破界再び
「よかった、、、」
「泣くなよ、悪かった」
「だって、、、死んだと、、、思ってた、からっ、、、!」
「うん。死んだよ、1回。でも助かったんだ。だから大丈夫」
嬉し泣きの奈保を見てアリスは胸を撫で下ろした。
過ごした時間は少ないが、友の喜ぶ顔はアリスも嬉しくなる。
「良かった、生きてて」
「生き返った、が正しいかな。2人とも無事でなによりだ」
直保も嬉しそうだ。しかし、その喜びは束の間だった。
「なんで?なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!」
狂ったように黒い部分が繰り返した。【破界者】となった
「なんで生きてんのさぁ!」
「教えてやるよ。それはな、、、」
直保が地面を蹴り、黒い部分の目前までひとっ飛びした。
「大事な奈保を泣かせたまま死ぬのが耐えられないんだよ」
これでもかってくらい声を低くして答える直保の理由に驚く。
「、、、そんな理由?」
「そんな、じゃない。御子柴直保(俺)が動く理由はそれで十分だ」
直保は奈保の為ならなんでもできる。
奈保は日本、いや世界が認めた可愛い自慢の直保の双子の妹だ。
「ふざけんな!外の世界で人気者がたかが1つの鍵のために怒るのか!壊してやるよ、スベテ、チリも残さずな!」
指を鳴らす。その行動で黒い部分は直保の目の前から消えた。
「開け、釜!」
叫ぶと同時に奈保、アリスを捕らえ開いている釜の中へ放り込む。
「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!」
2人が釜へ入る直前、数ミリのところで【全能】の能力が発動する。
奈保とアリスは宙に浮かぶ淡い藍色の球体の中に収まった。
『危ないな、、、』
黒猫がホッと息を吐いて安心した。
「ごめん」
『能力 はこういう時に使うんだよ。でも直保はまだ【全能】を使いこなせてないから私らでフォローする』
『俺もアリスが死ぬのは嫌だ。お前にとっての妹のように、、、』
「うん。ありがとう」
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「排除、排除、、、排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除排除」
「瘋、落ち着け!」
『【破界】に呑まれてる』
『兄貴があの中から消えた』




