鍵は3人
掃除は1日かかった。
置物や食器類、何故か棚が倒れたりしていたので2~3時間で終わるところを1日だ。
「ん~、おかしい」
「おかしいね」
「棚が倒れたりしてることが?」
「そうだよ、そうなんだよ」
「、、、臭う」
「そう?」
クンクンと奈保とアリスは自分の服の臭いを嗅ぐ。
「そっちじゃなくて、部屋の中が臭う。色の臭いがする」
黒猫は部屋の中をぐるりと回り臭いの主が辿った路を歩んだ。
「この臭いは、、、赤と金の女王だな」
「どうして2人の女王が?」
「赤の女王と金の女王は仲が良いという噂があるの。それより、女王がここに来たということは潜伏場所が見つかったってことよ。どこか別の場所を探さないと」
アリスはそう言うと外へ出掛けていった。黒猫によると、住民の中に味方してくれる人が何人もいるらしく、その人たちに場所探しを手伝ってもらったり、紹介してもらったりするそう。
「ねぇ、さっき言っていた“色の臭い”って何?」
「、、、女王や王は色で呼ばれている。赤の女王や金の女王のように。俺はそれを臭いとして分かるんだ。色の濃さとかで分かるときとそうじゃないときがあるがな」
よくわからない、奈保はそう思った。
だが、奈保にもそういう自分以外が持っていない不思議な力を持っている。黒猫が言っている“色の臭い”はそれと同じなのだろうと納得する。
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警戒しとくべきだった。奈保に1人になるなと言っておいて自分が1人になってこうして捕まっているというのは馬鹿のすることだ。
「そう睨むなってε」
「話をするんだろうω」
直保の目の前には仕立屋と洋服屋の2人がいる。
「さっきから思っていることを言ってもちいか」
「どうぞω」
「その口の形をなんとかしろ。苛ついて仕方がない」
バキッ!
直保の横にあった木で出来た長椅子がふたつに割れる音がした。
「次は貴様の首を、、、」
「御免ね、これは治らないんだよ。洋服屋は本気、だからね。気をつけな~」
「仕立屋、は怒らないのか」
直保は自分を今支配しつつある感情を、冷や汗をみつからないようにする。
「うん、一々怒って殺してたらもたないからね」
笑って答えた。
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無口キャラって疲れるよな、、、
『君は話さないだけさ』
話したらバレるからな
『だったらバレる前に居なくなればいい』
そうしたら彼女が泣く
『心配するの?敵なのに』
一緒にいてもう何十年にもなる
『情がわいたとでも言うのか?』
そうだな
『笑わせるなよ』
『使命を忘れたのか』
忘れてなんかいない
『だったら早く壊せ』
違う
壊せなんて言われてない
『揃い始めた 潮時だ』
壊さなくちゃいけなくなった、のか
『そうだ』
逃げても無駄か
『多分』
黄金には生きててほしい
『それは無理だ』
そんなこと知っている
鍵で有る限り無理だと
『御子柴奈保』
それは鍵の一人か?
『そうだ 外の娘だ』
直泰の家系か
『曾孫にあたる娘だ』
早いな 直泰は亡くなったのか
『鍵が二人揃っている』
奈保とアリスか
『奈保には直保という双子の兄がいる』
直保は鍵ではないんだな
『勘が良い奴だ』
『【解答者】の称号を帽子屋が与えた』
能力者(スキル持ち)か
『奈保も持っているという』
直保が頭脳系なら奈保は移動系か
『そうだ』
『発動条件は直保だ』
仲が良いんだな
『ああ そうだな』




