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第16話 Vivid Edged Blackのサーヴァント・シェーシャ VS 隻眼の使徒・人色蔵人(前編)

第16話 Vivid Edged Blackのサーヴァント・シェーシャ VS 隻眼の使徒・人色蔵人(前編)


「私の名はシェーシャ。Vivid Edged Black様の第1のサーヴァントにして、Vivid Edged Black様のメイン盾だ」


 金髪の美女シェーシャは、そう言いながら、極端に短い黒いスカートで岩の上に座ったまま、左脚を上へ交差させて組んでいた脚を、右脚を上へと組み替える。その白くて長い右脚が一際(ひときわ)強調される。シェーシャは、極端に短いミニスカートから伸びる(あら)わになった右脚に履いていた黒いハイソックスを脱ぐ。そして、上目づかいで頬を染めながら、その右脚を蔵人の前へ突き出す。



「よく新巌流島が分かったわな。これは、ご褒美だ。お前は、この私の右脚で自分が思うような好きなプレイをしてもらえる。私にどんなプレイをして欲しい。なんでもいいんだぞ。ご褒美に、どんなエッチなことして欲しいか、正直にお姉さんに言ってごらん」


 シェーシャは優しく蔵人に微笑みながら、その人差し指を蔵人の太ももに置き、ゆっくりと上へと這わせていく。



 シェーシャの指が、蔵人の下腹部から腹部へと、ゆっくりと移動し、蔵人の左胸に達した瞬間。



 シェーシャの人差し指は、30cmほどの鋭利で大きい鉤爪へ変形する。

 その鉤爪が蔵人の心臓を貫いた。



 ように見えた。

 だが。



 蔵人は一瞬で数メートル後方へと移動し、黙って佇む。



「私が貫いたと思ったのは貴様の残像だっただと……き、貴様……瞬間(テレ)移動()能力者(ーター)か」

 渾身の攻撃を空振りさせられた怒りから、シェーシャは激しい口調で蔵人に詰問する。



「隠していたつもりはないんだが。《HYPER CUBE》東京予選は見てなかったかい?ビグースさん」

 蔵人はシェーシャの質問に質問で返す。



「《HYPER CUBE》の大会だと……お前の隻眼……はっ!貴様っ、《HYPER CUBE》界に君臨せし絶対的序列第1位と言われ、『隻眼の使徒』の2つ名を持つあの人色蔵人かっ!」

 シェーシャは驚きの声をあげる。



「やっと気づいたようだな」

 蔵人は冷静に返す。



「フフフ、そうか。一昨日の《HYPER CUBE》世界大会、あれは滑稽だったぞ。時雨(しぐれ)と言ったか。あのタッグパートナーの炎髪のお嬢ちゃんと渋谷のラブホに行って、あのお嬢ちゃんを死なせてたな。私にはDTのお前が、ラブホに行って舞い上がってた為に守りきれなかったとしか見えなかったぞ。どうだ?DTにラブホは刺激が強すぎたか?」

 シェーシャは挑発するような口調で蔵人をからかう。



「なるほど。DTと(あざけ)ることで俺を動揺させようという戦術か。

 だがな、覚えておけ。


 口論というのは同じレベルの者同士でしか発生しないということを。


 そして、お前のさっきの一言で、お前が俺より暗愚であることを俺は確信した。よく聞け、これからそれを証明してやろう」



 蔵人は、そう言うと証明を始める。

「俺は確かにDTだ。だが、それを恥じてはいない。なぜなら、性行為というものは子孫を残すことを主目的としたたものだ。それは太古より生物が存続し続けてきたことからも裏付けられている。そして、まだ学生にすぎない俺が、子どもを持つことは社会通念に反する。

 ゆえに、俺が性行為を経験していないことは、むしろ社会通念上は推奨されることであり、ならば俺がDTであることも、同様に社会通念上推奨されることだ。

 だが、お前は、そんな社会通念上推奨されるべきことを、嘲りの対象とした。これにより、お前はお前自らが社会通念を理解する能力が皆無であることを立証した。他方、俺が社会通念を理解する十分な能力を持っていることはさっき言ったとおり明らかだ。

 よって、お前は俺より暗愚であるQ.E.D」

 蔵人は証明終了を告げる。



「どうだ、最初はお前が心理戦で優位に立ったようだが、もはや形勢逆転だ。そして物理戦でも、俺は瞬間(テレ)移動(ポート)により、お前の先制攻撃を(かわ)した。次は心理戦か物理戦か、どちらで俺に負けたいんだ?」

 蔵人は右手で左目を覆いながら、蔵人はさらにシェーシャを挑発する。




「ぐぬぬ……ならば!」

 シェーシャの言葉は力を失わない。




 蔵人は急に(ひざまず)く。

「どういうことだ……」

 蔵人は苦痛に顔を(ゆが)めながらシェーシャに詰問する。



重力異常:この特殊()能力(キル)が発動された場合、発動者と同じバトルフィールドに立つ全プレイヤーは2ターンにわたり、平常の70倍ほどの重力の付加を受けることで完全に移動の自由を奪われる。もっとも、発動者のみはその自由を奪われない。



「重力異常は初めてか?私をイジメるから、こういう目に遭うんだ。重力異常もDTなんだな。隻眼のDTくん」

 そう言って嘲りながら、シェーシャは、その人差し指を再度30cmほどの鋭利で大きい鉤爪へと変形させる。



 と同時に、シェーシャは跳躍し蔵人の真正面へ降り立つ。


 蔵人は動けない。



 シェーシャの鉤爪が、蔵人の心臓を貫いた。


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