小天体に流れた涙は流星
ここは僕の心
僕の箱庭
僕だけの世界
僕しかいない世界
そこにある日
僕の箱庭に寄り添う箱庭が来た
君の心
君の箱庭
君の世界
僕たちは箱庭から出ることはできない
でも
君の箱庭の温もりはたしかに感じる
君の心がそばにあることに安心する
またある日
僕の箱庭に流星が降る
それは君の箱庭からの流星
それは君の涙
君の心が流す涙は流星
僕の箱庭に降り注ぐ
降りやまない流星を僕は呆然と見上げる
どうして泣いているの?
どうして悲しいの?
僕の声は届かない
僕は僕の心の箱庭から出ることはできないから
それでも
空で繋がる僕らの箱庭に
君の涙の流星が降り注ぐ
こんなにそばにいるのに
横にいつでも寄り添っているのに
君は僕に気がつかないように
僕の心にいつまでも流星
僕はここにいるよ
隣にいるよ
そんなに悲しまないで
僕の声は届かない
やまない流星雨に
星屑がつもる僕の箱庭
ある日
僕は気付いた
気付かないなら
届かないなら
代わりに僕も流星を届けよう
君の箱庭に僕の流星
僕の箱庭に君の流星
僕はここにいるよ
隣にいるよ
だから大丈夫だよ
泣き止んで
でも
君の流星は止まらない
どうすればいいんだろう
僕は涙の流星を送り続ける
君からも
君の流星が僕の箱庭に降り注ぐ
どうしたら
君は流星を止めるのか
こんなに近くにいるのに
そして
僕は気付いた
悲しみの涙の流星の代わりになるものを送ろう
流星降る夜を晴らす
満面の笑みで照らす太陽を
君の箱庭に笑顔の太陽
君の心に差し込める光
どうか
僕の心が届きますように
またしばらくして
君からの流星が降りやむ
そして
僕の箱庭に
君からの笑顔の太陽が昇る
心が直接触れ合うことはできなくても
君の箱庭に
君の世界に
君の心に太陽を送ることはできる
これからもずっと
僕は君の心を照らすよ
だから
君も僕の箱庭を照らしてね
2つの箱庭
2つの世界
2つの心に
今日も笑顔の太陽が輝く