だってこれは呪いですから
屋敷のバルコニーから一人、見下ろした庭のガゼボは、たくさんの笑い声に包まれていた。
その中心には、滑らかな金髪と穏やかな緑色の瞳を持つ見目麗しい私の妹フェリシアがいる。
「あ、ねーえ、また覗いていらっしゃるわよ。ふふ、羨ましいのなら、恨めしそうに睨んでないでこちらにいらっしゃればいいのにねえ」
わざと私に届くように、品も無く大声を上げるのは、フェリシアの友人を名乗る、顔見知りだ。
扇子で口元を覆ってはいるがバルコニーからは口端を上げる姿がよく見えた。フェリシアからの心象を良くしたいのだろう。フェリシアが私を嫌っていると聞きつけ、取り入ろうとする、そんな姿には一種の尊敬すら覚えるけど。
「そうよね。でもお姉様は、あまりこういう場が得意ではなくて……。おそらく私のことが心配なの。いつも見守ってくれてるのよ」
「え?! そ、そう……? その、お姉様がお嫌いなのじゃあ……?」
「ふふ、どこで聞いてきたのかしら。そんなデマ」
全く、ただの噂に振り回されるなんて、愚か者ね。
フェリシアは私のことをとても慕ってくれている。ただ、周囲の本音を知りたいために、嘘の噂をばら撒いたのだ。そうしたいと言い出したのはこの私。
私を蔑んだ自称友人の彼女には、フェリシアはもう心を許さないだろう。
だぶだぶとお腹周りを揺らしながら、歪ませた口から笑い声が漏れた。
「ヒヒ……ッ」
「——マルティナお嬢様、怖いです。顔」
「っ、居たのなら声を掛けなさいな! アンドレ!」
「いやいや、掛けましたよ〜〜」
護衛騎士として父につけられたアンドレが今にも吹き出しそうな顔で背後に立っていた。
仕方ないじゃない。この顔は呪いのせいなんだから!
「そんなに笑うことないでしょう? フェリシアとそっくりな可愛い顔じゃない。ちょーっと丸いかもしれないけど」
「ええ、ええ。もちろんお二人は双子ですからね! 元々の顔立ちはそっくりかと。体型がかなり違いますが……正直、マルティナお嬢様くらいのまあるい体型の方が目立ちますし、護衛としてはありがたいですね!」
にか、と笑う裏表のない顔にいつだって心が和らぎ、だからこそ心配になる。
「正直すぎるわよ。でもフェリシアじゃなくて私の護衛騎士で本当に良かったの? 今なら配属変更も許してあげるけど?」
本当にこんな不細工な私のことを見てくれるのかと、つい何度も確認してしまう。
「まさか! おれは望んでこの位置にいますからね。ご立派なマルティナお嬢様をお守りすることがおれの使命なんで! ……それはそれとして、今日も大人気ですねえ、フェリシアお嬢様は」
ちらりと庭へと視線を戻すと、いつの間にかその集まりに私の婚約者候補であるケニーがまざっている。
簡単に手に入れやすそうな女だと、呪いのあと早々に私に婚約を打診してきたのは、我が領地がケニーの家の領地よりも王都に近く、それでいて麗しいフェリシアに恋慕したからに違いない。
ケニーは下卑た笑みを浮かべながら、フェリシアの肩に手をやった。どうせまた私の悪口を言いふらし、フェリシアの婚約者には自分の方が相応しいと分不相応にのたまっているのだろう。
フェリシアにはすでにちゃんと素敵な婚約者がいるのだ、この羽虫が。
「ちっ、私のフェリシアに触るんじゃないわよ。あんなのが私の婚約者候補ってどうなってるわけ?」
「あんなやつの家系でも、うちの伯爵様より権力持ってますからね……伯爵様も奥様も、歯ぎしりしながら婚約打診の手紙を受け取ってましたよ」
「なんだか申し訳ない気持ちになるわねえ」
「なぜか、マルティナお嬢様は嫌われてますからね。伯爵様たちも大層苦労されてると思いますよ。って、そうなるように仕向けてるの知ってますよ! 言葉遣いもどんどん悪くなって! その体型だって本当はフェリシアお嬢様を守るためで……」
「あー、違う違う。そういうんじゃないの。利害の一致。フェリシアの可愛さが失われるのはあり得なかったし、私はもう疲れちゃったの。知らない人からも好かれるのは」
私とフェリシアは双子だ。ずっとそっくりだった。
それが、そうでなくなったのは十四の誕生日——忘れもしない八年前、家族そろったお祝いの場に突然、妖精が現れた。
妖精はその身に淡い光を纏い、小さい身体で家族の目の前をひらひらと飛び回った。
気まぐれにやってきては小さな魔法をかけていく妖精の悪戯は、よく絵本に出てくる逸話だが、まさか自分たちが「美人の双子って好きくなーい」と笑いながら呪われることになるとは思わなかった。
「だって、この身体になってからは誰にもちやほやされないの。誰もすり寄ってこない。すごく楽になったわ」
妖精は「アタシ、昔、騙されたことがあってさぁ、嫌いなの、綺麗な双子。アタシも悪魔じゃないし、選ばせてあげる。どっちがいい? 不細工になるのは」とけらけらと笑って、私たち双子のどちらかを、まるまると太らせようと言ったのだ。
私はその場の誰とも相談することなく、すっと手を挙げた。家族全員、悲鳴を上げて、私にも妖精にも考えを改めるよう懇願したが、私の意思は変わらず、妖精はただその様子を愉しんだだけだった。
妖精の悪戯。時々起こるそれは、天災のようなもの。妖精に刃向かう力のない人間は、理不尽なお遊びに従うだけ。
呪いの先を選ばせてくれただけ、ありがたいことだった。
「それに、あの妖精も優しかったと思うのよ。解呪方法も教えてくれたから、気持ちに余裕があるの」
「真実の愛の告白で呪いが解ける、でしょう? 性格が悪いと噂が広がってる今、だいぶ難易度上がってますけどね。……まあそのままでも、マルティナお嬢様はマルティナお嬢様なんで、おれは全然いいんですけど」
「ヒヒッありがとう。そう言ってくれるのもこの屋敷の人間くらいよ」
かつてフェリシアと同じく美しい容姿を持っていた私。
褒められてちやほやされて過ごしてきた私の待遇は、十四の誕生日の後、激変した。
たくさんあった男からのアプローチはなくなり、女からの嫉妬は消えた。茶会に誘われる回数は減って、代わりに陰口が増えた。
この姿になってしばらくは鏡を見て泣いて吐きそうになったこともあったけれど、今はもう、悠々自適に過ごせる今が——人の本質を見抜きやすいこの身体が気に入っている。
「しかも今の婚約者候補が、あれですし……真実の愛には程遠いような……」
「ええ……そろそろ潮時かしら」
窓の下で、困ったような顔のフェリシアと目が合った。
よいしょっと足を動かすと、大きなお腹が波を打つようにたわんだ。
◆
庭へと赴くと、想像通り、ケニーが一波乱を起こしていた。
ケニーが乱暴に指差す先には、フェリシアの婚約者ユリウスがいる。
対するユリウスもまた、普段の柔らかな顔に珍しく怒気を纏わせて、険しい顔をケニーに向ける。
「はっ、俺の領地の半分にも満たない弱小貴族が! 俺にフェリシアを譲れ。お前はマルティナを娶ればいいだろうが!」
「そんなことできるものか! 私はフェリシアを愛している。それにその横柄な態度、女性に対して許されることではない!」
ユリウスは不細工になってしまった私にも気遣いを見せ、昔と変わらない態度を貫いてくれる。もしかしたらフェリシアから妖精の悪戯ついて何か聞かされているのかもしれない。だが、そうだとしてもフェリシアを尊重してくれているということだ。心優しく美しい自慢のフェリシアに相応しい婚約者だと思う。
だから気に入っていて、フェリシアのこともユリウスのことも、ケニーのような穢らわしいものから隠したくなる。
「あらあらどうしたのかしら。うるさいこと。不快な声が聞こえてくるものですから、部屋でゆっくり読書もできませんわあ」
「マルティナ! その醜い姿で俺の前に現れるなと言っただろう!」
怒りの矛先を変えることに成功して、私はそっとフェリシアの前に立つ。
「なぜお前と婚約したと思ってる! 今でこそ見るも耐えない姿だが、お前はフェリシアの双子ではないか! 痩せれば必ず美しくなると思ったからこそ、婚約してやったんだ。だというのに、どれだけ痩せろと言っても、なぜお前は一向に痩せようとしない!? 俺に恥をかかせる気か!」
「何度も言っておりますが……なんで私があんたに言われて痩せないといけないわけ?」
「お前……! くそ! せっかくこの俺が婚約してやろうとしているのに、お前はそう刃向かってばかり! フェリシアを婚約者にできるわけでもない! こんな小さな領地にこだわる必要もないんだぞ! こんな婚約など、破談にしてくれる!」
この言葉をどれだけ待ったことだろうか。
「ヒヒッ、どうぞご自由に。そもそもまだ正式な婚約はしておりませんから、すぐにでも」
「後悔しても知らないからな! こんな家、我が家の力を尽くして潰してやる!」
すぐ隣でフェリシアはこぶしを作って震えていた。
眉を釣り上げたケニーの顔を——その頭上を、感慨深げに眺めた。もう見ることもないと思っていたのに。
今でも鮮明に思い出せる、懐かしくも、絶対に忘れられない小さな淡い光。その光がケニーの頭上で点滅しては動き回っている。
ケニーは何も感じていないのか、お帰りはあちらです、と素知らぬ顔で指差す私を睨みつけ、足を踏み鳴らしながら帰って行った。
「……お姉様.…」
「……大丈夫よ。たぶんね」
そう言って震える手を握る。
ケニーは大口を叩いたが、我が家が潰されることはないだろう。
フェリシアを愛するユリウスは、領地こそ少ないものの王族からの信頼が厚い伯爵家。彼ならきっとフェリシアのために手助けしてくれる。
そして、珍しい妖精の悪戯を受けた我が家も、理不尽な妖精の願いを聞き入れなければならない代わりに、王家の庇護下となった。救済措置だ。
どうしてかって? 妖精は自分の玩具に手出しされることを極端に嫌うからだ。
「なんなのあいつー! この双子はアタシが遊んでる途中なのに! 今、潰すって言った!? 許さないわ、許されないわ!」
耳元で聞こえた懐かしい声に振り向くと、ケニーの頭上を飛んでいた光の中に、薄く虹色に輝く羽根が見えた。そして光はすぐに消えた。
妖精の怒りに触れると、妖精の気が収まるまで、祟りが延々と続くらしい。その間、祟る原因となった悪戯のことも忘れ、祟りに集中してしまうこともあるとか。妖精としては新しい、使い捨ての玩具を見つけたくらいの認識なのかもしれない。実は王家の庇護も祟りを防ぐためだったりする。
遠くでケニーが「ぎゃあああー」と叫んでいる。馬でも暴れたのかしら。大きな事故にならなきゃいいけど。
「ふんだ、お姉様を悪く言う男なんて妖精に祟られちゃえばいいのよ! 今日お姉様を悪く言った彼女ももうこの家に呼ばないわ」
他の招待客にもお帰りいただいたようだった。妖精の祟りが怖くて、みんな早々に席を立ったみたい。
フェリシアの手はもう震えていなかった。
「お姉様、ケニーの婚約は……」
「いいのよ。気にしなくたって。クソみたいな男を判断するための体型で、そのために悪い噂も流したんだから。……ほんとに便利ねえ、とくに人の悪意を炙り出すには」
本当に、面白いほど、心の醜い輩が釣れた。呪われた甲斐もあったというもの。
「お姉様は、私を庇って身体が変わってしまったでしょ。呪いの相手は私でもよかったのに。だから私も何かお姉様のためにしたかったのに」
「何言ってるの。噂があたかも本当のことのように、私を嫌ってるフリをしてくれてるじゃない。すごく助かってるわ」
フェリシアは私に抱きついて婚約の破談を喜んだ。
「これから、お姉様は真実の愛を探さなくちゃ」
ただでさえ醜く、人に嫌われるこの身体。
さらに、この呪いの解呪条件が男から煙たがられた。
情熱的な告白をしたところで、もし私の呪いが解けなければ、真実の愛ではないとされてしまう。これを恐れた男たちは、さっと身を引いた。
領地と家柄が多少魅力的だろうと、もし呪いが解けなかったとき、落ちる社交界の評判、そして醜いまま妻となる私が頭をちらついたはずだ。
賭けに出ることすらできない腰抜けがなんと多いこと。
「お姉様はこんなに素敵なのに、みんな見る目がなくて困るわ」
呪いを解こうと躍起になるフェリシアを可愛らしく思いながら、背中を優しく撫でる。
ユリウスが待っているわよと背中を押せば、何度も後ろを振り返りながら遠ざかっていく。
あんな男との破談とはいえ、気遣ってくれる優しい妹だ。
「ハハハッ、フェリシアお嬢様はいつでもマルティナお嬢様が大好きですねえ」
「アンドレ。でもフェリシアには悪いけれど、別にそこまで困ってないのよね。この身体。呪いが解けないならそれでもいいっていうか」
「……そしたら、そのままでいいって男がいたら、マルティナお嬢様としては好都合ってことです?」
「そうね。もし元の姿に戻ったら、また変な男に狙われて面倒だもの。ユリウスだってフェリシアをいつも庇ってて大変そうよ」
「——じゃあ、俺は?」
どきりとした。動揺を悟られないか心配になりながらも、平静を装った。
「…………好都合ね」
ふむ、とアンドレは少し考えるように唸った。
「ちなみにおれは真実の愛とやらの相手だと思いますか?」
「ええ? こんなに近くにある真実の愛なんて、あるのかしら。なかなか見つけられない困難な愛だから、真実の愛なんて大袈裟なことを言うのだと思うわよ」
「つまりおれは真実の相手じゃないと……」
ふむ、ともう一度呟くと、今度は自身の胸に手を当て見つめられた。
その目は幾度となく見たことがある。
フェリシアを褒めちぎった時、花を愛でた時、孤児院で子供達と遊んでいる時、美味しそうにクッキーを頬張った時——それからアンドレを頼った時。
「……じゃあお嬢様、おれと結婚してください。どんなお嬢様でも愛してますよ」
真面目な顔で目を合わせて、愛しむように、語り掛けるように。これは紛うことなく、愛の告白で。
待ち望んだこの瞬間に、思わず腹肉を確認して小さく落胆した。やっぱり真実の愛じゃないみたい。少し期待してしまった私は本当に往生際が悪い。
でも真実の愛ってちょっと憧れるでしょ。
「……解けないわね」
「ハハッ、じゃあやっぱり、おれは真実の愛の相手ではないってことなんでしょう。……嫌ですか?」
「まあ、真実の愛かどうかなんて、死ぬ時にわかればいいんじゃないかしら」
それに、別に真実の愛でなくても構わない。
外見が変わって落ち込んだ私を、慰めて、そばで見守って、ずっと無言で愛を囁いてくれたアンドレなら。
「安心しました。呪いなんて無い方がいいですけど、おれとしては見慣れたこのままのマルティナお嬢様だと嬉しいというか。せっかく言葉にできたのに報われないのもちょっと、虚しいですし」
婚約者候補ケニーに遠慮してか、アンドレは何も言ってはくれなかった。
ずっと待った彼の言葉を、無かったことにはしたくない。
「アンドレこそ、いいの? 呪いが解けなかったから、真実の愛じゃない夫婦、なんてひそひそ言われちゃうわよ。それでも愛想を尽かさないでいてくれる?」
後ろ向きなセリフには、いつもアンドレが目を丸くして否定してくれた。
「もちろん、そりゃあそうですよ。陰口なんてどうでもいい。丸っとした笑顔、ぽてぽて歩く姿、のんびりゆったりと動くマルティナお嬢様! 最高! 抱き心地だっていいに決まってる……! まさか求婚できる日が来るなんて……しかも受けてもらえるなんて。正直言って、太ってるマルティナお嬢様が大好きなんだよ! おれの癒し! 今日は祝杯だ!」
大好きですって?
少し興奮気味のちょっとおかしいテンションで、目をキラキラさせながら両手をギュッと握られる。
え、こんなアンドレは見たことがない。もしかして浮かれてる?
そんな、ときめきと戸惑いを同時に味わった時だった。ぷしゅう、と空気が漏れる音が響いたかと思うと、私の身体はほんのりと光り始めた。光はどんどんと強くなり、一瞬目を瞑る。
その後だ、身体から重さがなくなったのは。
「え、呪いが……解けた?」
今日の靴の色は青だったのね。可愛い靴。
お腹周りがすっきりして、パツパツだった指も細くなった。今なら婚約指輪だって入るだろう。
身軽になった身体でくるっと回ると、ドレスの裾が靡いて広がる。息苦しかった胸も花の香りを楽しめるほど楽になった。
「うえぇっ!? なんで? おれの大好きな丸いマルティナお嬢様は!?」
アンドレはたじろいだが、私は呪いが解けた理由に思い至ってヒヒッと笑った。
なるほど。真実の、愛の告白ね。
「アンドレったら、太った私が好きだったの? ……もしかして、細くなった私は嫌い?」
可愛く首を傾げてみせた。もちろん首を横に振るのは想定済み。
「いえいえ、好きですよ〜〜。もちろん、どんなお嬢様も愛してますとも」
「元に戻った私のことだって変な男から守ってくれるんでしょ?」
「そりゃあもちろん、任せてください」
解呪の強い光にフェリシアが駆けつけ、私の姿を見るなり抱きついて泣いた。騒ぎに気づいた使用人たちも嬉し涙を流しながら、父と母を呼びに行く。
急に元に戻ってまだ戸惑いはあるものの、みんなが嬉しそうに抱き合う姿を見ると、無事に解けてよかったと思う。解けなくてもいいとすら思っていたのに。
合流した父と母に呪いが解けた理由を伝えると、その喜びはいっそう強くなった。庭を駆け出しそうな勢いで、両親は私とアンドレを祝福してくれた。
意気揚々と、心から楽しそうに、私の結婚式を相談し始める始末。気が早い。
妖精の悪戯から八年、ようやく花が咲いたように屋敷全体が明るくなった。私とフェリシアが同じ顔で一緒に遊び、それを見守るみんなが微笑む。まるで昔に戻ったみたいに。
「これからきっと忙しいわよ。護衛だけじゃなくて、お父様のお仕事だって、しないといけないかも」
「マルティナお嬢様と一緒にいられるためですから、覚悟の上ですよ。全く問題ありませんね。……ただ」
「ただ?」
アンドレはポケットから綺麗に包まれたクッキーを取り出した。
「……もう一回、太る気ありません? お菓子あげますから」
「あのねえ、私のデブは呪いだっただけで、別に食いしん坊じゃないのよ」
呆れながらも、アンドレからのプレゼントが嬉しくて、つい受け取ってしまう私は……デブに戻る日も遠くないのかもしれない。
真実の愛を知るのは、きっとこれから。
お読みいただきありがとうございます。
アンドレはこれから、せっせと甘いお菓子を贈るでしょう