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取るに足らない理由

作者: John
掲載日:2021/02/08

「君が名前を書いてないからいけないんじゃないか。そうすべきだったね。君が名前を書いて所有権を主張していればこうならなかったんだ」夫がヒステリックに叫び自分を正当化する為に論を捲したてている。私は器の小さい男の模範例を眼前にしている。今の時刻は8時30分。私は緊急救命で呼び出しを喰らい非番返上で今病院から帰って来たばかりだ。「あなた、馬鹿じゃないの。大学の学生寮とか病院の共同冷蔵庫でもあるまいし、プリンに名前を書いて冷蔵庫に仕舞う38歳の女が何処にいるっていうの。大体、あなたのその下らない論理で言うと領有権とか漁業の排他的経済水域とか鉱物や化石燃料なんかの発掘権とかも名前をかいておけば前部OKって理屈になるんじゃないの」私は人の命を蘇生させるという重責と緊張が張り巡らされた極限状態で職責を全うし頭と心は消耗し甘い物を脳が欲していた。「大体、1つしか買ってこない君のその性根が気に食わないね。2つ買ってればこんな醜い争いにはならなかったんだ。君は昔からそうだ。学生時代だってそうだったじゃないか。自動販売機でコーヒーを買う時もお金が無くて買えない僕を余所目に自分だけいつも飲んでいたじゃないか。仕送りとバイトで生活するのにやっとの物欲しそうにしている僕を余所目に。そりゃ、君は社長令嬢だからお金は持ってただろうよ。君は自分さえよければそれでいい人間なんだ」夫は己を肯定し私の人間性までをも否定し始めた。この出来事が禍根となった。私の頭の中には此奴を殺してやりたいという憎悪の念に捕らわれるようになり寝ても覚めてもその事ばかり考えていた。此奴を地球上から消し去りたいと…病院の劇薬、毒物を保管している保管庫が誰にも知られずに開かれる事を私は猿が人間にマスターベーションをしてもらえるのを待ち侘びているかのようにその時をじっと待っていた。夫も私と同じ病院に医師として勤めている。あの筋弛緩剤を手に入れる事が出来ればきっと自殺に見せ掛ける事が出来る筈。きっと、きっと…

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