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双子姉妹  作者: 碗古田わん
第十一話『音羽の気持ち 羽音の気持ち』

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【音羽のお願い】

 羽音はまじまじと音羽を見た。

「なにか御礼をしないとね」

 それから真面目な顔で言う。

「御礼なんていいよ~」

 そんな妹の健気な態度に、音羽は首を横に振った。

「それじゃあ、あたしの気が済まない」

 しかし、羽音は譲らなかった。

「なんでもいいから、御礼がしたの」

 願うように、羽音は音羽に聞いた。

 うーん、と音羽は首を傾げて考え込む仕草をした。

「じゃあ~」

 すると、なにか思いついたようでほんわか笑顔を浮かべた。

「今日の入浴時間は~、目隠しなしにして欲しい~」

「それは駄目!」

 懇願する姉の願いを、速攻で却下する羽音だった。

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