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最後の切り札

-Chinatown Warehouse-


マリリンは、銃を構えたボッサンたちに囲まれながら笑っていた。

ボッサンは、マリリンが何故笑っていられるのか分からなかった。


「マリリン!この6対1の状況で逃げられると思ってんのか!」


マリリンはボッサンを見てニヤリとして言った。


「6対1?果たしてそうかしら?」


マリリンが不敵な笑みを浮かべるその後ろで人影が動いた!


「ぐっ!!」


「うっ!!」


突然、ホヘトとスギポンは崩れるようにして倒れた!

あっという間の出来事で何が起こったのか分からなかったホヘトは、腹部に激痛を覚えながら見上げると、そこにはカオルの喉元にナイフを突き立てているフェイフェイが立っていた!


「フェイフェイ……お前……どうして…!」


痛みに歪むホヘトの顔を見て、フェイフェイはあざ笑うようにして言った。


「私はマリリンの仲間なのよ。今まで騙しててごめんなさいね」


フェイフェイは、カオルのホルスターから357マグナムを抜き取ると遠くに投げた!


フェイフェイは、ホヘトとスギポンをナイフで突き刺すと、カオルにナイフを突き立てて人質に取ったのだった!

ボッサンは混乱していた。あのドジでおっちょこちょいなイメージのフェイフェイが、カオルの喉元にナイフを突き立てている!

それにフェイフェイがマリリンの仲間だったという事が信じられなかった!

カオルは喉にナイフを突き付けられながらフェイフェイに言った。


「あなた警官でしょ?こんな事やめなさい!」


フェイフェイは苛立ちながらカオルの喉にナイフを押し当てた!


「ごちゃごちゃ言ってると喉をかっ切るわよ!」


ボッサンはフェイフェイに照準を合わせながら聞いた。


「フェイフェイ、ひょっとして、あの時スモークグレネードを投げ込んだのはお前か?」


「あの時?… あぁ、スキッド・ロウの隠れ家であなたたちがマリリンを追い詰めた時ね。

そうよ私よ。あの時私は、ホヘトたちがあなたたちの応援に行けないように、リトルトーキョー分署に火を着けたわ。

ホヘトたちが火を消している隙に、パトカーのタイヤをパンクさせてスペアタイヤを隠したの。

それからスキッド・ロウの隠れ家に向かったわ。

応援の来ないあなたたちは、霜月たちを追ってスキッド・ロウの隠れ家まで来ると思ったからよ。でも霜月たちより早く来たのは想定外だったけどね。

あらかじめマリリンとは、スキッド・ロウの隠れ家で待ち合わせをしていたの。

マリリンが来て、私はシャッターの外で中の様子を伺っていたわ。マリリンがピンチになったんで、車に積んであったスモークグレネードを急いで取りに行って投げたのよ。

私は、銀行強盗が上手くいくように陰でサポートしていたの。他にも、銀行強盗犯の霜月たちを逃がす為に、わざとパトカーで銀行のロビーに突っ込んだり、ここに来る前にあなたたちの事をマリリンに知らせたのも私。

ドジなフリするのも楽じゃなかったわ。

さあ、話はこれでおしまい。ボッサン、ユオ、銃を捨てなさい!」


マリリンは床に置いたベレッタを拾い上げ、銃口をボッサンとユオに向けて言った。


「降参しなさい。カオルがどうなってもいいの?早くしないとホヘトとスギポンも死んじゃうわよ」


もはやこれまでか!

カオルの喉元にはフェイフェイのナイフ、その後ろのホヘトとスギポンは、刺されて倒れたまま動かない……いや、スギポンの右手が動いた!

手には銃が握られている!

徐々に右手は上がっていく!

フェイフェイを狙うつもりだ!フェイフェイとマリリンには気付かれていない!

ボッサンは両手を上げた。


「分かった、降参するよ。だからカオルを離してやってくれ!」


フェイフェイはカオルの喉元にナイフを当てたまま怒鳴った!


「早く銃を置きな!」


その後ろのスギポンの銃口は、小刻みに震えながらフェイフェイを捉えた!

ボッサンはゆっくりとガバメントを握った右手を下ろしてゆく。

スギポンの右手の親指がチーフスペシャルの撃鉄を起こした!その時小さく『カチリッ』と音がした!

その音に反応してフェイフェイが振り返った!その瞬間スギポンは引き金を引いた!が、一瞬早くフェイフェイは避けた為、弾はフェイフェイの頬をかすめただけだった!しかし、カオルの喉からナイフが離れた!

カオルはこのチャンスを逃さなかった!

カオルはナイフを弾き飛ばし、回転回し蹴りでフェイフェイを吹っ飛ばした!

ボッサンは下ろしかけたガバメントを素早く構えたが、マリリ

ンの方が先に撃ってきた!

トラックの陰に隠れるボッサンとユオ!

マリリンは撃ちながら走っていき、ドアを開けて隣の部屋に逃げ込んだ!

ボッサンはカオルに目をやった。

カオルは起き上がったフェイフェイと向き合っていた。


「カオル!大丈夫か!」


カオルはフェイフェイを睨み付けながらボッサンに言った。


「こっちは心配しないで!マリリンを捕まえて!」


フェイフェイは鼻で笑ってカオルに言った。


「そんな事言っちゃって、後で後悔するわよ!」


そしてフェイフェイはカオルに飛び掛かった!


ボッサンとユオは、マリリンの逃げ込んだドアの前に来た。


「ユオ、弾は何発残ってる?」


ユオはニューナンブのシリンダーを開けて確認する。


「後3発」


「俺は後5発だ!よし!行くぞ!」


ボッサンはドアをゆっくりと開けてユオと中に入った。

静まり返った部屋の中は薄暗く、学校の教室2つ分位の広さがあった。

木箱や鉄骨、使わなくなった機械など色々なガラクタが所狭しと置いてある。

ボッサンは、ユオに左の方を指差した。ユオは親指を立てると、ニューナンブを構えながら左の方へゆっくりと歩いていった。

ボッサンはガバメントを構えて、右から慎重に進んでいった。


カオルとフェイフェイは、ほぼ互角の闘いをしていた!

『トゥーム レイダー』のアンジェリーナ ジョリー張りの俊敏な動きのカオル!

『ラッシュアワー2』のチャン ツィイー張りの華麗な動きのフェイフェイ!

カオルの回し蹴りがフェイフェイの顔面を捉えた!

床に倒れるフェイフェイ!すると、目の前にさっき飛ばされたナイフがあった!

フェイフェイはナイフを手に取った!


「悪いけど死んでもらうわ!」


フェイフェイはカオルに襲い掛かった!


ボッサンは、薄暗い部屋の中を足音を立てずに歩いていく。

左を見ると、ユオの姿が見える。


(マリリンのベレッタは装弾数15発。カオルとの銃撃戦で10発以上撃っているはずだ。

さっき3発撃ったから残りは1発あるかないかだな)


「うわっ!」


突然声がした!ユオの声だ!

左を見ると、ユオの姿が見えない!


(マリリンにヤられたのか?)


周りを警戒しながら、声の聞こえた辺りに進んでいく。


「きゃぁぁぁぁ!」


今度は部屋の外から悲鳴が聞こえた!


(今の声はカオルか?フェイフェイか?)


部屋の外の様子も気になるが、ユオを探すのが先決だ!


声の聞こえた辺りに来てみると、物陰から足が出ているのが見えた!

ゆっくり近づいてみると、腹から血を流したユオが倒れていた!

ボッサンはユオを抱き上げて小声で言った。


「おい!ユオ!しっかりしろ!」


そのボッサンの後ろで、マリリンが鉄パイプを振りかぶった!!




















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