【第二探検話】謎の女と謎の其の…
第一探検話の続きのお話…
「こ、これがイミテか…」
レーズは嗅いだことのない匂いと、体に染みる爽やかな風を感じた――次の瞬間、顔をしかめた。
「……臭ぇな。臭い以外は最高なんだが」
地下とは違う。だが同じくらい強烈だ。
むしろ質が悪い。生ゴミを百年熟成させたような腐敗臭が鼻を殴ってくる。
「いや臭ぇ」
慌てて呼吸マスクを装着する。
息苦しい。だがマシだ。
「うん。これなら耐えれるな」
レーズは当てもなく歩き出す。地下道の反対側へ向かってとりあえず足を動かす。
ふと横を見ると、小さな小屋があった、半分植物に飲み込まれており、少し傾いていた。
「家…誰か居るのかな」
家へ近づくと扉の前で野垂れている女を見つけた。
「み、水…飲ませて欲しい…」
女はカスカスの声でレーズに喉の渇きを訴えた。
レーズは仕方なく残り二口分の水を分けてあげた。そして全部飲まれた。
「ふーっ、助かったぁ」
女はバッと起き上がりすぐ元気になった。
「あ、うん。そうだね…」
(水…もう無いや)
絶望してるレーズを裏腹に女は自己紹介をした
「私の名前はネウラ、よろしくね。私行く当てないからあんたに着いて行くよ」
「まあ良いけど…。俺の名前はレーズです、よろしく。じゃあ水を探しに行こうか…」
かなり暗い調子で返事をしたので、なにか可哀想に見えたのかネウラは
「あっちに池あるよ」
ネウラが指差した先には、池のようなものがあった。
色がおかしい。緑とも黒とも言えない、ぬめった光沢。
「ん? それ池なのか?」
「池に決まってんじゃん」
「絶対違うだろ」
水面が鼓動した。
「今、動いたけ?」
「気のせい、気のせいよ」
ネウラは助走をつけた。
「ちょまてよ、早まるなよ」
「いや、いけるいける」
「でも…」
そのまま池へ飛び込んだ。
次の瞬間、水面が割れた。
『バ ッ ク リ』
「ん」
池じゃなかった。口だった。
「うわ、思った通りだ」
巨大な歯が閉じる。
ネウラが消えた。
「まあそうなるよな」
地面が揺れ、池から化け物が顔を出した。そのままレーズを追いかけ始める。
「って、こっちくんじゃねぇー!!」
レーズは逃げた。
全力で逃げた。
「無理無理無理無理無理!!」
腰のリボルバーが揺れる。
「あ、これ…」
振り向きざまに撃つ。
『シュピュン』
即死した変異生命体の口からから血まみれのネウラが吐血と共に流れてきた。
レーズはゲロをその辺に吐きそうになったが堪えて、ネウラの顔にぶちまけた。
ネウラは咳き込みながら起き上がった。
「うわ、クッサ!」
「すごいじゃん。あれで生きてるんだ」
空はもう薄暗くなっていた。レーズは化け物の肉を焼いて食べていた。
「お前なんでも治るね」
レーズは羨ましそうに言った。
「うーんでも私化け物によく襲われるのよ…」
と他愛もない会話をしていると空が黄色く光った。それと同時に強い風が吹き、レーズの隣に座っていたネウラが空を飛ぶ何かに攫われた。
「リボルバーで届くのか」
『ドン』
流石にリボルバーじゃ届かなかった。
背後で草を踏み潰す重い足音がした。
振り向くと、防護外套を着た男が立っていた。
「あのここら辺に大きなドラゴンみたいなの飛んできませんでした?」
おそらくネウラを攫った空飛ぶ化け物を追ってた人だろう。レーズは自分の状況も淡々と話、一緒に化け物を倒しに行くことにした。化け物が飛んでいった方向に山があった。きっとそこだろう。
「あんた名前は?」
「え?あぁ、イラだ、お前は?」
「俺はレーズ」
二人は自己紹介をしつつ山へ向かった。
「ここか?」
「きっとな」
イラには確信があった。
第二探検話もお読みいただき誠にありがとうございます!これ書いててめちゃくちゃ眠くなりました。




