帽子屋
ある日直保の呼び掛けにより奈保、アリス、黒猫、帽子屋が集まった。
「大事な話って何?」
「、、、気になることがあるんだ」
黒猫はこの間のように人の姿ではなく、猫の姿で参加した。
「、、、帽子屋は俺が話したいこと、解るよね」
「解らないかな?」帽子屋は目を閉じ笑って言った。
帽子屋は何かを知っている。それは直保の直感であるが、確信をもっていた。
「始まりのかみさま、それは黒猫で合ってますよね」
「、、、」黒猫は不機嫌な表情をした。
それを直保は「合っている」と解釈した。
「奈保はここに来てから誰かの感情を読み取らなかった?」
「感情かどうかわからないけど、、、」
奈保は確かに誰かの感情を読み取っていた。
「目的を果しても消されるって、、、」
「帽子屋はこの目的を知ってるんじゃないんですか?」
「何故そんなことを思うんだ?」
「、、、創造」
ビクッ、一瞬だけ帽子屋の体がそうなった気がした。
「、、、脅すのか?直保」
「そんなことはしません。あくまでも生徒会長ですから」
「生徒会長、、、?」
首をかしげるアリスに奈保は生徒会長の説明を始めた。
「アリスはしらないんだったね。生徒会長っていうのは、、、」
「、、、なんとなく分かったよ」
「ゴメン、説明上手くなくて、、、」
「奈保は悪くないの。外とここでの違いが有りすぎるだけ」
「学校がないとはね」
「学べる所はあるけれど、人数が少ないからリーダーを必要としてないの」
「、、、そっか」
「そろそろ話を戻そう」
「そうだね。創造って何?」
「直保がさっき創造って言いかけてたけど、帽子屋と関係することなの?」
「、、、黒猫、始まりのかみさまの親が創造のかみさまなんだ」
帽子屋が何かを決意したように言った。
「帽子屋、いいのか?」
直保に向かって頷くと帽子屋は目をつむった。
「その創造のかみさまが帽子屋なんだ」
「なっ、、、!?」「えっ?」「、、、」
皆、帽子屋が創造のかみさまだということを知らなかった。始まりのかみさまである黒猫でさえも、、、
「正しくは、帽子屋の一部が創造のかみさまなんだよ、直保」
「黒猫が気付かなくするためにはそうするしかなかった」
「そうだよ。さすが直保。いや、【解答者】」
「出題者になりたかったね。残りはいくつ」
ピリピリとした空気が直保と帽子屋を包む。
「さあね、直保は【解答者】なのだから自分で答えを探せばいい。じゃあね」
帽子屋は逃げるように帽子の中へ去っていった。




