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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

おねぇ聖女シリーズ

おねぇ聖女が凄すぎて、歴史書には残すことができません!13.獣王

作者: 茂木 多弥

 私はエドガー・バルマー。再び災厄の神託があったので、迷宮にいる。魔王の件もあり、勇者のハインツ殿とアグネス、聖女のマリアとヴァルヴァラ全員で行動している。


「また、行き止まりですね」


 この迷宮はとても厄介だ。行き止まりがあるために前衛と後衛を入れ替える必要もある。今来た道を塞がれたら転移魔法以外では戻れない。


「戻り道に気を付け……」


 なっ! 折り返した瞬間に後衛の足元だけが崩れだした。聖女と勇者を分断するトラップか!


「ハインツ殿! ヴァルヴァラを頼みます!」


 とっさにヴァルヴァラを抱き上げてハインツ殿に投げ渡す。マリアは自力で飛び移れるだろう。


「エドガー!」


 聖女を守るのが私の仕事……これでいい……って、何故マリアも一緒に落ちてる?!


「仕方がないから付き合ってあげるわ……」



 随分下まで落ちてしまった。下に何もなかったから良かったが……


「マリア! お前は何を考えている!」


 マリアを叱ろうとしたが、マリアの表情が険しい……誰かいるのか?


「おいおい、獣王様の前に獲物が来たかと思ったら、何だこのカマ(おねぇ聖女)は?」


 おお……やっとまともな感覚を持っている相手が現れた。(たてがみ)をもった恐ろしい形相の獣王だが私は嬉しい……


「てめぇ、何をニヤついてやがる!」


 しまった! あまりの喜びに油断した。地面に這いつくばらされている……私は殴り飛ばされたのか? マ、マリアを援護しなければ……


「なんだ? 余の周りが騒がしいな……」


 そ、その声はルシフェル(魔王)?! 獰猛な鉤爪の足、肉食獣のようなふくらはぎ、鍛え抜かれた太モモ……


 だから、パンツはけよ!!


「ん? あれは……」


 マリアと獣王が対峙しているのをルシフェルが気付いてしまった。ま、不味い……獣王に加勢をするつもりか! このままではマリアが危ない……


「おい、余の嫁に何をする?」


 なっ! 獣王が吹っ飛んだ? って、嫁? 理解が追いつかない。マリアは男だぞ?


「てめぇ何しやがる! こいつが嫁とか頭に蛆湧いてんのか!」


 あっ、また吹っ飛ばされた……お尻を突き出してピクピクしてるぞ……


「どうやら、我が魔剣の餌食になりたいようだな」


 おい、ルシフェル……お前素手だろ! 魔剣ってなんだ! 絶対に別の意味で言葉を使ってるだろ! なに尻に手をかけてるんだ!


「私も罪な女ね……」


 だから、マリア……お前は男だ……


 ルシフェルが獣王に気が取られている隙に、私はマリアを連れて駆け出した。後ろで変な叫び声が聞こえた気がするが、気にしてはいけない……


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― 新着の感想 ―
[気になる点] モニカさんがいたら、転移魔法で助けられたのに!(笑) ※モニカさんの出番が減っていることにちょっぴりクレームです(*´ω`*)
[良い点] とりあえず、良くも悪くもスパッとしてて面白いです。 何も考えずに読めるのがとても良い
[良い点]  今回はぎりぎりの描写。  最後、いろいろと想像させてくれます。
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