助けに来ました
「ふ、、、う、、、?」
黄金は目の前に立つ青年を見て驚きを隠せなかった。
「瘋、、、なの?」
ニコッと笑ったその青年の顔は黄金の知っている瘋の顔だった。
「助けに来ました」
「瘋が、、、話してる、、、」
「はい。話してもいいと解除されたので」
「あの~お取り込み中失礼ですが、そろそろ再会の会話は終了させていただきませんと此方としてもとても困ります」
すごく丁寧な言い方(そのわりには威圧感が半端なかった)で止めたのは笑顔を貼り付けた洋服屋と仕立屋だった。
「お久しぶりです」
「おや、誰かと思えば重罪人ではないですか」
「重罪を犯したつもりなかったのですが」
「しかし結果として重罪を犯したことにかわりないでしょう。薬利」
「薬利は死にました。私は瘋と申します」
「ほぅ。お上の判断ですか。それなら良いのですが、」
黄金が不思議そうな顔で瘋を見ていた。
「助けに来たと言いましたよね。安心してください」
「何故、姫の服が破けているのですか?」可愛らしい黄金に合わせたワンピースはふたつに裂かれていた。その上から瘋が着ていた薄茶の布が巻かれて大事なところを隠したのだ。
「それ?いいだろ♪キレイに切れてる」
「仕立屋、ふざけないでください」
「ふざけていないよ。真面目も真面目、大真面目さ」
「扉を開ける方法を知らないからね。こんな方法で開けてみることにしたんだ。始めは【第二の鍵】黄金の姫」
黄金を指差し言った。【第一の鍵】アリス【第二の鍵】黄金の姫【第三の鍵】御子柴奈保。この3つ及び3人が揃い何かを行うと洋服屋、仕立屋が待っているものがやってくる。
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「アリス、お待たせ。大丈夫だったか?」
「黒猫!何処に行ってたの?」
「ちょっと、な、、、」黒猫ははぐらかした。
「助けるから、もう少し待ってろ」アリスの頭を撫で優しく微笑むと何処かへ行った。
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直保は未だ暗い道を歩いていた。
「、、、誰だ」
暗い道に人の気配があった。
「久し振りだな、直保」
「、、、変わったな。黒猫」
「お前も変わったよ」
「そうだね。短期間でいろんなことがあったし、まだあるから変わらないわけにはいかない」
「奈保のところまで連れてってやろうか?」
「いや、いい。自分で行く。自分で捜す!」
「急がないと危ないぞ」
黒猫はスッと消えていった。
「、、、黒猫は知ってんのかな、、、この《ハザマの國》が、、、」
あれから30分程歩いただろう。一筋の光が見えてきた。
「おめでとう♪よく戻ってきたね」
左の壁に寄りかかった人物が直保に声をかけた。
「、、、」歯をくいしばる音がした。
「そんな顔しないでくれよ。戻るようにしたのも俺の力もあるんだぜ♪」
「祖父がNo.00の鏡を持っていないのに何故か所持していた。それはお前がここから持ってきたのだろう」
「【解答者】としての能力?そしたらその「何故」の部分も分かるはずだ」
「、、、2番目のかみさま、それが原因だろ。」
「何故?」
「創造のことが2番目は大好きだった。でも創造は始まりを、始まりばかり気にかけていた。始まりに嫉妬する2番目と始まりが大好きな2番目、その2番目の中にある始まりに対する気持ち、嫉妬する2番目は洋服屋をはじめとする俺たちの敵、始まりが大好きな2番目は帽子屋など俺たちの味方をしている。始めはそれで終わりだった」
「白銀の王などの最高位で最強で最恐の王族と洋服屋たちが手を組んだ。そうすることにより内輪で済む問題が御子柴を巻き込む形まで発展した」
「お前は知ってるのか?これが終わったら、、、
《ハザマの國》が滅びることを!」
「、、、知ってるよ。だから穏便に済ませたかったんだけどね。仕立屋に話しかけようとしても門前払いされたけど、それでも何百年も存在するこの國を守りたかった。それが帽子屋の役目で使命」
「【外と中を繋ぐもの】帽子屋」
「、、、知ってたんだ、、、それ」
直保は頷き、最初は謎だった。と歩き出した。
「帽子屋は他の住人より外へ出る機会が多い。それは【案内人】としてだと思ってた。でも、祖父の家に居るときなどにみられた話、人との関わりを観察していくと明らかに他の住人と違っているとこに気がついた」
「それだけで?」
「はい、しかし確証はありません」
「まさか、、、」
「二つ名によってその能力は違い、能力によっては未来を変えることができると」ニヤリと笑った。
「それを使ったのか!?いや、お前は使わせたんだな」
「【解答者】がいるなら【出題者】がいるはずだ」
「それを【解答者】で突き止めたのか?」
「前にあったことあるからね。白銀の王の側近」
「幸運の2人が関わったヤツか」
「そう。側近は白銀の王に忠実な様でそうではないからとりあえずどうにかなる」
「直保、君さ、奈保のこと好きなんじゃないの?」
「?」
「前、話聞いたとき奈保LOVEってぐらい好きって聞いたけど」
「、、、その話は止めましょう」
直保は恥ずかしくなり逃げたくなった。
「着きましたよ」
帽子屋と話すことにより段々と明るくなってきた道を眩しいと感じなかった。
「、、、白銀の王の部屋に通ずる通路だったのか」
「いや、白銀の王だけじゃない。他の一部の王もいたな」




