【第十七探検話】最後の人工知能
十六話の続きです
「大丈夫か……クガ!」
突然、表示装置から激しい砂嵐が流れ始めた。
ザザザザ……と画面が歪み、輪郭が崩れる。
「通信安定化……再同期中……」
数秒後、ぼやけた顔が戻る。
「おめでとう……そいつの心臓部が解除キーだ。そのキーを小型人工知能搭載型機械人形のUSBポートに差し込みなさい。」
「ゆーえすびー……?」
「……用語すら失われたか。USB。汎用接続規格だ。機械型人形の背中にある長方形の穴だ。あるだろう?」
「長方形の……あ、これか?」
「そうだ。端子を傷つけるな。接触不良は致命的だ」
レーズは慎重にクリの背中へ解除キーを差し込んだ。
カチリ、と小さな音が響く。
【不明なUSBポートを検知しました……】
一瞬だけ、表示装置のノイズが止まった。
「……接続確認。認証プロセス開始」
「なんだ?今の声」
「インストール手順の一部だ。気にするな」
【データをインストール中…… 3%……7%……】
進行表示がゆっくり上がっていく。
「妙だな……」
AIが小さく呟いた。
「この処理速度、この待機時間……」
「何がだ?」
「いや……かつて、大規模起動処理を行った際と酷似していると思ってな」
「大規模?」
「莫大なエネルギーを扱う装置ほど、確認工程は慎重になる。誤差は許されない」
レーズは眉をひそめたが、深くは追及しなかった。
【42%……63%……】
「以前も、こうして数字は静かに増えていった」
「ん?」
「独り言だ」
ノイズが一瞬だけ強まる。
【89%……97%……】
その瞬間、表示装置の画面が強く乱れた。
ザザッ――
「通信経路切断。役目は終えた」
ブツン、と映像が消える。
「消えた!?」
「通信が遮断されました……しかし」
クリの瞳が淡く光る。
【データのインストールが完了しました】
「破損したデータが全て修復されています……内部領域の再構築を確認」
レーズ一行は歓喜した。
サイマが地図を広げて
「次はここに行こう!」
サイマが指を刺した所は太平洋だった。
ご拝読ありがとうございました!
昨日は番外編の制作により、投稿が出来ませんでした。申し訳ございません。それと、今回の文字数が838字と言うめちゃめちゃ少ない文字数で申し訳ないです。
次の話は2000字越えになると思います。
次に行くところは太平洋です。次の十八話はその道のりのお話です。




