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【禁断と言うなら】
(そうだよね……あたし達は姉妹だもんね…………)
音羽の言葉に、羽音はちょっぴり傷ついた。
「まぁ、君達がそう言うなら、そうなんだろう」
だが、薫は腑に落ちないような表情で言った。
「でも」
そこで、三人のやり取りを黙ってみていた琴美が、口を開いた。
「禁断って言うなら、女の子同士って段階で禁断だよね?」
そして、明るく笑う。
当然、みんな頷くだろうと思っていたが、
「そぉ~」
「そうかなぁ?」
「問題ない」
音羽がほんわか笑顔で首を傾げ、羽音も真面目な顔で首を傾げる。薫は、真顔で頷いた。
「あれ?」
そんな三人の反応に、思わず、間違ってるのは自分なんじゃないかと疑ってしまう琴美だった。