。

「うん……どれぐらい儲かったのかなぁって……あっ!」

 そして、すぐに自分が何を言ったか気づいて、気マズそうな顔をする。

「一万二千って、言ってたよ~」

 が、そんな琴美の様子など全く気に止めないで、音羽はほんわか笑顔であっさり言った。

「ちょっ! おとはっ!!」

「…………一万二千?」

 またもやなんの躊躇(ためら)いもなく答える姉に羽音は慌てたが、琴美は不思議そうに首を傾げた。株で生計を立ててる人が、祝杯を挙げる程の金額とは思えなかったからだ。その表情で疑問を察した羽音は、大きく溜息をついてから仕方なさそうに補足した。

「……ドル、ね」

「ド、ドル!?」

 今朝、ニュースで見た為替レートを思い出して、思わず驚嘆の声を上げる琴美だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ