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双子姉妹  作者: 碗古田わん
第十話『自由行動日』
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【素朴な疑問】

 駒子の演舞が終わり、四人は拍手した。ここからは、おしゃべり時間(タイム)になる。

 しかし、本物の舞妓を前に緊張して、羽音と琴美、それに薫は言葉が出ない。

「綺麗ですね~」

 ただ一人音羽だけは、グイグイと駒子に迫る。

「おおきに」

 そんな態度を微笑ましく思いながら、駒子はゆったり微笑んだ。

「歳はいくつなんですか?」

 それで、少し緊張がほぐれたのか、琴美が素朴な疑問を投げかける。自分達とあまり歳が離れてないと思ったからだ。

「十七どすえ」

 予想通り、自分達よりもちょっとお姉さんなだけだった。それでいい具合に場が温まり、会話が弾んだ。頃合いを見て、音羽は最初から疑問だった事を駒子に聞く。

「やっぱり~、着物の下はパンツ履いてないんですか~?」

 思いも寄らぬ質問に駒子は赤面した。

「セクハラ!」

 すかさず、音羽の頭をグーで殴る羽音だった。

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