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【京都駅】
四条駅のホームに降りると、ちょうど列車が入ってくるところだった。
「時間ぴったりだよ!」
思わず、琴美は歓喜の声を上げる。
そのまま四人は地下鉄に乗り込んだ。
「ふーっ」
とりあえず乗り換えに成功して、薫は息を吐いた。
「あとは、京都駅から旅館までの徒歩ルートを検索するればいいのだな?」
それから、音羽に尋ねる。
「お願い~」
音羽はいつものほんわか笑顔は浮かべずに頼んだ。
「まずは出口を間違えないようにしないと」
「間違えそうなの?」
「京都駅は広いからな」
「大丈夫~」
「問題ない」
そんな音羽達の会話を一人落ち込みながら聞く羽音だった。