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【ここはどこ?】
まだ寝ぼけ眼の音羽に、琴美は優しく微笑んだ。
「おはよう、音羽ちゃん」
続いて薫が真顔で挨拶する。
「おはよう、同志音羽」
「……おはよう~」
まだ半分寝ている音羽は、いつも以上のおっとり口調で挨拶を返した。
「あれ~?」
それから、首を傾げる。
「二人とも~、迎えに来てくれたの~?」
その言葉に琴美と薫は冷汗笑いを浮かべた。
「だから!」
姉のボケぶりに羽音は目を三角にした。
「ここが駅だって!」
そして、盛大に突っ込む。
「あれれ~?」
怒る羽音に、ほんわか笑顔を浮かべる音羽だった。