198/249
【ドキドキが止まらない】
「はい~」
音羽は左の頬を羽音に差し出した。
「うん・・・・・・」
それを見て羽音は、顔を近づける。
(頬にちゅーなんて・・・・・・)
ゆっくりと唇を突き出す。
(子供の頃から何度もやってるのに・・・・・・)
息がかかるぐらいに二人の顔が接近する。
(なんで、こんなにドキドキするの・・・・・・?)
その間も、羽音の鼓動はうるさいぐらいに鳴り響いていた。
「・・・・・・」
そのため、音羽の様子を気にする余裕は無かった。
「・・・・・・~」
音羽も珍しく余裕を無くしていた。
(はのんちゃん・・・・・・)
妹の唇が近づくにつれて、顔をほんのり上気させる音羽だった。