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【アクシデント発生】
とりあえず、四条河原町まで戻ってきた。
そこまでは順調だった。
「・・・・・・」
東寺東門前行きのバスを待つ。
「来ないなぁ」
しかし、時刻表の時間になっても、市営バス二〇七号(反時計回り)はまったく来る気配がなかった。
「あっ、来た」
すると、やっと遠くからバスが渋滞にはまりながらノロノロとやって来た。
「よかった」
羽音はほっと胸を撫で下ろした。
だが・・・・・・、
「えっ?」
バスは満員でそのままバス停を通過してしまう。
「えーっ!?」
思わず声を上げて、仰け反る羽音だった。