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ララさん

短めです

「カエデ様、アナタヲハイジョシマス」

「......ララさん!!」



アイリスのフルバーストによって破壊されたメイドロボの残骸の上を歩きながらララが目から赤い残光を揺らしながらゆらゆらと俺に近づいてくる




そして後方からは銃声が響く


「くっ!!カエデ!この2人は私が相手するがお前を手助けしている暇はないぞ!!」



気づけばアイリスは人の姿となり、リリさんとルルさんと戦っていた



「ハイジョ、ハイジョ、ハイジョハイジョハイジョハイジョォォォォ!!」

「えっ...」



そして狂ったように叫びながらララさんは鎌を振り上げて俺に飛びかかってくる



やばい──!!


いきなりのことで身体が動くことができない


スローモーションに鎌の刃が俺に振り落ちてくる


このままだと死んでしまうだけど、身体がいうことがきかない



そんな絶望的な状態で急に身体が横に引っ張られる


そして鎌は俺に頬をかすめるように過ぎていく




「いったい何が...?」



一瞬で右腕がなにかに引っ張られた、そして引っ張られた方を見ると



「あ......」


右手に握っていた「ツインズ」の黒の銃口から飛び出た白い魔力線が地面とつながっていた


もしかして俺を助けてくれたのか...?



「......ありがとう」


俺はそうポツリとつぶやいて黒い銃身をなでると、俺に答えるかのように白の光を輝き放つ


ゆっくり少しずつだけど、「ツインズ」にもアイリスと同じように自我が芽生え始めているのかもしれない


「カエデ!!ぼさっとしてるな!!」

「えっ...うわっ!!」



アイリスの言葉に反応して、とっさに俺はララさんが再び振り下ろした鎌を横飛びで避ける


「ハイジョ、目標ヲハイジョ」



地面に深々と突き刺さった鎌を無理やり抜こそうとしながら、機械的な金属がこすり軋む音を上げて俺の方に顔を向けてくる



「カエデ!!ララ殿は自分でなんとかしろ!!」


アイリスは未だなんとか2人を相手取りながら俺に声をかけてくる


アイリスはきっとさっきのフルバーストのせいで残りの魔力が少ないんだ。それにララさん、リリさん、ルルさんはさっき相手していたメイドロボたちとは多分格が違う。わかりやすくいえば特別機体みたいなものだろう


「やるしかないか...」


俺は「ツインズ」を握りしめて銃口をララさんへと向ける



「目標ヲハイジョ、ハイジョ、......ギギ...カエデ...カエデ様...」


「ハイジョハイジョ」しか言わなかったララさんの語調が少し変化するか


「カエデ様...ギギ...ハイ...ギギ...逃げ、ギギ...ハイジョ...逃げて...逃げてください」

「...ララさん」


ララさんは見えない何かに縛られたように小刻みに震えながらその場で足を止める


「逃げ...ギギ...に、...ギギギ...目標ヲハイジョシマス」


ララさんが元に戻ったのは一瞬のことであり再び俺を殺すためだけの状態へと変化してまし待った


まさに殺戮マシーンといった様相でゆらりゆらりとララさんが再び俺に近づいてくる



銃口を向けてはいるが、正直俺はララさんを撃ちたくなかった、もしかしたらもう1度意識が戻るのかもしれないという期待俺をそうさせてしまう


だけど俺のそんな思いも無情にララさんはただ「ハイジョ」と言って俺に近づいてくる



「くそっ!!」


俺はララさんの右の肩口に一発銃弾を撃ち込む


ララは反動で右半身が少し後ろに傾くがすぐに姿勢を治して俺に近づいてくる



「止まってください!!」


俺は次に顔に銃弾を撃ち込む


ララさんは反動で上半身が折れ曲がるがまるでゾンビのように無理やり上半身を起こす


撃ち込まれた顔は片目が完全にひしゃげただ赤い残滓を灯すのみとなっていた



「ハイジョ...目標ヲハイジョ...」

「くっ...なんで...!」



俺はそんなことをいうが理由はわかっている

だって彼女は機械なんだから痛みな感じない、俺が何発撃ち込もうがたぶん動力源を潰さない限りララさんは止まらないだろう



どうしたら──



「あっ......これならいけるかも...」


俺はある作戦を思いつき、再びララさんに銃口を向ける、モードは「アスレチックモード」



バンッ!!


まずは一発、ララさんではなくララの少し後方の地面に黒い魔力線を飛ばす



「ハイジョ...ハイジョォォォォ!!!」

「ここだっ!!」



俺はさらにもう片方の「ツインズ」で白い魔力線を飛ばし、地面に着弾すると同時にもう一回引き金を引き巻き上げを行う


俺はララさんとすれ違うように地面を引きずられる



「こっからもう1発!!」


また元の側へ戻るように白い魔力線を飛ばす

そして再び巻き上げをする



「さらにもういっちょ!!」



そして再び同じ動作を行う

何度も何度も何度も──



「うえっぷ...やば、酔いそう...」



いったい何回くらい巻き上げ動作でララさんの周りをいったり来たりしただろうか


まじで吐きそう......



「でも、作戦は一応成功か...?」

「ギギギ...ハイジョ...ギギギギ...ハイジョ...」



そこには黒い魔力線でグルグル巻きにされて束縛されたララさんの姿が


「ハイジョォ......」


無理やり魔力線を引きちぎろうとするララさんの口から白い煙が漏れ始める


とんでもない力だな、気を抜くと銃を持ってる俺が引っ張られそうなんだけど



「すいません、ララさん、どうしても撃ちたくなかったんです」


俺は恐る恐る近づきながら、ララさんに話しかける


「ツインズ」から放たれる超高密度な魔力線だから引きちぎられたりする事はないだろうけど、やっぱり怖いな...



「カエデ、トドメはささないのか?」

「あ、アイリス......って大丈夫!?」



そこには黒いドレスがこれでもかというくらいに引き裂かれていつも以上にエロくなっちゃってるアレウスがいた


そしてその後には顔や胸が陥没してひしゃげているリリさんとルルさんの姿がある



「外傷は特にない、それにドレスは魔力をチャージすればその魔力で復元できる」

「そうなんだ、よかったよ」

「それよりもカエデはララ殿をどうするつもりだ?」



アイリスがララさんへと視線を向ける



「どっかにスイッチとかないかなって思ってさ、もしかしたらアイリスならわかるんじゃないかなって」

「ふむ...なるほど、少し探ってみるか」



アイリスはララさんに近づき魔力線の隙間からメイド服の中に手を入れて色々と探りを入れる



「む、これは...」

「どうかしたの...」

「いや、腰のところにスイッチのようなものが...押してみるか」

「やんっ...!」


スイッチ音と共にララさんからエッチな声が漏れる。そしてさっきまでもがいて魔力線の束縛から抜け出そうとしていたララさん力が抜けたように動かなくなる



どうやら本当にスイッチがあったみたいだ

俺は黒い魔力線を解除してララさんを解放する


動く様子もないので本当に電源が切れたようだ



「これでいいのか?」

「ありがとう、本当にスイッチがあってよかったよ」

「まったく、少し甘すぎるぞ。命のやり取りをしてるんだぞ」

「そうだよね、ごめん...」



自覚はあるがはっきり言われるとそこそこ心にくるよね


さっきの戦いはアイリスとやっていたような訓練じゃなくて本当の命の奪い合いだ、こんな甘いようじゃダメなのはわかっている


「そこまで落ち込んだ顔はするな、そこはカエデのいいところでもあるんだから」

「うん、ありがとう...」


アイリスが俺を慰めるために頭をなで、そして俺の頭を胸元に抱き込んでくる

緑の輝きを放っているところから、どうやら魔力補給も兼ねてるみたいだ



「さて、逃げ───っ!!」



柔らかい表情になっていたアイリスの表情が一瞬で厳しいものとなり、視線は屋敷の方へと向いていた


「アイリスいったい──」


そして俺がアイリスにどうしたのか聞こうと思った、その瞬間に爆発音と共に紅い輝きを放った光の柱が屋敷の向こうから空へと向かって解き放たれていた



「あの紅い光は......ルミナさんのか...?」



あの紅い光は見たことがある、そうルミナさんが使っていた魔法の色だ。あの紅い神々しいと言ってもいい輝きを見せる光はルミナさんの魔力で間違いない


もしかしたらルミナさんも俺たちと同じように襲撃を受けてるのか?



「ねぇアイリス...」

「......はぁ...仕方ない、助けに行くのか?」

「あ、あぁ...もしかしたらルミナさんが危険な目に合ってるかもしれないし...」

「まぁここで見過ごせないのはカエデらしいな、私もさっきの抱擁で4割ほど魔力をチャージできたからどうにかなるだろう」

「ごめん、危険だけどほっておけないよ」

「謝るな、とりあえず急ぐぞ!!」


そしてルミナさんのところへ向かうために俺とアイリスは爆発が起こったあろう場所へと走っていく



お読みいただきありがとうございます


概ねのストーリーは出来てるんですが、そこまでの細かい過程がどうにもうまく作れそうになくて全然投稿できてませんでした、申し訳ございません


これからはそれなりのペースで載せていきます

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